2月24日、公明新聞の記事です。国会での石井啓一政調会長の予算委員会の質問です。野田首相など政府与党側の答弁は、どうもその場で考えているようで、その場しのぎの答弁が続きます。
(引用)石井啓一・政務調査会長 社会保障制度を持続可能な制度とするためには安定的な財源の確保が必要で、消費税を含む税制の抜本改革は避けられない。だが、それには条件がある。
政府の社会保障・税一体改革大綱では年金の将来像が明らかになっていない。示せないのであれば、民主党は年金改革案を諦めてもらいたい。
岡田克也・副総理 大綱の「新しい年金制度の創設」の中で基本的な考え方を示した。基本的な考え方は示されていると思っている。
石井 この間、ようやく年金財源試算が出てきたが、正式に決めたものではない。正式に位置付けた試算を早く出すべきだ。
野田佳彦首相 公表した試算は、一部の調査会の役員の頭の体操に使ったものだ。来年に新しい年金制度に関わる法案を出す。当然、きちっと試算をした上で制度設計しなければならない。
石井 将来の年金の姿を議論するのが先だ。一体改革の議論が先行すると、将来の年金改革の議論があやふやにされてしまう懸念がある。それだけ民主党の年金改革の対応について不信感がある。
政権交代から2年半たっているのに1年先送りするという。この際、年金の将来像に関する結着をつけなければならない。試算を出してはどうか。
副総理 試算がないから社会保障・税一体改革の議論がスタートしないとは受け止めていない。
石井 一体改革を行うには、景気回復、デフレからの脱却が前提となる。
古川元久・国家戦略担当相 財政健全化と経済再生は車の両輪だ。消費税を上げるまでのこの2年は経済再生に全力を挙げる。
石井 野田政権は消費税に取り組む熱心さが伝わってくるが、景気回復に取り組む熱意は伝わってこない。公明党が提案している「防災・減災」の公共事業や、再生可能エネルギー、省エネルギーの推進に、ぜひ取り組むべきだ。
さらに、一体改革を行うには、「身を切る改革」をはじめ「行革・ムダゼロ」も重要だ。大綱の中で国会議員の定数80削減が閣議決定された。定数削減は必要だが、消費税の引き上げとの関連で議論するのは疑問だ。むしろ国会議員の歳費の削減こそ議論すべきだ。
首相 身を切る部分では、定数削減が与野党協議の俎上にある。まずはここで成案をまとめる必要がある。
石井 選挙制度改革と歳費削減の議論は並行してできる。国家公務員の給与削減が決まる時に、国会議員が何も手を付けないようでは、国民からも理解されない。
首相 定数削減は既に与野党協議のテーブルがあり、そこで議論されている。結論を出すことが大事だ。
石井 公明党は本来、国会議員歳費の恒久的な削減が必要だと思っている。与野党合意まで時間がかかる。その間、当面、20%削減してはどうかと提案しているが、どうか。
首相 議論の俎上にあるテーマが先だ。あとは各党からの意見を踏まえ対応すべきだ。
石井 民主党代表としてリーダーシップを発揮してもらいたい。
また、社会保障の財源は消費税だけではなく、税制全般の抜本改革で生み出すべきだ。
安住淳・財務相 所得税、相続税などの税収については特定の使途を念頭に置いていない。
石井 民主党の年金改革案では、最低保障年金を全額消費税で賄う。現行制度に比べ、多額の消費税が必要になるのではないか。
副総理 (給付の)厚い案では7%強の税財源が必要だ。
石井 また民主党の改革案では、多くの方が現行制度よりも受給額が減額になるのではないか。
副総理 これまで加入していた方が減額になる、という議論は成り立ち得る。それだけではなく、本来、現行制度では年金がもらえなかった人たちが、この制度に入ってきやすくなることも併せて考えるべきだ。
石井 最低保障年金7万円を満額受給するには、制度開始から40年かかる。現在、問題になっている低年金・無年金者対策としては当面、全く役立たないのではないか。
小宮山洋子・厚生労働相 私たちはマニフェストで40年かかると、はっきりと申し上げていない。(国民が)誤解されていたら申し訳ないと思う。
石井 全ての年金制度を一元化すると、国民年金加入者の保険料負担は、厚生年金、共済年金加入者の2倍(以上)になる。理解を得られないのではないか。
副総理 保険料は上がるが、年金も増える可能性は大きい。いずれにしても激変緩和措置を講じながら制度設計をしっかりする。
石井 保険料が倍で、もらう額が半分になるのでは、不公平感は払拭されない。民主党の年金改革案は実現性が乏しい。この際、取り下げてはどうか。
首相 見解の相違もあるが、共通する部分もあった。取り下げる必要はない。
