kirekoの末路

すこし気をぬくと、すぐ更新をおこたるブロガーたちにおくる

ネタの無い時にバトンは最適だ6

2009年01月26日 05時46分30秒 | 末路話
星のピアスー虹のバンダナー@kirekoです。

>何かを書きたいフラストレーション

溜まってます。
誰かネタくれ、ネタ。



>かたならしにバトンでもやるか

http://www.baton-center.net/mousou/monogatari/mousou002.htm



■ストーリーバトン

このバトンで、既存しているバトンのような自己紹介的な内容になっているのは、最初の1問目のみです。あとは、適当な質問内容となっております。
おもしろい解答をしていきましょう♪

赤字がkirekoの解答です。

<ストーリー>
ある日、世界が悪魔に征服されました。
悪魔を倒しに行こうと立ち上がった者が大勢いましたが、みんなやられてしまいました。
その事実を知った他の者達は、戦意を失ってしまいました。

そんな中、悪魔に立ち向かおうとしている者がいます。それは・・・・・・・

「バトンを受け取ったあなた」です!

質問に答えてストーリーを進めましょう♪


第1章『出発の時』

①あなたの名前と職業は?

kireko、名乗るほどたいした名じゃないがラフメイカー。

②何時ごろ出発しますか?

奇襲をかけるなら悪魔の寝静まった朝が吉かと。

③これから悪魔を倒しに行きますが、何を持っていきますか?
体力があまりないので、持っていける道具は3つのみです。

A.ベルモンドさんを見習って鞭
B.旅路分の食料
C.野外調理器具


第2章『山道で・・・』

①山道で、魔物と遭遇しました。持ってきた道具を使ってどうやって倒しますか?

調理器具の中にカセットコンロとマッチがあり、外したガス缶とマッチでビビらせる。

②倒したあとのキメ台詞はなんですか?

「ガスバス爆はちゅ(噛んだ)」


第3章『砂漠で・・・』

①・・・・・・・・道に迷いました。どうしますか?

鞭を蛇に見立てて怖がるふりをする。

②取った行動は、全くの無意味でした。どうしますか?

なきながら揚げたての揚げパンを頬張る。

③・・・・・・・・さらに無意味でした。しかし、そこへ神様が現れ、あなたを砂漠から脱出させてくれました。お礼の言葉は?

「最初から迷わせる砂漠をつくるな!」

第4章『悪魔の城へと続く道』

①ここまで来ると、さすがに強敵ばかり現れます。そこであなたはこう考えました。
「そろそろ新技が必要だな・・・」
その新技を習得するための修行はどんな修行?

ギャグ百連発のネタをひねりだす。

②新技を習得するのにどれくらい時間がかかると思いますか?

三年は必要でしょうな。

③新技の名前は?

「すべり知らずのギャグ百連発やぁー!」

④新技を習得し、先へ進むと門がありました。そこには何がいますか?

泣いた赤鬼

⑤「④の解答」は敵みたいです。新技を使ってみました。その時の相手のセリフは?

「友達になりましょう」

⑥・・・・・・・あっけなく倒せました。門が開き中へ入ると、城にはカギがかかってました。呪文を唱えると開くみたいです。どんな呪文?

開かなくても良いけど、開いてくれると、ちょっぴりだけ嬉しいな。……なーんて言ってもかわいくないよね。ごめん……

第5章『悪魔城:1階』
①城の中に入ると、突然お腹が痛くなってきました。その原因は?

賞味期限がやばそうな牡蠣を前日にしこたま食ったから。

②その状態のまま最上階を目指していきます。2階へ上がる階段の前にとても強そうな敵がいます。戦える状態ではないので話し合いをしようと試みます。どんな会話?
*追加してもらっても、減らしてもらっても構いません。

kireko「おなかいたいから、ほけんしつつれてけ」
敵「やだ」
kireko「あなた、ほけんいいんでしょ」
敵「わかった」



③3時間近くにも及ぶ会話の末、ようやく戦闘モードに突入です。相手の弱点はどこだと思いますか?

だらしない口周り

④勘が当たったみたいで、一発で倒せました。しかし、その戦闘で持ってきた道具、AとCを失ってしまいました。その時のあなたの心境は?

(食べ物だけでどうしろと……?)

⑤そして、いつの間にか腹痛も治っていました。治った原因は何ですか?

実は食べたのは生牡蠣ではなく、牡蠣フライだった。


第6章『悪魔城:2階』

①2階に上がると、敵が全くいませんでした。しかし、上へと続く階段が見つかりません。
どこにあると思いますか?

1階の突き当たり

②残念ながら、あなたの勘はハズレのようです。あなたはまた探し始めます。そんな中、どこからともなく声が聞こえてきます。なんて聞こえますか?

「さがしものはなんですか?みつけにくいものですか?」

③その声は、天井から聞こえてきます。天井を探ってみると、小学校でよく見かける登り棒が出てきました。登り棒は得意ですか?

自慢じゃないが、不得意だ。

④その登り棒を登っていくと、さっきまでどこにも敵はいなかったのに下からどんどん登ってくるではありませんか!この危機的状況をどう乗り切りますか?20字以内で答えよ。

のぼってくる敵をジャガイモだと思って落ち着く。

⑤あなたの取った行動により、なんとか凌ぐことができました。感想は?

母さん、今日は肉じゃががいいな。

第7章『悪魔城:最上階』
①いつの間にか最上階です。登り棒のせいでだいぶ体力を消耗しました。そこで、少し休もうと思います。どれくらい休みますか?

2、3日ほど、たっぷり。

②休んでいると、いつの間にか眠ってしまいました。そこへ敵が現れ、眠った状態のまま地下牢へ・・・・・・・
起きた時のあなたの第一声は?

「もう終電かよ!!」

③こんなところで終わるわけにはいきません。なんとあなたの持っていた最後の道具で牢のカギが開きました。牢から出られた感想は?

「このフランスパンが鍵穴にぴったりはまるとは思わなかったぜ」

④牢から出ると、最上階への直通エレベーターがあるではないか!!このエレベーターの操作方法は?

