【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

◎「2014岩手改正」党員・サポーターが民主党代表選投票へ名簿整理は「3か月弱」認【再々追記有】

2014年09月16日 15時03分00秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

(初投稿日時は2014-09-16 13:33:54)

[画像]新役員に選ばれた岡田克也代表代行、海江田万里代表、高木義明代表代行、枝野幸男幹事長ら、2014年9月16日(月)、岩手県、ユーストリーム(ustream)民主党放送局からスクリーンショット。


 民主党は2014年9月16日(火)、岩手県で、1泊2日の両院議員合宿を開いています。「急な呼びかけ」(大畠章宏幹事長)にもかかわらず、81名以上(両院議員115名)が出席しています。

 常任幹事会に続き、午後1時過ぎから、両院議員総会を開きました。

 まず、大畠幹事長の提案によって、民主党規約(代表選挙規則含む)を改正し、任期途中での代表辞任に伴う代表選に党員・サポーターが参加できるようになりました。これにより、衆院選直後に代表が辞任した場合でも、党員・サポーター参加で代表(ネクスト首相)を選べるようになります。

 この後、海江田万里代表が人事案を提案し、満場一致で承認されました。

 新しい人事は次の7名だけ発表され、残りの人事は、次の両院議員総会で発表することになりました。次の両院議員総会は、おそらく召集前週の24日から26日ごろになると考えられます。

 代表代行に高木義明衆議院議員、同じく代表代行で国政選挙担当で岡田克也衆議院議員。

 幹事長に枝野幸男衆議院議員。

 政調会長に福山哲郎参議院議員。

 国対委員長に川端達夫衆議院議員。

 常任幹事会議長に大畠章宏衆議院議員。

 両院議員総会長に直嶋正行参議院議員。

 となりました。代表を入れた8名全員男性で、衆6名、参2名が発表された格好となりました。

 海江田体制では、第46回衆院選の後、第23回参院選敗北後に幹事長が代わっており、秋の臨時国会を前に、来年9月末までの任期をみすえて、順当な時期の役員改選となりました。

【追記 2014年9月16日 午後3時】

 参院選敗北の2番底で、代表代行から「渦中の栗を拾って」幹事長になった大畠さんは1年2か月党の健全性を守って常幹議長に。これまでは直嶋総会長が常幹議長を兼ねる「緊急事態」でしたが、通常運転に戻ります。

 松原国会対策委員長は、衆参ねじれが解消しながらも、与党からたっぷりと質問時間を引き出し、衆議院本会議では、「民主党対案」と閣法が同時に審議入りすることで、民主党衆院議員で「初ひな壇」を体験する中堅・若手議員をどんどん出しました。

 櫻井政調会長は、経済通ぶりを発揮して、広く党に携わる人材に経済の基本を学ぶ機会を広く提供しました。各々の立場での、秋の臨時国会以降の活躍が期待されます。

【追記終わり】

【再追記 2014年9月17日 午後4時】

 川端達夫さんは、三日月大造前衆議院議員の滋賀県知事選出馬(=当選)のための議員辞職にともない、民主党近畿ブロックで、2014年5月15日(木)の中央選挙管理会で、繰り上げ当選し、9期目に入っています。

【再追記終わり】

【再々追記 2014年9月17日 午後5時】

 民主党はウェブサイトで、両院議員総会の決定資料を公表しました。

 この中で、党員サポーター投票について、

※名簿の整理および郵便投票準備のための期間 ( ※概ね3カ月弱 ) 

・党本部に定時登録された党員・サポーターは、その後名寄せ・住所地寄せ・居住確認作業を行い、居住地の都道府県ごとに有権者名簿に登録し、投票用紙を往復はがきに印
刷して発送する作業を経るため、定時登録後、一定期間(概ね 3 カ月弱)は党員・サポーター投票を行えない。

 としました。

 これまで通り、定時登録を毎年5月末とした場合は、8月末ごろまで臨時代表選は国会議員投票のみということになります。

 このため、参議院通常選挙(3年に1回の6月公示7月投票)や、通常国会(当初会期末は毎年6月)会期末に内閣不信任が可決したり、解散詔書が公布された直後に、「党首の顔を代えて、衆参国政選挙にのぞむ」ことは、党員・支持団体・地方議員総がかりでの選挙態勢を構築するうえでは、不可能となりました。

 いついかなるときも、「次の衆院選で首相候補として闘える人物」しか民主党代表に選べないことが、毎年のスケジュール感からも確定しました。 

【再々追記おわり】 


 

  


◎安倍首相、異例の長期間でニューヨーク訪問、官房長官「関係国首脳と会談」し「国の立場を積極的に発言」

2014年09月16日 13時46分06秒 | 第187臨時国会2014年地方創生国会

[画像]安倍晋三首相のニューヨーク出張を発表する、菅義偉・内閣官房長官(自民党衆議院議員)、2014年9月16日、首相官邸内動画からスクリーンショット。

 菅義偉・内閣官房長官は、きょう2014年9月16日(火)朝、定例閣議後記者会見で、「9月22日(月)から27日(土)まで、安倍首相はアメリカ・ニューヨークに出張し、国連総会で一般討論演説をしたり、国連気候変動会合に出たりする」としたうえで、


