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延べ患者数が大幅減 県立柏原病院

2009-01-25 | 丹波市

神戸新聞(1月24日付)

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延べ患者数が大幅減 県立柏原病院

丹波市の県立柏原病院は23日、県会健康福祉常任委員会(小田毅委員長)の視察に合わせ、外来、入院の延べ患者数の推移や経営状態などを報告した。本年度の延べ患者数は、前年度からさらに3割程度減る見込み。同病院は「再生プラン」に基づいた機能回復に努めているが、勤務医不足による診療体制の縮小が患者離れを招き、経営を悪化させる現状があらためて浮き彫りになった。

同病院によると、延べ患者数は2006年度、入院が約6万2,000千人、外来が約10万1,000人いた。昨年度は、入院が4万9,000人で前年度比約1万3,000人の減、外来は7万7,000人と同約2万4,000減少した。本年度も患者数の減少は続いており、昨年度からさらに3割程度の減少を見込んでいる。

「07-08年に脳神経外科、整形外科の常勤医が不在となった影響が大きい」とし、委員に対し「勤務医不足により診療機能が縮小。結果、患者数も減り、収支を悪化させている」と厳しい現状を説明した。同病院の赤字幅も膨らんでおり、昨年度決算で約15億5,600万円に達した。

小田委員長は「県会として勤務医の待遇改善を検討するほか、国公立大で育てた医師が地方で一定期間勤務する義務を設けるなどの法改正を国に要望したい」と話した。

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同じ丹波市でも柏原赤十字病院では医師確保に向けて着実に前進しているようですが、県立柏原病院では医師不足が深刻で、病院経営にも悪影響を及ぼしているようです。

医師不足への対策としては、大学との連携強化も必要だと思いますが、それより勤務医の待遇改善が最も大切であり、そのためにも住民の「コンビニ受診」などを控えるなど、勤務医の激務に対する緩和策が必要となってくると思います。