付近にいるエレベーターガールに話しかける

⑤なんとか最上階まで戻って来れました。さぁ、悪魔はどこにいるのでしょうか。どうやって探しますか?

襲ってくるのを待つ。

⑥しかし、なかなか見つかりません。どうやら今は留守のようです。帰ってくるまで待つことにしました。何をして待ってますか?

一人じゃんけん

⑦1時間後、ようやく悪魔が城に帰ってきたみたいです。部屋に入っていきました。ここで意気込みを聞かせてください。

「掃除しておいたぜ。俺流にな……!!」

⑧あなたが部屋に突入した時の悪魔の第一声は?

「もーうお父さん、勝手に入っちゃだめっていったでしょー!」


最終章『決戦』
①悪魔が攻撃してきました!こちらも攻撃開始です。持ってきた道具は1つしか残ってません。どうやって戦いますか?

悪魔の好物を今晩のおかずにいれることを約束する。

②互角です。悪魔は本気を出してきました。持っていた道具が壊れました!その時のあなたの心境は?

(食い物を粗末にするなよ……)

③このままでは勝てないと判断したあなたは友達を召喚することにしました。だれを召喚しますか?マイミクの中から一人選びなさい。

えっ!?これミクシィ用だったのかよ!!じゃあ、武器庫で

④お友達と協力してもまだ勝てそうにありません。もう一人召喚してください。

あーじゃあナルカミで

⑤3人で協力して戦っています。そんな中、携帯電話が鳴り始めました。お友達の一人に電話がかかってきたようです。お友達は電話に出ました。電話はどんな内容ですか?

待ち合わせ場所への遅刻を知らせる内容。

⑥悪魔も電話の内容が気になってきたようです。しょうがないから、電話の内容を教えてあげました。悪魔はなんと答えましたか?

「奇遇ですね、わたしもその待ち合わせ場所よく使うんですよ」

⑦悪魔は、うっかり今の発言で弱点を喋ってしまいました。その弱点とは?

都会っ子だと周囲に嘘をついていたが、実は超が付くほどおのぼりさんであること。

⑧弱点を聞いた3人は、早速行動に移しました。大ダメージのようです。あと何分で倒せそうですか?

5秒ともたない

⑨・・・・・・・・予想していた時間よりも長引いています。そろそろみんな体力の限界です。あなたは最後の一撃に出ようと思い、技名を叫びながら突撃しました!その技名は?

「田舎の何が悪いんじゃー」

⑩悪魔も最後の一撃に出てきました!その時の悪魔のセリフは何?

「皆には言わないでください」

⑪まだ耐えるのか!・・・・・・・と思いきや、悪魔は力尽き消えてなくなりました。あなたは勝ったのです。キメ台詞は何ですか?

「10年はやいぜ」

⑫最初に召喚したお友達のキメ台詞は何ですか?

「特になし」

⑬次に召喚したお友達のキメ台詞は何ですか?

「やっべ、集合時間から30分経ったけど、顔も洗ってねえや」

⑭ついに悪魔を倒し、世界に平和が戻りました。さぁ、帰宅です。どうやって帰りますか?

気球にのってどこまでも

【エンディング】
バトンを回したい人を書き出して、スタッフ紹介を完成させよう。
悪魔・・・
召喚された友達(2人)・・・
神様・・・
2階へ上がる階段の前の敵・・・
天井からの声の主・・・
あなたを地下牢へ連れて行った敵・・・

ミクシィ用だということ前提でやってなかったのでパス。

六百文字小説感想編

2009年01月23日 23時04分42秒 | 小説の感想と批評
こだわりみんなすてたら@kirekoです。

>今日の感想と批評

こまごまとやりたい事があるが、やろうとすると手に付かない。
なんやかやしてるそのうちに時間が過ぎていくというのが、
kirekoとしては、とても悔しいわけでして。
うーん、一日が108時間あればいいのに。

というわけで今回は、チョット前から感想を頼まれていた(?)
近藤さんの六百文字小説の感想をやろうじゃないかという話。

*感想テンプレ

■(タイトル+小説直リンク) ジャンル(ジャンル) 作:作者名
:あらすじ(小説家になろう投稿時に書いてあるあらすじ)
:感想(kirekoの感想)

*感想テンプレ終わり

============はい開始==============


六百文字小説集 ジャンル その他 作:近藤義一

:あらすじ
六百文字の小説です。長く繋がったお話を期待されていた方ごめんなさい。文字数はワードで数えています。ほかの表示では差異があるかもしれません。常用するもの以外の記号はなるべく使いません。

:感想
一つ一つが連作ではない、一話600文字の短編集。kirekoも体験したことなのだが、文字表現、しかも他者に伝える情報が、他の書き物より多分に多くなってしまいがちな小説という類になると、作者が意図して文字数縛りを行うというのは非常に難しいものだと思う。例えばオチが30文字あったら、本文は570文字しか使えない。その間に、話の大本、前説からネタふりまでやらなくてはならないと考えると、どんなに話を短くまとめることが得意な人でも、万人が理解でき、納得できるような明瞭簡潔な話を書くのは難しい。普段長い文章を書きなれている人、またはそれを読む読者からすると、文章を構成する力とは、また違う力が必要になってくることがわかるだろう。書き手は全体の構成への目配せ、読者には読んでいる部分以外での書き手が伝えたかった事を汲み取る力が必要になってくると思う。
長々と前説したが、一本一本別々の短編を連ねた短編集のような作品であるため、今回は分割感想でいく。

①「六百文字」について

600文字という制限をこれからするぞという意気込みのような、読者への軽い説明のような、そういうものを「感情」「字幕スーパー」「五十音表」など、判りやすいたとえを用いて捉えた話。テレビなどで多用されるようになった字幕スーパーの氾濫などは、読み物だとしてもわかりやすい例えであると思うし、個人的に好きだった「この五十音表十二枚以上のことは何もない。」という、ちょっとぶっきらぼうな読者へのメッセージは気に入った。

