kirekoの末路

すこし気をぬくと、すぐ更新をおこたるブロガーたちにおくる

7月30日

2008年07月30日 14時37分14秒 | 小説の感想と批評
半分は29日投稿作品@kirekoです。

>今日の感想と批評

( ゜д゜ )…
( ゜д゜ )…日々研鑽、日々研鑽。
( ゜д゜ )(話すことがなくなりつつあるな)

■企画の意図は、こちら
http://blog.goo.ne.jp/kireko1564213/e/7e03a0212eb392c37028780a1c7f63d9

*感想テンプレ

■(タイトル+小説直リンク) ジャンル(ジャンル) 作:作者名
:あらすじ(小説家になろう投稿時に書いてあるあらすじ)
:感想(kirekoの感想)

*感想テンプレ終わり



============はい開始==============


Take off! ジャンル 恋愛 作:七瀬莉緒

:あらすじ
好きな事だけやって生きるなんて出来ない――そんなのとっくに知ってる。

:感想
29日投稿作品。2000文字の中に集約された、その時の始まりの1ページ、恋愛というジャンルながら、恋だ愛だと声高に「要素ぶる」ような作風ではないし、ドラマの1シーンのような話には心惹かれた。まず最初に読者が想像しやすく、読みやすい構成であるということ、そして、物語の始まりと終わりに、ちゃんと節目をつけているという事が好感のもてる一因だ。爽やかさの残るオチまでの流れは、恋愛中毒の人たちからすれば薄味に見えてしまいがちだが、話の盛り上がりの間口を広げつつも、結果的に収束していくという本文の内容に対し、これでもかと言うほどの作者の無駄の無い文章力の秀逸さが光っていると思う。最期の「鈍いな」という男の台詞演出はやや唐突にも感じられたが、場の雰囲気がそれを隠し通したというか、粗の見えない感じに仕上げられているのは、やはり文章の力なのだろう。ただ、通常使わないような語句が多いのが、ちょっと気になった。殊更(ことさら)や、尤(もっと)も、御前(おまえ)などは、なんとなく作者の描き出した世界観に、一筋の違和感を感じさせるのではないかと思った。特に「尤も」なんてのは、文字世界(活字世界)での選り好みが激しいので、読者によっては、言葉の使い方に疑問を抱いてしまうかもしれない。


阿修羅 ジャンル 文学 作:しん太

:あらすじ
僕は阿修羅だ。腕が六本、顔が三つある。皆とは違うさ。だが、それの何が悪い?

:感想
もしも人間の描いた阿修羅という存在が、その形だけ取り込んで種族的に人間世界に介在していたら。と言った、ちょっと意欲的な話。阿修羅…と銘打ってるものの、外観以外に阿修羅らしさは殆ど無い。人間の亜種的な存在というか、阿修羅モドキとでもいえばいいのか。まあなんというか、想像してたものと違う、ちょっと人間的過ぎてちょっとゲンナリ。内容は殆ど、奇形児とか障害者差別に訴えるみたいなのと同じようなもんだし、どうも作者のミニチュアな想像力が先行しすぎて、良く言えば平凡、悪く言えば普通すぎてショボイ、と言った感じ。読者が想像する阿修羅という存在にもよるが、個人的にどうも話の中で圧倒的な存在感が無い気がした。「阿修羅」が「阿修羅」で無くても良い話なら、別に取り上げる必要は無かったんじゃないだろうか?一般人の想像の中の阿修羅の外観が、どうも人間のオマケとしてくっ付いているだけだったので、内面の面白さ、つまり精神面には語られず終いだったので、個人的には不満の一言だった。