 「この機会に関係国首脳とも会談する」

 「わが国の立場を積極的に発信する」

 と語りました。

 首相の国連総会出席で、5泊6日間のニューヨーク滞在は極めて長期の日程。

 このため、2014年7月1日(火)の閣議決定「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」を踏まえて、アメリカのバラク・オバマ大統領や、国務長官、国防長官らと会談し、日本が集団的自衛権を、アメリカ軍の周辺事態の後方地域支援活動などで積極的に行使する立場を2国間で表明するものと考えられます。さらに、国連総会でも何らかの発言をしたり、ニューヨークの会場で、有識者にスピーチする可能性があります。さらに、1997年9月の国連総会後に橋本龍太郎首相、小渕恵三外相、久間章夫防衛庁長官らが署名した「日米防衛協力のための指針(いわゆるガイドライン)」の改定(12月)を前にした「中間報告」について、首相立ち合いの下、外相同士が署名するなどの可能性が浮上してきました。

 仮に、「サイバー防衛の強化」「宇宙防衛の強化」以外に、「周辺事態における後方地域支援での補給活動での武器・弾薬解禁」となると、沖縄本島の普天間基地から、本州の山口県岩国基地(岩国錦帯橋空港併設)に移転した、米軍の空中給油タンクをそなえた、C130輸送機である、KC130の15機に、本州から積み込むことで際限なく、年間1兆円規模で、武器弾薬を、コマツ、三菱重工業、川崎重工業、石川製作所などが積み込むこともあるうることになり、終戦以来最大の転換点を迎えることになります。

 十分な警戒が必要です。

 首相のニューヨーク長期訪問は翌週に、NHK国会中継入りの第187秋の臨時国会の代表質問で議題になるのは確実な情勢です。

 関連エントリー 

2014年9月4日付(安倍首相「KC130輸送機の岩国移転」を強調、やはり、ガイドラインで「武器弾薬提供」解禁の布石か) 

2014年9月2日付(◎海江田内閣での日米ガイドラインやり直し「マニフェストに入れるのは難しい」集団的自衛権【追記有】) 

2014年8月25日付(岸田外相留任へ、の報道、2014年9月20日前後のガイドライン中間報告で「武器弾薬の提供」解禁布石か) 

2014年8月20日付(◎米軍に「武器と弾薬」日米同盟ガイドライン再改定、自公閣議決定道開く 第188通常国会で周辺事態法改正) 


2014年9月29日(月)召集を、安倍首相が自民党役員会で明示 「100日間の夏休み」で実りの秋へ

2014年09月16日 13時14分42秒 | 第187臨時国会2014年地方創生国会

 安倍晋三首相は、きょう連休明け29日(火)の自民党役員会で、「27日までの日程で国連総会に出席する。帰国後、速やかに国会を召集したい」と語り、2014年9月29日(月)に国会を東京に召集する」とする、証書を閣議決定する考えを示しました。

 この後、谷垣禎一幹事長が記者団に対して、29日召集で官邸と党が最終調整中だと明らかにしました。

 衆議院や参議院が議長の発議にもとづき議決する当初会期は、12月6日(土)ごろまでという格好で、召集日に議決する見通し。

 いずれにせよ、2014年9月29日(月)召集となります。

 これとは別に、菅内閣官房長官は、「9月22日(月)から27日(土)まで首相は国連総会のため出張する」と発表しました。例年より長い日程で、国連本部というよりもニューヨークなどで、ガイドライン(日米防衛協力のための指針)に関してなんらかのスピーチや合意をする可能性が高まっており、警戒が必要です。

 第186通常国会は2014年6月22日(日)閉会しましたが、実際には、同21日(土)に閉会状態となっていましたので、そこから計算すると、ちょうど「100日間の夏休み」だったことになっています。この間、4期生の民主党の篠原孝さんがブログで「今回は私費による世界一周の長期出張となった。経費は百万円を軽く超える。地元の活動を圧倒的に優先して、他は節約してきた私にとっては史上最大の出費(?)である」と明かしており、100日間の夏休みが実りの秋につながってきそうです。

 当ブログは、6月30日付で、産経報道を受ける格好で、今後の政治日程に続き、当ブログに、「

◎第187回臨時国会は(2014年)9月29日(月)召集説が浮上 12月上旬までの70日間か【追記有】

」と書いており、ピタリ賞となりました。 

 なお、現在、民主党両院議員総会が岩手で開かれており、党規約の改正に続き、新役員人事が決まり、第187臨時国会に臨むことになります。大きな対決法案は現時点ではない見通し。


29日に臨時国会召集=地方創生で特別委設置―安倍首相明言(時事通信) - goo ニュース

 安倍晋三首相は16日午前の自民党役員会で、臨時国会について「27日までの日程で国連総会に出席する。帰国後、速やかに国会を召集したい」と述べ、29日召集の方針を明言した。会期は12月6日までの69日間で調整している。

 

 これに関連し、政府・与党は安倍政権の看板政策である地方創生の関連法案を審議するため、衆参両院に特別委員会を設置する方針を固めた。首相は役員会で「災害、地方創生など気を引き締めてやっていきたい」と表明した。