②「遠距離攻撃」について

600文字の小話にしては、いきなり難解な設定だ。この制限の中で読者に飲み込ませるには、少々内容が突拍子過ぎる。話の面白さは、個人的にかなり薄い。状況の説明なども、文字制限プレイがあるため、余りにも詰め込みすぎで、想像できない。おそらくこれは、話の内容云々より、普通ならば使うであろう部位に、文章の区分である句点「。」を使わず、全ての描写を読点「、」で続けた事に意図がありそうだ。時間経過をリアルタイムで読者に読ませたいのか?と最初は思った。

③「景色など眺めても退屈」について

電車に乗って目的地までつく時間(コスト)について書かれた小話。話の中の山と谷、その高低を楽しむ、そういった小説内のギャップの付け方については、作者お得意の手法だと思う。文字、文章をあえて難しく読者に捉えさせ、印象付けて、最期の最期は、拍子抜けさせるように簡単にオトす。こういうギャップは、読者がハマるかどうかで感想は違う物だが、個人的には好きだ。やや中盤の数的捉え方「生命活動は本質的に無駄なコストを嫌うものである」の一文について、しっくりこなかったというのはあるものの、ギャップに弱い人は面白いのではないだろうか。

④「恩師からの言葉」について

以前このブログでやった、テーマ付き描写「毒」の話。前文に2つほど説明の描写が加えられているから、以前より設定が明確になっている。ただ、読者が教授の存在、そして主人公の存在を汲み取るには、まだまだ描写が足りない気がする。文字制限の中でそれをやれというのも無理な話だが。

⑤「愛情表現」について

話としては難しくないし、伝えたい事もわかる。ただ、やはり使うネタが制限に対し重過ぎるし、全体的に綺麗過ぎる。その人の今居る場所、そしてその感情を考えると、余りにも落ち着きすぎているという疑問が浮かぶ。一人称であることもそうだが、読者の眼を惹くには、余りにも一本道であるというか、話の大本が通俗的過ぎる気がした。似たり寄ったりの設定が氾濫してしまっている現在において、この既知感と制限プレイの同居は、読者に詰め込みと作者の余裕のなさを窺わせてしまうだろう。幾つかの描写を削って、他の作品との差別化をはかるためにも、もっとこの話のオリジナリティを持ち出しても良かったのではないだろうか。

⑥「修羅場」について

切羽詰った野球物。一つ一つ、その場その場で思う主人公達の感情も想像できるものなのだが、どうしても説明臭くなってしまうのは否めない。六百文字という中で設定を紹介出来た事は確かにすごい事ではあるのだが、読み手にとって一番大事な話の面白さというのは、実際感じられなかった。どうも個人のモノローグや状況の説明にばかり目がいってしまって、肝心の魅せる表現が置き去りになってしまっている気がした。


以上。


============終わり============


>縛りプレイについて

書く人のタイプや魅せる部分にもよると思うが、おそらく600文字は、それだけで一つの話、ドラマにするにはかなり難しい部類だと思う。続き物ならまだ話は変わっただろうが、600文字という制限に気がいってしまっている事が、読者にわかってしまうと、書き手としては二重の損になるのでは?と感じた。
一話600文字の続編なら、更新も感想も楽に出来そうだとは思うのだが……。



自己鍛錬以外の文字制限プレイは、精神衛生的に悪そうと感じたkirekoであった。



■記事に置くと何故か拍手が増えるWEB拍手(何か一言あったらどうぞ)


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希望のブルーが蘇るでしょう

2009年01月20日 08時59分23秒 | 末路話
ちょっと遊んでくる。探さないでください@kirekoです。

>近況

ものごつい忙しいです。
ええもうそりゃブログ1週間放置したことに気付いて、焦るぐらいに。
実働+拘束時間が長いので、なんとも更新がはかどらないという現状ですが、
まあ、アレよアレ。

そこを乗り越えてこそ男ってもんじゃろうが!

ということで、チッチッと細々ともさもさとなんか出来る事を探していこうと思います。
kirekoの出来ることなんてタカが知れてるだと!?
ぬう!


図星である!
(何が言いたいかというと、ようはいつも覗いてくれている人、ありがとうということです)


>それだけを言いにきたのか?



切り札は最期までとっておくんだぜー!!

http://usokomaker.com/omikuji_w/

へっ、今日はこのへんでかんべんしてやるぜ

(お茶を濁して退散するのも、殿方のたしなみということです)

簡潔な感想編

2009年01月13日 23時03分00秒 | 小説の感想と批評
必要以上をなくしていく@kirekoです。

>今日の感想と批評

どうも、ご無沙汰してます。
感想の切れ味のなまくらぶりだけは一人前なkirekoです。
だからこそ、ふうらい屋さんのあの直観力に憧れる。
一読者(仮)さんのソフトな感想も羨ましい。
戦国アーサー氏の感想の軽さも必要かなと思ってしまう……。












だがkirekoは、神にだって従わない。


※要約
短くて伝わりやすい簡潔な感想を心がけます。


■企画の意図は、こちら
http://blog.goo.ne.jp/kireko1564213/e/7e03a0212eb392c37028780a1c7f63d9

*感想テンプレ

■(タイトル+小説直リンク) ジャンル(ジャンル) 作:作者名
:あらすじ(小説家になろう投稿時に書いてあるあらすじ)
:感想(kirekoの感想)

*感想テンプレ終わり



============はい開始==============

大みそか ジャンル 恋愛 作:尚文産商堂

:あらすじ
大みそかになっても仕事が終わらない俺ら。何かいいことないかな…

:感想
大晦日を主題に、終わるはずだった年末の仕事を片付ける男女の話。全体的に「仕事」という設定が少しボヤけて見えてこないが、決して難しい話ではないし、恋愛としては手軽だ。が、裏を返せば、恋愛要素が薄いという事にも繋がっているので、「唇に、わずかな圧迫感があった。」と包み隠す表現以外は、余りロマンを感じなかった。手軽すぎる面が良いか悪いかは個人差があるが、恋愛として必要なもの(描写)はまだまだある気がする。「仮説ベッド」なんて誤字も気になる。


元日メール2009 あとがき解答版 ジャンル 推理 作:早浪討矢

:あらすじ
少年探偵団の元に届いた怪盗約二十面相からの元日メール。君にこの謎が解けるかな?