ちなみに阿修羅
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E4%BF%AE%E7%BE%85


CHANGE ジャンル ファンタジー 作:らぶらどーる

:あらすじ
ある日の散歩で飼い犬と入れ替わってしまった。どうする?俺。

:感想
ファンタジー作品と銘打っているが、一読し終わる頃には、ちょい設定がSF風味だなと思った。基礎発想力みたいのは認めるけど、うーん、なんつーか、ただ頭の中に浮かんだ事を漠然と継ぎ接ぎしながら書き連ねてるだけで、完成度が低いばかりか、書き手の想像の間口が広がりすぎて締まりが悪いなあ。作者は作品中のシュチュエーションを安易と語っているが、文章中に的確な状況説明が無い分、むしろ個人的には難解で、何が起こっているのか読み取るのに時間がかかった。あと、一人称の進行がとてつもなくダルい。というか、ザックリとした感想を言うなら、小説として良いところが一つも無い。上手いと思うような表現も無く、中盤の絵文字顔文字の使用も気になる、そして内容からして共感できるような話でもない。節々の文章の稚拙さが目に毒と思う読者もおられるだろうが、kirekoがこの作品において最も致命的だと思ったのは、この作風で進行が鈍足過ぎる点と、進行であり、唯一の情報源である一人称語りにとかく無駄が多いということ。こういう部分が、ジャンルの好き嫌いを飛び越えて、スカスカな構成に拍車をかけていると思う。文章の組み立てもそうだが、なんだか読んでて一々ストレスの溜まる文章だった。そんな中、作者に対して一つ褒めるべき点があるとすれば、ここまで延々と続く読み難い話を、最期まで語気をブレさせずに書ききる労力だろう。


2J From平野たり ジャンル その他 作:横森πRON

:あらすじ
復讐サイトでミクとタケルが出会う。ミクの復讐をタケルは手伝うが・・・

:感想
小説ではなく台本形式。一日限定公開らしいので、読もうと興味を持った人はお早めに。中学高校演劇を意識しているのか、「はける」などの演劇(舞台)用語があるが、流れで理解できると思う。でも、演者の動きが見えてこないのは仕様か。まあ視覚的なものは舞台で見ないと仕方ないってのはあるけど、こりゃ台詞だけじゃ三文芝居もいいところ。台本としても酷評せざるをえない。自分も演劇部に所属していた事があるが、舞台の台本というものは、確かに実際かなりの大雑把なのは判る。えてしてこういう細部まで書かないで、動きは演者に任せる台本もあるが、そういうのは練習を繰り返す内に演者と演出家の間に「動き」に関しての緻密な話し合いがあるからであって、決して真っ白のまま舞台に入るわけではない。と、ちょっと脱線したが、何が言いたいかというと、この作品は台本形式をとっているのに、その軸がズレてるという事。例えばコレは演者がいて、動きを視覚的に捉えさせる舞台脚本なのか、それとも小説という形態を崩し、名称と台詞付きで読者に理解しやすく表現したいのか、そういう部分をはっきりして欲しい。半端に舞台用語を入れてみたりしてリアリティ重視なのかと思えば、中盤の描写は小説風味にしてみたりと、作者の書く本文に落ち着きと節操が無いのが読んでいて不快だった。


予告文を書こう! ジャンル その他 作:灯宮義流

:あらすじ
近年、需要が増えつつある予告文執筆の場。予告文作家の誰もが望んだ投稿サイトが、ここに誕生した。

:感想
発想は悪くないんじゃないだろうか。ちょっとメタな話が気になるが、普通の事を普通と感じなくなるどころか、ちょっと深刻に考える主人公に、ナンセンスの影が見えてきて、オチにも思わずクスリとした。相変わらずといっては失礼かもしれないが、こういう小ネタは上手いなと感じる。



===========終わり===========

>どうでもいい神話の雑感

今日読んだ中に阿修羅があったから、ちょっとまあ薀蓄臭い感じもするけど
今まで読んできた神話についての雑感をちょいちょい垂れ流し。

日本神話=キャラ萌え。神なのに正負どちらの感情も豊か過ぎて面白い。
ローマ神話=今で言う二次創作。影響されすぎな所もあるが…。
ギリシャ神話=無駄に人間臭い。でも基本的に内容がインフレ。
北欧神話=血みどろ、ファンタジックすぎるわー。
クトゥルー(クトゥルフ)神話=ハイパーオカルト、超ホラー。
エジプト神話=神官系が大体モンスターじゃん…こじつけが多すぎ。
インド神話=エロス表記の領域が半端無いけど、わりと好き。


と、ここまで雑感を書いてて思ったこと
これまた共感出来る人が、少なそうだなぁ。


神話は良いよ。一度は読んでみて。