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SIDEWALK TALK

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ぼくは大人になった

2019-01-13 14:05:08 | 日記・エッセイ・コラム
Kite僕の地元は、今日が成人式らしい。
さっき姪っ子が来宅して、
振袖姿を披露してくれた。
うん、おっきくなったな。
おせらしかった。


最近は沈静化してきたような気もするけど、
バカ新成人の式典での乱行報道にはウンザリする。
プライバシーへの配慮ということだろう。
乱行成人の顔にモザイクをかける。
法律で禁止されてるわけじゃないからメディアの自主規制だろうけど、
マジメな新成人の顔を放送することとの整合性はあるんだろうか?


とはいえ、報道されているのは特異な例で、
ほとんどの成人式は、晴れやかに、
そして粛々とおこなわれているんだろう。
平成の御代の若者は、バブル狂騒時代の僕らに比べると、
一様に優しく思いやりがあって、
いわゆる草食系になっているらしい。


僕自身は、成人式には出席していない。
二十歳のその日、一学年下の後輩と二人、
千葉県岩井の民宿にいた。
ヤツも一浪していたから新成人だった。


野郎二人旅の目的は、所属サークルの春合宿の下見だった。
宿主は人のいい老夫婦で、僕ら二人が新成人ときくと、
成人式に出席できないことを気の毒がって、
夕食の他にお寿司の出前を取ってくれた。
僕らは、お寿司に舌鼓を打ちながら、
二人きりで成人式を祝った。


翌日、東京へ戻る内房線の車窓から空を見上げた。
透きとおった青い空に一朶の雲が浮かんでいて、
鳶がクルリと輪を描いていた。

万年の春

2019-01-03 12:41:50 | 日記・エッセイ・コラム
帝室論2019年は平成カウントダウン。
平成の御代が5月に改まる。
天皇陛下は「平成は戦争のない時代」と評価された。
また、象徴としての天皇の在り方の創造と確立に
自負されておられるように思われるし、
事実そうである。


小泉信三という人がいる。
今上天皇の東宮時代、継宮殿下の教育係だった人だ。
小泉は、美智子妃殿下とのご婚姻にも深く関与した。


戦後、ともかくも新日本国憲法が公布された。
起草に当たっての議論はさておいて、
新憲法で天皇は日本国の「象徴」と定義された。
小泉は象徴天皇のコンセプトとして、
福沢諭吉の「帝室論」を採用した。


福沢の帝室論に
「帝室は独り万年の春にして、人民これを仰げば悠然として和気を催す可し」
という一節がある。
小泉は、帝室論の中から「万年の春」という部分を抽出し、
戦後の天皇(皇室)の在り方を明仁親王に説いた。
陛下は、象徴天皇としてのご活動に際し、
この「万年の春」というコンセプトを大切に胸に蔵されてこられたと思う。


帝室論や小泉に対する些末なツッコミどころはあると思う。
けれど、陛下が象徴天皇に強いこだわりをもって、
ご公務を果たしてこられたことに異議を挟むのは不敬なことだ。


新年にあたり、なにか「平成」について書こうとPCに向かったけど、
やはり着地点のない乱筆乱文になってしまった。
残りの正月休み、ひさしぶりに「帝室論」を読み返してみようと思う。