:感想
本格的な推理というより、文章の中のなぞなぞ、といった話。少年探偵団に送られてきたメールに入っているなぞなぞの答えは、作者あとがきに書いてあるので、頭をやわらかくして、解けなかったら見てみよう。個人的にはオーストラリアでバカンスを楽しむ怪盗の姿はどんなものか、そっちのほうが気になってしまった。あと、怪盗がメールを送った相手が少年探偵団ということなのに、いきなり「増上慢(仏教用語で過信の意)」なんて言葉はどうなんだろうか。ちなみにkirekoは、何故だかなぞなぞに対して疑問がわかなかった。きっと、疲れているのだろう。


寝正月 ジャンル 恋愛 作:恵多

:あらすじ
大晦日、仕事に出かけたきりの男の帰りを一人部屋で待つオレ。

:感想
今年初めてのBLの感想だ。心を引き締めよう。話は、会社の幹部エリートリーマン(?)と、その会社の代表取締役のボンボンダメ息子が、キャッキャウフフする内容。前書きで言われていたように刺激的な内容はほぼなく、BLという部分と、キス描写を除けば、普通である。読み終わって気になったのは、ダメ息子はともかく、エリートリーマン側の心が見えてこない。本文中で書いていないところをみるに、想像しろという事なのかもしれないが、自分の地位のステップアップの踏み台としてダメ息子との関係をもっているぐらいの理由が必要だと思った。単純に「肉体的に寂しい」という理由だとしたら、別に相手は女性でもいいはずだ。時間軸の設定も、イマイチ生かしきれていない。あと、本文中に負(マイナー)思考という言葉が出てくるが、前後の意味合いを考えるとネガティブの意味違いではないだろうか。男性が男性を愛する事がマイナー(マイノリティ)という位置づけなら、まだ話はわかるが。


魔王マオちゃんの勇者様観察記 ジャンル コメディー 作:雨永祭

:あらすじ
魔王のマオちゃんは勇者に一目惚れしてしまいました。寝ても覚めても頭の中は勇者のことばかり。あんまり好きになり過ぎて、マオちゃんは〈愛の戦士〉になったのです。そうして、マオちゃんは魔王の仕事を他人に押し付け、極めて常識的で善人な親友を巻き込み、勇者をストーキングする日々をはじめるのでした。

:感想
相対するべき、敵対すべき者に恋心抱くというのは、シナリオとしてロマンがある。ただ、それが片思いであり、ベタ惚れとなると、少しそのロマンも陰ってしまう気がする。しかしこれはコメディーなので、そういうロマンよりも、一時の楽しさがあれば良いと思う。短い話ではあるのだが、それに対してキャラクターが多すぎて、若干立ち位置など把握できない感じがあり、後半、盗聴をしていたマオに対し、なぜアモネが逃げたのか、読みが浅いのか理解できなかった。従者が勝手に手を出したから怒っているのだろうか。設定は良いとおもったので、もう少し細かい描写が欲しいなと思った。


ボランティア ジャンル その他 作:柊鏡

:あらすじ
「セックスボランティアって知ってるか?」と、A氏が訊いたので、私は「知らん」と応えた。A氏は、ふぅんと唸ってから、したり顔で説明し始めた。

:感想
うまい話には裏がある。それも考えず行動してしまった人の小話。一定の間隔で纏められた小話、短文というのは、テーマとオチの切れ味が全てだから、オチがよければ面白いと感じるし、オチが悪ければダメだと感じる。じゃあ、この話はどっちなのか?と聞かれると、物が上から落ちて、下にストンと落ちるような読後感を受けた。短文だとしても、別に縛りプレイをしているわけではないのだから、個人的には「しかしそのババアが……」と続くように、もう少しオチにひねりが欲しいと思った。しいて引っかかる部分があるとすれば「なんてな」ってところ。他人事だから、こんな言葉を使ったのだろうか。とても謎だ。


あり得ない 兄弟 ジャンル その他 作:もんつきはかま

:あらすじ
本当にいるのかなあ。それは、兄弟愛?

:感想
ありえないというか、人の眼を余り気にしない、大っ広げ過ぎる姉と弟の話を見た、主婦の話。一見すればわかると思うが、作者の入力したソフトが悪かったのか、台詞、地の文問わず、余りにも字続きな本文は非常に読み辛く感じる。台詞の改行、句読点の打ち方も難解であり、「どうであるか」という内容云々よりも、一読するのにまず苦労する。そういうのを取っ払って内容が面白いのか、といえば、意外と設定は面白いかも、と思う部分があった。ただ、それが「どうであるか?」と読者に問いかけるには、内容が薄すぎる。もう少し、二人が行ったありえない判例など、具体的な描写を用いて読者をひきつけるのも手ではないだろうか。


洋館の女主人とコーヒー ジャンル ファンタジー 作:山之内 博道

:あらすじ
避暑地の洋館の女主人と地元の青年の幻の思い出

:感想
!?
あ、ありのまま起こった事を話すぜ!
何かオチがあると思って読んでいたら、話がそのまま終わっていた!
わけがわからねーと思うが、言ってる俺もわけがわからなかったぜ!
不思議な体験という奴にスポットをあてるにしても、もう少しみせ方がある気がする……。

=========終わり============


>簡潔を心がけたつもりが、ただの省エネモード

頑張って、簡潔な感想(?)を貫いた結果がこれだよ!


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もし…だったら?バトン

2009年01月07日 05時12分47秒 | 末路話
寒すぎる部屋の中で@kirekoです。

>もし…だったら?バトン

http://blog.baton-center.net/?eid=705102

Q1 もし1億円あったら?

