「Subterranean Homesick Blues」 by Bob Dylan
教科書ふうにいうと、ボブ・ディランの
5枚目のアルバム『Bringing It All Back Home』(1965年)のオープニング曲で、
シングルとしてディラン初のチャート入りを果たした楽曲だ。
もちろん僕はディラン世代じゃないから、後追いでこの曲を知った。
きっかけは佐野元春。
日本初のラップ「Complication Shakedown」を聴いたことによる。
佐野さんは、「Complication S.」について、
「もし1960年代のボブ・ディランが、今(80年代)のNYでヒップホップに出会ったら」
というテーマで書いたと語っている。
「Subterranean H.B.」は、ラップの先駆とされている。
なるほど!マシンガンのように言葉を繰りだすヴォーカル、
自動速記を彷彿とさせる文脈を無視してイメージを先行させたリリック、
たしかにラップやヒップホップに通じるものがある。
けど、ディランが意識したのは Beat Generation だったろう。
65年のUKツアーの記録映画『Don't Look Back』で使用された
この曲のミュージック・ビデオには、
ディランと親交のあったビート詩人アレン・ギンズバーグが登場しているからだ。
ギンズバーグのポエトリー・リーディングに触発されて書いたにちがいない。
ヒップホップの先駆曲「Subterranean H.B.」、日本初のラップ「Complication S.」、
これらがビートニク・マナーで書かれたことは偶然じゃない。
どちらも、性急に発達する文明に翻弄され
自分自身や社会に対して無反省に日々の生活を送っている
同時代の人びとを、アウトサイダーの視点から痛烈に批判した作品だ。
「Subterranean H.B.」に、こんなラインがある。
"You don't need a weather man to know which way the wind blows"
〈風向きを知るのに気象予報士は要らない〉
そして「 Complication S. 」で、佐野さんはこう言う。
"I'll keep walkin' on this complication shakedown"
〈この猥雑でとりとめもない状況を歩き続けていこう〉
このブログには、できるだけ政治向きなことはエントリーしないように心がけている。
けど、内閣改造のニュースを聞いて、"何かおかしい"と心がざわついた。
そして頭の中で、ディランの「Subterranean Homesick Blues」が鳴り響いた。
教科書ふうにいうと、ボブ・ディランの
5枚目のアルバム『Bringing It All Back Home』(1965年)のオープニング曲で、
シングルとしてディラン初のチャート入りを果たした楽曲だ。
もちろん僕はディラン世代じゃないから、後追いでこの曲を知った。
きっかけは佐野元春。
日本初のラップ「Complication Shakedown」を聴いたことによる。
佐野さんは、「Complication S.」について、
「もし1960年代のボブ・ディランが、今(80年代)のNYでヒップホップに出会ったら」
というテーマで書いたと語っている。
![]() | Bringing It All Back Home Bob Dylan 価格:¥ 1,048(税込) 発売日:1990-10-25 |
「Subterranean H.B.」は、ラップの先駆とされている。
なるほど!マシンガンのように言葉を繰りだすヴォーカル、
自動速記を彷彿とさせる文脈を無視してイメージを先行させたリリック、
たしかにラップやヒップホップに通じるものがある。
けど、ディランが意識したのは Beat Generation だったろう。
65年のUKツアーの記録映画『Don't Look Back』で使用された
この曲のミュージック・ビデオには、
ディランと親交のあったビート詩人アレン・ギンズバーグが登場しているからだ。
ギンズバーグのポエトリー・リーディングに触発されて書いたにちがいない。
ヒップホップの先駆曲「Subterranean H.B.」、日本初のラップ「Complication S.」、
これらがビートニク・マナーで書かれたことは偶然じゃない。
どちらも、性急に発達する文明に翻弄され
自分自身や社会に対して無反省に日々の生活を送っている
同時代の人びとを、アウトサイダーの視点から痛烈に批判した作品だ。
「Subterranean H.B.」に、こんなラインがある。
"You don't need a weather man to know which way the wind blows"
〈風向きを知るのに気象予報士は要らない〉
そして「 Complication S. 」で、佐野さんはこう言う。
"I'll keep walkin' on this complication shakedown"
〈この猥雑でとりとめもない状況を歩き続けていこう〉
このブログには、できるだけ政治向きなことはエントリーしないように心がけている。
けど、内閣改造のニュースを聞いて、"何かおかしい"と心がざわついた。
そして頭の中で、ディランの「Subterranean Homesick Blues」が鳴り響いた。
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