報道によると、自民党の細田幹事長が7日、仙台市での同党関係者へのマニフェスト説明会で県会議長や自治体首長らとの質疑応答で、「20分にわたり立ち往生」し、出席者の「申し訳ないと言ってほしい」との要求に応じ、「申し訳ありませんでした」と応じたようです。
報道では「20分立ち往生」という表現になっていますが、いわゆる“吊し上げ”の状態だったようです。
“吊し上げ”とは「ひとりの人を大勢で責めなじること」(大辞林)です。
記事によると、マニフェストの説明の後、質疑応答に移ると、出席者(同党関係者)から、「現場に立てば今回の衆院選の厳しさがわかる」「今度こそ(自民党には)だまされないと言われる」などの意見が噴出したそうです。
衆院解散後に、自民党幹事長が、同党の地方組織の会合で、“吊し上げ”にあい、要求に応じ、「申し訳ありませんでした」と謝罪するのは極めて異例のことです。
自民党という政党は国会議員同士は物が言いやすい雰囲気はありますが、中央-地方の構図になると、物が言いにくい閉鎖的な傾向が以前からありましたから、細田さんも“上から目線”で話したのかもしれません。
話は変わりますが、「厳しい選挙」というと、これまでは「当選の可能性が低い選挙」という意味でした。しかし、第45回衆院選では、当落の可能性に限らず、すべての選挙区すべての政党が「厳しい選挙」になっている、と私は感じております。「厳しい選挙」という言葉の意味合い・ニュアンスが変わりつつあるのではないか、という観測を私はしております。
民主党陣営にとっても、すさまじく厳しい選挙です。
なぜこのような事態にまで政治が追い込まれたのか、今回初めて衆院選有権者となった20歳~23歳の方は別ですが、それ以外の有権者はよく考えてほしいものだ、と私は思います。
細田幹事長:20分立ち往生 公約説明会で批判噴出 - 毎日jp(毎日新聞)
7日、仙台市で開かれた自民党マニフェスト(政権公約)説明会で、県議や党員らから「麻生降ろし」などを巡って混乱した自民党への批判が噴出し、細田博之幹事長が20分にわたって立ち往生する場面があった。
細田氏は民主党のマニフェストについて、「造花のバラだ」といつもの批判を始めた。さらに「自公政権の景気対策の効果が出るのはこれから」と理解を求めたが、質疑応答に移ると、「現場に立てば今回の衆院選の厳しさがわかる」などと厳しい意見が続出。畠山和純県議会議長は「政権は命がけで守るもの。幹事長には情熱が足りないのではないか」と痛烈に批判し、自治体の首長も自民党の混乱ぶりに不満をぶつけた。
出席者からも「(有権者を)説得しても、今度こそだまされないと言われる。申し訳ないと言ってほしい」と追い打ちをかけられた細田氏は、「申し訳ありませんでした」と答えるしかなかった。