とりあえず年利の良さそうな定期口座にぶち込んで、
金利で食っていく。

Q2 もし100万円あったら?

一日中ファーストフード屋を巡り
メニューの右端から左端まで、全部店内で食っていく。

Q3 もし1万円あったら?

定食家で、Bランチ(750円)を頼む。

Q4 もし100円あったら?

消費税分の5円が財布にあるか探す。

Q5 もし1回だけ魔法が使えるとしたら?

本当に困っている誰かに使ってやる。

Q6 もし1回だけ無料で海外旅行に行けたらどこに行く?

北海道か九州。
他は行く気がしない。

Q7 もし透明人間になったら何をする?

そりゃあなた、透明人間になったらやる事は一つでしょう。


その時食べたものが透明になるか実験する。

Q8 もし誕生日プレゼントに「ホットケーキミックス」を貰ったらどうする?

甘いやつだと言いたいのだなと、勝手に納得しつつ
その粉でおいしいお好み焼きを作る。

Q9 もし誕生日プレゼントに「マヨネーズ」を貰ったらどうする?

俺ドレッシング派なんだよね、とサラダの支度をする。

Q10 もし1万円で自家用ジェット機が買えるとしたらどうする?

ジェット機を買わずに、ガス水道電気料金を払う。

Q11 もしディズニーランドが貸切になったら誰と行く?

ディズニーランドを知り尽くした人に貸切チケットを渡し、相手の言い値で売る。

Q12 もしテレビに出演できるとしたらどのテレビ番組がいい?

出没!アド街ック天国!か、
痛快!三匹が斬る!

Q13 もし有名人と話せるなら誰がいい?

特にないが、森鴎外と女性関係の話で本気で喧嘩したい。

Q14 もしドラマに出演できるならどのドラマがいい?

時代劇。
良い人ぶった外道な悪徳商人か、押し込みを手助けする間抜けな番頭役。

Q15 もし無人島に1週間行くとしたら3つまで何をもってく?

自家発電機能+電化製品付き大型クルーザー
3ヶ月分の食料
暇を潰せる何か

Q16 もし無人島に1ヶ月行くとしたら10つまで何をもってく?

勇気
努力
友情
勝利
我慢
余裕
情熱
執念
空想
発炎筒

Q17 もし知らない人に急に1万円渡されたらどうする?

いったい、なにをすればいい。と聞く。

Q18 もし道でサインを求められたら?

契約書でないことを確認する。

Q19 もし雨が自分の上だけに降ってきたら?

神様が居る事を信じる。

Q20 もし昔に戻れるとしたら?

今は亡き世話になった人に、感謝の挨拶をしたい。

Q21 もしこの先これしか食べれないとなったら?

泥水をすすっても生きる。

Q22 もし空を飛べるようになったら?

足がつくか付かないところで、ずっと浮いてる

Q23 もしタイムマシンがあったらどうする?

動かなくなるまで破壊する。

Q24 もし朝ごはんがステーキだったら?

わお!今日は豪華だねハニー!

Q25 もし日本で太陽が西からでて東に沈んだら?

バカボンの歌詞を思い出す。

Q26 もし朝起きたら有名人になっていたらどうする?

通帳の預金残高を確認する。

Q27 もし朝起きたらライオンになってたらどうする?

引き取ってもらえる動物園を探す。

Q28 もし高級料理がタダで一つ食べれるとしたら?

中に毒が入っていないか確認する。

Q29 もし地球が無重力になったら?

星の終わりを感じる。

Q30 もしネットを切られたら?

中からみかんを出して食べる。

文章修行家さんに40の短文描写お題

2009年01月05日 23時26分09秒 | 短編
てんかす君ところから引っ張ってきた@kirekoです。

>文章修行家さんに40の短文描写お題

http://cistus.blog4.fc2.com/

いわゆる創作お題系。
利用規約はアドレス貼り付けと、設問内容変更無しということ。
字数制限は全て65文字以内(少しはみだしてもOKらしい)。
その他制限は、モノローグや台詞よりも、具体的な描写重視?らしい。
この説明がまずよくわからんが、ようするにお題に沿って、読み手に想像させりゃ良いってことじゃないの?
まー、そんなものは読む人の判断によると思うが、描写重視をとると、65字で語るには難しいので、おそらく縛り内容はブチ破ると思う。
いくら修行だって、自分が出せなきゃ意味がない。
じゃ、やるかい。
(お題目のところに丁寧に行頭一字空けしてるのが、やや気になるが)


==========はじめ===========


 00. お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければなにか一言。

 kirekoの末路。
 おもに物件始末業を営んでおります。

 01. 告白

 言い放ち、眼を閉じた男の期待は、脆くも彼女の一言に崩れた。
 思いやりと拒絶、蜜と毒が交じり合った空白の後、男は泣いた。

(58文字)

 02. 嘘

 ただ逃げて、逃げて、逃げて、逃げて。
 重なり、塗り固めてしまった多くの違う自分は、気付けば大事なものを失っていた。

(56文字)

 03. 卒業

 講堂に集まったものの、どれも青ざめた顔を浮かべる講師たち。
 卒業式に集まった生徒の手には、金属バットと火炎瓶が握られていた。

(61文字)

 04. 旅

 少し左に曲がったレールの上を走る鉄道の窓を見ると、そこには海岸線が見えていた。
 頬を過ぎる冬の乾いた海風と独特の匂いが、旅情への期待を煽る。

(70文字)

 05. 学ぶ

 A4の大学ノートと良く削られて先の尖った鉛筆が、机の上から音をたててこぼれた。
 誰かが言った。
 寝るということは、学ぶ事だと。

(60文字)

 06. 電車

 東京博多間を繋ぐ新幹線のグリーン車には、たまにおかしな客が乗ってくる。
 今日は、一升の米の入った五目釜飯を抱えた大柄の男が乗ってきた。
 ……もう九州場所のシーズンか。

(83文字)

