9月になって夏休みも終わり昨日から授業が再開です。9月一杯は前期の授業で、10月から後期の授業に入ります。後期は森林保護学と樹木学を受け持つのですが予習がてら校内の植物を見て回っています。
樹木学では「樹木の外観」という項目を立てて生活形や樹冠の形・樹皮や枝、芽、葉、花、果実などを細かくやっていくのです。そして「生活形は高木・低木・つるの三つに分ける」「つる植物には巻き付き方によって纏体植物、纏鬚植物、纏根植物、寄りかかり植物がある」などと説明するわけですが、林縁部や家の境、垣根やフェンスなど特に手入れの届かない部分には「つる植物」が繁茂しているのです。
木本だとフジやアケビ・ノブドウ・エビヅル・アオツヅラフジ・マタタビ・テイカカズラ・スイカズラなどが、半低木ではボタンヅルやセンニンソウ、草本ではクズやカラスウリ・カナムグラ・ヘクソカズラ・ヤブガラシなどたくさんのつる植物をすぐに見つけられます。
そこで幾つかのつる植物を追いかけてみました。まずは草本のカラスウリの花・・・
ウリ科カラスウリ属のつる性多年草で、巻きひげで他のものに絡みつくので纏鬚植物、それも巻方向が途中で変わるのです。花は夕方から開き始めて夜明け前には萎んでしまいます。
夕方はまだこの程度の開き方ですが・・・
暗くなってくると花冠の縁のレースのように裂けた部分が大きく広がってきます。開花し始めてから開ききるまで30~60分と早いです。
純白で広がりきると素晴らしく綺麗で、これだけ目立てば夜でも虫に気づいてもらえますね。えっ?「何故、夜咲くの?」ですか・・・それは花粉を運んでもらうのを蛾の仲間にお願いしているからなのだそうです!
同じように夕方開き始めた白い花が見えたので近づいてみたらレース部分が無く、ユウガオの花でした。
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