石井 新聞各紙もそろって批判している。ここまで論調がそろうのは珍しい。この際、政府・民主党は年金改革案を取り下げるべきだ。
副総理 ぜひご協議いただきたい。(終了)
政府の社会保障・税一体改革大綱では年金の将来像が明らかになっていない。示せないのであれば、民主党は年金改革案を諦めてもらいたい。
岡田克也・副総理 大綱の「新しい年金制度の創設」の中で基本的な考え方を示した。基本的な考え方は示されていると思っている。
石井 この間、ようやく年金財源試算が出てきたが、正式に決めたものではない。正式に位置付けた試算を早く出すべきだ。
野田佳彦首相 公表した試算は、一部の調査会の役員の頭の体操に使ったものだ。来年に新しい年金制度に関わる法案を出す。当然、きちっと試算をした上で制度設計しなければならない。
石井 将来の年金の姿を議論するのが先だ。一体改革の議論が先行すると、将来の年金改革の議論があやふやにされてしまう懸念がある。それだけ民主党の年金改革の対応について不信感がある。
政権交代から2年半たっているのに1年先送りするという。この際、年金の将来像に関する結着をつけなければならない。試算を出してはどうか。
副総理 試算がないから社会保障・税一体改革の議論がスタートしないとは受け止めていない。
石井 一体改革を行うには、景気回復、デフレからの脱却が前提となる。
古川元久・国家戦略担当相 財政健全化と経済再生は車の両輪だ。消費税を上げるまでのこの2年は経済再生に全力を挙げる。
石井 野田政権は消費税に取り組む熱心さが伝わってくるが、景気回復に取り組む熱意は伝わってこない。公明党が提案している「防災・減災」の公共事業や、再生可能エネルギー、省エネルギーの推進に、ぜひ取り組むべきだ。
さらに、一体改革を行うには、「身を切る改革」をはじめ「行革・ムダゼロ」も重要だ。大綱の中で国会議員の定数80削減が閣議決定された。定数削減は必要だが、消費税の引き上げとの関連で議論するのは疑問だ。むしろ国会議員の歳費の削減こそ議論すべきだ。
首相 身を切る部分では、定数削減が与野党協議の俎上にある。まずはここで成案をまとめる必要がある。
石井 選挙制度改革と歳費削減の議論は並行してできる。国家公務員の給与削減が決まる時に、国会議員が何も手を付けないようでは、国民からも理解されない。
首相 定数削減は既に与野党協議のテーブルがあり、そこで議論されている。結論を出すことが大事だ。
石井 公明党は本来、国会議員歳費の恒久的な削減が必要だと思っている。与野党合意まで時間がかかる。その間、当面、20%削減してはどうかと提案しているが、どうか。
首相 議論の俎上にあるテーマが先だ。あとは各党からの意見を踏まえ対応すべきだ。
石井 民主党代表としてリーダーシップを発揮してもらいたい。
また、社会保障の財源は消費税だけではなく、税制全般の抜本改革で生み出すべきだ。
安住淳・財務相 所得税、相続税などの税収については特定の使途を念頭に置いていない。
石井 民主党の年金改革案では、最低保障年金を全額消費税で賄う。現行制度に比べ、多額の消費税が必要になるのではないか。
副総理 (給付の)厚い案では7%強の税財源が必要だ。
石井 また民主党の改革案では、多くの方が現行制度よりも受給額が減額になるのではないか。
副総理 これまで加入していた方が減額になる、という議論は成り立ち得る。それだけではなく、本来、現行制度では年金がもらえなかった人たちが、この制度に入ってきやすくなることも併せて考えるべきだ。
石井 最低保障年金7万円を満額受給するには、制度開始から40年かかる。現在、問題になっている低年金・無年金者対策としては当面、全く役立たないのではないか。
小宮山洋子・厚生労働相 私たちはマニフェストで40年かかると、はっきりと申し上げていない。(国民が)誤解されていたら申し訳ないと思う。
石井 全ての年金制度を一元化すると、国民年金加入者の保険料負担は、厚生年金、共済年金加入者の2倍(以上)になる。理解を得られないのではないか。
副総理 保険料は上がるが、年金も増える可能性は大きい。いずれにしても激変緩和措置を講じながら制度設計をしっかりする。
石井 保険料が倍で、もらう額が半分になるのでは、不公平感は払拭されない。民主党の年金改革案は実現性が乏しい。この際、取り下げてはどうか。
首相 見解の相違もあるが、共通する部分もあった。取り下げる必要はない。
石井 新聞各紙もそろって批判している。ここまで論調がそろうのは珍しい。この際、政府・民主党は年金改革案を取り下げるべきだ。
副総理 ぜひご協議いただきたい。(終了)