 07. ペット

 服を着ている犬を見ると悲しくなる。
 しかも、飼い主より立派な服を着ているから、なお悲しい。

(44文字)

 08. 癖

 つまらない映画だと人は言う。
 だが、そんな映画こそ見てしまう癖が、僕にはある。
 なぜならそれは、快適な眠りを促すからだ。

(62文字)

 09. おとな

 唇にあたる熱い感触は、少女の体に大人を感じさせた。
 初めての味はレモンではなく、煙草と酒の匂いだった。

(52文字)

 10. 食事

 「食べるという事は、生きる事だ」
 父が新聞紙を抱えながら、母に耳をつままれて言った。

(43文字)

 11. 本

 ペンは剣よりも強い。
 分厚い和英辞書を頭にぶつけた僕は、そう思った。

(36文字)

 12. 夢

 象に追いかけられて、踏み潰される夢を見た。
 半ばうなされたまま目覚めると、掛け布団の下にある、自分の腰から腹にかけて重みを感じた。
 見れば、数十匹の猫が暖をとっていた。

(87文字)

 13. 女と女

 買物途中に出会った、それほど親しくもない隣人を相手にして、どうしてお喋りがとまらないのか。
 女同士とは不思議なものだ。

(61文字)

 14. 手紙

 送り名つきの不幸の手紙を貰った。
 珍しいと思ったので返信したら、不思議な文通が始まった。

(47文字)

 15. 信仰

 牧師が、今日も迷える子羊を相手に、信じる神への信仰を口にした。
 だが、牧師がこの世で本当に信じているのは、自分だけだ。

(66文字)

 16. 遊び

 ボーリングの楽しさとは、スコアを競い合う試合的な楽しさもあるが、実はストライクをとったり、ガーターをとったりした時の、周りの反応こそが醍醐味なのだ。

(77文字、文字かぞえんのめんどくさくなったので以下割愛)

 17. 初体験

 初体験というのは、非常に貴重な体験だ。
 生も死も、一度しか体験できないからこそ、貴重なのだ。

 18. 仕事

 プロ選手にインタビューをする機会があってので、不躾な質問とは思いつつ、どうすればプロになれるか聞いてみたところ、その答えは意外なものだった。
「仕事と思わないことですね」

 19. 化粧

 顔が浮いている。
 それまで化粧をしたことのない女が、白無垢と白粉で着飾って言った。
 
 20. 怒り

 青白い血管は浮き出て、眉は釣りあがり、いつもはつつましく閉じている唇は開け放たれ、白い歯がギチギチと音を立てて威嚇をしている。
 どうやら浮気がバレたようだ。

 21. 神秘

 神秘的な存在。
 逆を言えば、近づきがたいということだ。

 22. 噂

 伝言ゲームというのは、他者に伝えていくうちに、情報がだんだん変化してしまう事が多い。
 誰かの言った虚実を含む噂話もまた、同じではないだろうか。

 23. 彼と彼女

 彼は彼女の細身の体を抱きかかえながら、胸と腕と指……触れた全ての感覚器官に残るその温もりに、一つの幸せを噛み締めた。
 だが同時に、失う怖さを覚えてしまった。
 
 24. 悲しみ

 大人は我慢しているのではない。
 たとえ思っていたとしても、どこかで無駄な事だと、割り切ってしまっているのだ。

 25. 生

 科学的な消毒の匂いが蔓延する分娩室で、今日も医師たちの努力が実り、新たな命が誕生する。
 医師は言った、ここで交わされる全ての声は、生の息吹と同じだと。

 26. 死

 燻っては消える焼香の煙と、喪服の袖を泣き濡らす参列者の前に、百合の敷き詰められた棺桶が運ばれ、ついに安らかな死に顔が見えていた小窓が閉じた。
 例えば死が平等であったとしても、その悲しみは平等ではない。
 その時、気丈に振舞っていた喪主のから、薄らと涙がこぼれるのが見えた。

 27. 芝居

 しばらくの休憩時間を挟んで、若い頃と変わらない意気盛んな役者たちが、また舞台に踊り出る。
 現場復帰、再チャレンジとは、良く言ったものだ。

 28. 体

 これでもかと並べられた大きな器たちと、その上に乗る殺人的な量の料理。
 見れば見るほど体の中から、熱いものがこみ上げてくる。

 29. 感謝

 ありがとう、という言葉を口にするのは大して難しくない。
 その裏にある感謝の気持ちが伝わるかどうかが、難しいのだ。

 30. イベント

 すし詰め状態のままイベント会場に入ると、中は灼熱の砂漠か、鬱蒼としたジャングルか、とても普通とは思えない異様な熱気に包まれていた。
 数分後、人気歌手が躍り出てくると、そこは、阿鼻叫喚の地獄と化した。

 31. やわらかさ

 手の平に納まる、ふわりとした感覚。
 突けば少々の弾力が指の運動に反発して残り、グッと触ればやわらかく、官能的な感触とともに、甘い匂いが鼻をくすぐる。
 私は、蒸しパンが好きだ。

 32. 痛み

 歯医者が手馴れた手つきで患者の歯をドリルでこそぐ時、実際神経を通して感じる痛み以上のものがある。
 その要因は、口腔内に流れるあの摩擦音と、舌に薄らと感じる血と鉄の味だと私は思う。

 33. 好き

 一緒に歩く事も、手の平に触れる事も、腕を組んではにかむ事も、瞳を閉じて唇を重ねることも、互いに好きという感情の確認には、まだ足りない。

 34. 今昔(いまむかし)

 昔、募る想いをひた隠しに覗いていた美人が、今、同窓会を経て見る影もないというのは、淡い想いへの悲しい事実であり、伝えなくて良かったという打算的で嬉しい事実でもあるのではないだろうか。

 35. 渇き

 一昔前、砂漠で売られる水の価格は、同じ重さの金塊と同等だったという。
 人の渇きとは、物の価値を吊り上げる効果があることを、大きな金塊を手にしながら、水売りの男は知った。

