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続続続続・鎮海の桜 + 日本三大桜名所

2006年04月08日 11時42分13秒 | 本・その他
【続続続続・鎮海の桜】
 きょうで終わりです。
 『ある日韓歴史の旅―鎮海の桜』(朝日選書)から、桜に関する部分を抜粋しながらご紹介します。
 《》がその引用部分と掲載ページです。  は私のコメントです。


第5章 桜祭りのなかで
 2 桜とナショナリズム
  [ソメイヨシノの出自]
251ページ《韓国の学会でも、済州島のワンポッナムは、漢拏山中に自生する「ヤマザクラ」や「ミヤマザクラ」の自然交配によってできた雑種であるということについては、ほぼ確定しているようである。》

251ページ《すこし、ソメイヨシノの起源論にこだわりすぎたかも知しれない。しかし、かって日本がもち込んだ「桜=日本」というイデオロギーを排除するため、韓国ではかえって対抗的に「桜=ウリナラ(わが国)」論が一部でナショナリスティックに醸成されているのではないかとも思ったからである。

 軍港祭のパンフレットの文章にはそのような傾向がうかがえる。少なくとも、1930年代の小泉説にふれるのなら、同時に、1960年代の竹中説にもふれなければ、公平さを欠くことになろう。また、小泉の済州島原産説が日本で公認されていない原因を、『鎮海市史』(鎮海市史編纂委員会)のように「一部の国粋主義的な学者によって異説が提起され」とするのもいささかイデオロギー的な観測であろう。

 小泉説に「異説」を対置した竹中要は、小泉の研究方法に科学的な欠陥があることを指摘したのであって、その研究動機は彼の旺盛な科学的好奇心をおいてほかにはない。「一部の国粋主義的な学者」とは、まさか竹中要のことではあるまいが、それが誰の、どういう論文かは不明のままだ。

 まして、竹中要の名前を小泉源一と並べて、あたかも竹中までが済州島自生説を支持しているかのような文脈となっているキム論文は、学問的な誠実さを欠いているといわれてもしかたがあるまい。》
著者の竹国さんは、決して「嫌韓派」の方ではありませんし、この本もその類のものではありません。(発行所は「朝日新聞社」です)


これは日本三大桜の名所の一つ、信州・高遠のコヒガンザクラです。(今年の写真ではありません)。この写真を見ていたら、坂口安吾の「桜の森の満開の下」を思い出しました。



「薀蓄」にどうぞ。

241ページ《現在、日本各地で花見の対象になっている桜の多くは、江戸時代の終わり頃に、栽培種として出たソメイヨシノである。東京の駒込にある「染井(そめい)」の植木村から、明治に入って全国に広がっていったといわれている。吉野山や京都の嵐山などの古くからの桜の名所の桜はヤマザクラであった》


「日本三大桜名所」
高遠城址(長野県高遠町)
吉野山(奈良県吉野町)
弘前城(青森県弘前市)

「日本三大桜」
三春滝桜(福島県三春町)
薄墨桜(岐阜県根尾村)
神代桜(山梨県武川村)

「鎮海の桜」はこれで終わりにします。

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