 36. 浪漫

「皆と一緒にいたい」
 酒の席で、もし明日世界が終わるとして、その最期に何をするかという話をしていたとき、末席に座る、いつも目立たず、こういう席でも余り自分を出さない同僚が、そんな言葉を口にした。

 37. 季節

 春は桜、夏は海、秋は枯れ葉、冬は雪。
 はたして実際そうなのだろうかと言われると、疑問を持つところが多いが、とかくイメージというのは、恐ろしい物である。

 38. 別れ

 たった一つのすれ違いから、互いの心が徐々に見えなくなって、結果、涙目で僕の胸の中に沈む彼女が、涙で濡れた口調で一言、別れたい、と言った。
 その言葉を重みは、それまで固めていた僕の意志を崩壊させた。
 そして感情のまま、そんなの嫌だ、と答えた。

 39. 欲

「誰かの愛が欲しかった」
 地位と名声、この世の権力という権力を欲しいままにした老人が、広い病室のベッドの上で、誰にも看取られず最後を迎えようとした時、彼は叶えられなかった欲を静かに打ち明けた。

 40. 贈り物

 色彩豊かなリボンを体に巻きつけた女が頬を桃色に染めて照れながら、贈りものだ、と言って男の前に出た。
 男は、気持ちは嬉しいが解くのがめんどくせえ、と頭を掻きながら女を強く抱きしめた。


==========終わり============

>雑感

つかれた。
文字制限云々もあるけど、これおそらく修行にならないな。
だって、結局お題やってるのと同じ感覚なんだもの。
きれこ。

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あけましておめでたう感想編

2009年01月04日 22時07分03秒 | 小説の感想と批評
ジグザグ世界は周り、ため息ついて@kirekoです。

>今日の感想と批評

あけましておめでとうございます。
色んな年明けをした人が居ると思いますが、kirekoはクラッカー片手に異次元に放り込まれていました。
年末三が日の激務を終え、とりあえず朝帰ってきて、風呂に入り、七日分ぐらいの洗濯物を一気に片付けた後、8時間ほど寝て、今に至ります。
さて、前口上が長くなったな。
やるかい。

■企画の意図は、こちら
http://blog.goo.ne.jp/kireko1564213/e/7e03a0212eb392c37028780a1c7f63d9

*感想テンプレ

■(タイトル+小説直リンク) ジャンル(ジャンル) 作:作者名
:あらすじ(小説家になろう投稿時に書いてあるあらすじ)
:読める判定(kireko個人が読めるか読めないか)
:好き嫌い判定(kireko個人が好きか嫌いか)
:感想(kirekoの感想)

*感想テンプレ終わり



============はい開始==============

セラフィン・バニー 4 ジャンル SF 作:葛城 炯

:あらすじ
惑星調査員であるオレの楽しみはハンバーグを食べること。貴重種のハンバーグを食べて満足していたオレは……ステーキにありついた。

:感想
毎度お馴染み惑星調査員が、暇つぶしに海へ漁に行く話。前にも言ったが、一発ものの多い短編でシリーズを重ねるということは、初見読者への最初の説明の長短が最も難しいし、書き手からしたら一番手間のかかる事なのではないだろうか。いっそ長編にしたほうが、序盤の説明の手間を省けるから良いと思ってしまった。さて、というわけで感想に入っていこう。食べるという欲求と、それに順ずる行為が、話と主人公を動かす全ての原動力になっているため、始まりからオチに至るまで、このシリーズのテンプレはほぼ完成しているように思える。話としては、それまでメインの狩猟場であった陸地を離れ、海へ魚をとりに行くという流れなのだが、その中で特に気になったのは、場面(首長竜の岩石魚追い込み)や物質(パイプベッド)については良く書かれているのに対し、メインである生物の描写が散漫な気がする。「岩石のような巨大な魚」という描写があるが、後半の小さい岩石魚=鰹か、小型のマグロという描写が無かったら、大きい岩石魚のサイズや、それを捕食する首長竜についても、外観はともかく、イマイチその大きさが想像できなかったことが残念だ。具体的な数値(何Mで、どのくらいの重さなのか)や、それの対比となるものが何かあれば良かったのだが、そういう疑問が先に来てしまって、上記で感じた場面や話のテンプレ的面白さが半減してしまった気がする。長編ならまだしも、短編一発勝負と考えると、主人公の体格から、セラ(バニーガールに見えるウサギ)の大きさに至るまで、もう少し細かい描写も必要になってくるのではないだろうか。あと、今回はジンマシンですんだが、食べた岩石魚が河豚みたいな毒(テトロドキシンだっけ?)を持っていたら、主人公はどうなっていたのだろう。実際考えてみると怖いものがあったが、毒が解析できないところが、高度な科学力がありそうな環境なのに、どこかぬけていて、話の面白さに繋がるとは思う。
以下、文章の中で気になったところ。
 電磁麻酔銃が効いたのか、それともちょこっとだけ効いて、岩浜に頭をぶつけた衝撃で失神したのか?    兎に角、するべきコトは1つ。
意図的なものでなければ、改行ミスか?
「逃げるぞっ!」 「みっ!」
反応の同時感を出したいというのはわかるが、縦書きだとどういう風になるのだろうか。

:読める判定 既知感もあり、中盤までは読むスピードが落ちる :好き嫌い判定 長編ならわかるが、短編だと理解しにくい点が多い


殺したいオス ジャンル その他 作:菜宮 雪

:あらすじ
私は口うるさいあなたが嫌い。どうしてあなたはそんなにいちいち、私に文句を言うの?私が殺したいオス、それはあなたのこと。

:感想
詩よりも現実的で、ミステリーのような書き方、ある人の深刻な悩みを綴ったダークな内容を持つ、とても短い話。たわごとで更新されていた妄想物語、しいては長編のほうでもあったのだが、少々刺激的な表現を用いて、読者を引っかける話を書くのが得意なのか、書き手の癖が顕著に出ていて、通例的に読む読者には安心して読める内容だと思う。個人的には、このオチにもってくるために、もう少し刺激的な表現や描写を用いて、長く書いてもスンナリ飲み込めそうだった。と、ここで、そのオチについての感想を言いたいのだが、前述した通り「それがなんであるのか」というミステリー要素も入っているので、話のオチを書いてしまうと、面白さが半減すると思う。だから結局、表現の感想になってしまうのは、了解していただきたい。では、この話の中で気に入った部分をピックアップしよう。
あなたは、広い家で我がままいっぱいに育てられたのね。
大切に、大切に、家族から愛されて……
そりゃあ、よかった。だけど、ちょっとねえ……
叱られたことってあるかな?
ないだろうね、きっと。あなたの家族は、あなたに甘すぎるよ。
あなたに人の気持ちなんかわかるわけもない。


読んだ時点では、この描写を見てダメな旦那を想像してたので、オチを知ってからは、「ああ、なるほど」と二重の面白さがあると思う。

その気になれば、毒でも盛って、あなたの寿命を縮めることだってできるよ。
じわじわと、ヒ素でも与えて、誰にもわからないように、あなたを絶命させる。
それとは別のやり方でもいい。あなたさえいなければ、私は幸せ。
頭の中で、あなたに棒を振り上げて、滅多打ちにする自分にうっとり……


じわじわと毒殺も怖いが、棒で滅多打ちにしてうっとりというのは、かなり病的で、過激な表現だった。

:読める判定 短いので読みやすい :好き嫌い判定 もう少し過激な表現が多いほうが、オチとのギャップが出て好みだ


オイル アンド ギア ジャンル SF 作:近藤義一

:あらすじ
バスケ部に所属していた三石は、先輩の横暴に耐えかねて退部した。放課後をそれなりに有意義に過ごしていたが、機械技術クラブの部長である足立に目を掛けられ、疎ましく思いながらも、依頼された無法ロボット捕獲作戦を通じて理解し、ついに入部する。

:感想
元バスケ部でスポーツが得意な主人公三石が、あやしげなクラブの勧誘を受けるという作品。細かな描写よりも、文章の持つスピード感と展開のテンポを重視した台詞劇のような書き方なので、おそらく難解なものが多いSF作品の中でも、かなりライトな部類に入るし、入門編……というより、入り口の三歩手前で手招きされている感じだ。前述したとおり、台詞が主体になっているため、読み手の好き嫌いはわかれるだろう。だが、少々質感は失われているものの、一度台詞劇のテンポに入り込んでしまうと、なかなか抜け出せない面白さがあると思う。内容は、成長を続ける破壊のために造られたマシンを、身体能力が飛躍的にあがるパワードスーツ(?)を着て、捕獲すれば30万円の現金が手に入るので、主人公三石は、改造○イボを捕獲しようと奮闘するという話。小難しいことは一つもないが、やはり一般読者が読むのを意識してか、設定の面白さを生かすには軽過ぎる描写が気になってしまう。改行や、文章校正のミスも多くあり、色々な疑問も解消しないで終わっているので、読み終わって、話として練りきれていない感覚を受けた。「なぜ?どうして?」という部分の解説が幾つかあると、もっと読めたに違いない。ただ、クラブの女子メンバー以外の、主人公三石と、クラブ部長足立というキャラクターが、非常に良く立っているので、台詞劇、いわゆるミュージカル要素を含んだ劇としてみれば、とても面白い。個人的に面白いと思った台詞を、これまたピックアップしてみよう。

「私は諦めない。諦めたときが終わるときで、私はそれを終わらせる気がないからだ」
「もう終わりだ。わかったな」


クラブ勧誘という、めんどくさい話をする足立に対し、スパッと切り返す三石が面白い。

「そうだ。君がよちよちある気を始めた頃にはもう活動を始めていたんだよ我がクラブは」
「俺の歴史とは関係ないだろ。だいたい十五年もやってていまだ部として認められていないってのが問題じゃないか」
「うむ、核心かもしれない。メモしておこう」


足立と三石の台詞。
この足立の切り替えの早さが、なんとも妙だ。
悪口、皮肉の類でも、メモしてしまうところなんかは、話の一区切りのオチとしても、キャラクターの表現としても面白い。

「大会には、簡単に言うと自分の陣地にある風船が破られたら負けというルールがあった。しかし、当時の我がクラブの部長は、相手のロボットを徹底的に破壊する、という目的でロボットを製作し、出場したのだ」

NHKでよくやっている全国ロボット大会の映像を想像しながら、このロボットの驚愕の設定を見て思わず笑ってしまった。

「腕を引きちぎられ、足を踏み潰され、内部のハーネスを引きずり出されてオイルにまみれ、ロボットのベトナム戦争とささやかれた」

敵の風船割りロボットが油圧式なのが何気に気に入ってしまったのだが、ロボットのベトナム戦争という表現が面白い。

「そんなことするか。こう見えても毎日アルバイトをして経費を捻出している身だ、クラブを存続させようと一生懸命なのだ。七十万も独り占めするか。七十万か。いいなあ七十万。七十万あったらなにに使おうかなあ」

足立の本音。
変人だからこそ、このブレるキャラクターが許されるのかもしれない。

「卑怯者っ、悪の科学者っ、政治家っ」

報酬のためとはいえ、体を張っているのに、まさかの裏切りに対面。
足立の声も鬼畜だが、三石の出るコミカルな台詞も、そりゃもっともだと思う。

「我々のクラブは、結局、人間を調べるところから始まる。思考と運動の能力を兼ね備えた機械を造ろうと思えば、手本になるのは人間だけなのだ」

パワードスーツ造った奴が、何いまさら言ってんだという感じで、やや流れが唐突ではあるが、ロボットが持っている全ての運動は、人間の動きがベースになっている事を示唆する台詞。
なんとなく聞きいってしまう。

:読める判定 ミスはあるが、非常に軽い :好き嫌い判定 台詞が面白いと感じる人なら


===========終わり===========

>今年の抱負

今まで通り、素直な感想を貫く。
それだけ。


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