kirekoの末路

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7月25日は俺が食い止める!

2008年07月25日 22時38分35秒 | 小説の感想と批評
水不足ならぬネタ不足@kirekoです。

>今日の感想と批評

( ゜д゜ )ふうらい屋さんとこが通信簿やってた。
( ゜д゜ )うちのブログより成績が良い事に少し嫉妬しつつ
( ゜д゜ )そりゃそうかと納得する面もそこはかとなく感じる
( ゜д゜ )暑い夏の夜を皆さんいかがお過ごしでしょうか。

■企画の意図は、こちら
http://blog.goo.ne.jp/kireko1564213/e/7e03a0212eb392c37028780a1c7f63d9

*感想テンプレ

■(タイトル+小説直リンク) ジャンル(ジャンル) 作:作者名
:あらすじ(小説家になろう投稿時に書いてあるあらすじ)
:感想(kirekoの感想)

*感想テンプレ終わり



============はい開始==============

とろけ月 ジャンル 詩 作:小野ひなこ

:あらすじ
無になれる瞬間とは、こんなにも身近にあったのか。寝室の窓から差しこむ月光のやるせないほどに美しくて寂しいありさまに、私はまた溜め息をつく。

:感想
おやおやまあまあ、また不得意な詩文ですか。と、思ってたら意外と読める作品だった。幻想的面を抑えつつ、一応の情景描写が見えたためだと思われるが、何をやっているか、また何を感じているのかがはっきり理解できて、難解な部分を余り出さなかった部分は好感がもてる。ただ、やりたい主題が『無』という存在なのか、それとも主人公の心情の移り変わりなのか、そのブレを感じたのと、やや文と文との間を改行しすぎな印象を受ける。読もうと思う次の文章との合間が空きすぎると、どうも前文までに膨らんでいたイメージが霞んでしまう。あと、せっかく詩というジャンルなのだから、もう少し表現のこだわりというか、感情的な比喩が幾つかあっても良いんじゃないだろうか。


素晴らしきこの世界 ジャンル その他 作:konayuu

:あらすじ
心の読める少女まい。周りからきらわれていた彼女の前にたった一人の理解者がいた。まいは彼女に秘密をうちあけようとするが…

:感想
改行しすぎじゃないだろうか?一人称ものにしては、文章進行のピッチが早く、読むことにマンネリするところは無いが、描写や感情において端折りすぎな部分も見えるのが残念だ。ちょっと心を落ち着かせて、好き嫌いの多そうな導入に耐え切れれば、設定と内容は面白いと思うのに、空行率の高さが、どうも読み手の心を幻滅させてくれる。あと細かい点で、理解できない節が幾つかあったが、これは個人の感じ方なのでやめておこう。まあこれから読む人は出来るだけ頭を空っぽにして、文章中の深読みなどしないほうが良いと思った。


Days - 気まぐれな通り雨 ジャンル その他 作:透野サツキ

:あらすじ
突然降り出した雨が思いがけない再会を連れてきた。

:感想
割と好きな部類。現在と過去の描写を怠らない部分と、細かな周りの状態を主人公視点で書き出してくれる説明文は、ややアッサリしてるが好きだ。特に終盤の二人の台詞演出に関しては、作者の独自のテイストというか、キャラクターに存在感を持たせつつ、二人の感情の発展を読者に期待させ、でもまだ横に引き続けるという焦らす手法が、とても上手いと思った。ただ個人的に、一人称がどうも最期まで馴染めなかった。主人公の心情が出過ぎてしまう点も気になったが、どうも感情移入が出来なかったというか、存在感あるキャラクターの内面が、妙に落ち着かないという印象を受けた。うーん、たぶんこれは贅沢な読者の願望なのだろうが、三人称視点で書き直してくれって思った。森屋さんの気持ちも知りたいところだし。


サバイバル【三語即興文】 ジャンル SF 作:和波知淳

:あらすじ
三語即興文です。お題は『ミサイル』『日の出』『落ちる』。制限時間は二時間でしたが、今回も時間内に完成しませんでした……。

:感想
作者曰く、後ほど加筆するという話なので、今は載せられたところだけの感想を言っていこう。まあ多感な幼年期の男の子なら、こういう妄想遊びを何回かしたことがあるのではないだろうか。いわゆる「ごっこ遊び」の延長戦みたいなものだ。ただ、これは一人で妄想しているところが、なんとも悲しく感じられてしまう。同じ妄想の出来る友人などを用意すれば、もっと話しに膨らみが出たのではないだろうか。そして現時点での作品の完成度の低さは、kirekoが言わずもがな、だろう。


儚き初恋 ジャンル コメディー 作:蒼空風雲

:あらすじ
成就しない、儚い初恋。はっきり言って、この短編だけじゃあジャンル不明。

:感想
ご大層なタイトルにしては、笑いどころもなくショボくれた内容だった。だいたいキャラクター表現の一種だとしても、いきなり序盤から一人称でクドクドクドクドお経じゃないんだから、もっと纏めるところ纏めて、締めるところ締めて、表現に余裕をもって文章に接して欲しいと思う。クドクド演出の後の何も変わらない部分も、演出の仕方によってはいくらでも面白くなるのに、なぜやめたのか、書き手として理解できなかった。もう少し状況を察せれるようなスタミナのある地の文を書いて、コメディーとして笑わせようというクドクド演出をやりたいなら、もっとジョークに満ちたクドさを増せば、コメディー作品として良くなると思うんだけどなあ。


誕生日の夜 ジャンル 文学 作:魚住すくも

:あらすじ
朝起きてみると、ケータイのメール。私はそれを目にし、あっかんべーをした……何気ないけれど、特別な一日を描いた作品です。

:感想
気軽に読める作品。誕生日という物が、主人公の心の中で特別視されているのを僅か二行で現すなど、ちょっと作者には才気を感じた。日常的なパートのどうでもいい会話も、のちのちの展開のために用意されたと思うと、良い具合にしっくりきてしまう。ただ、序盤の序盤、原文中の「父さんと母さんは一年前に離婚した。父さんの浮気が原因だった。今は、母さんと二人でアパートを借りて暮らしている。」という設定部分を強く印象付けて読まないと、最後の展開の良さは感じられないと思う。ハッピーエンドがこの上もなく好きな人は、すんなり読める作品だと思う。


コトコト。 ジャンル 恋愛 作:nakoso

:あらすじ
あなたが好きなものがわたしの好きなもの。

:感想
恋人同士の二人の思考や視点、感情を箇条書きにして綴った作品。気軽に読めるという点では、群を抜いていると思う。読み手の感じ方にもよるのだが、日常というややグダグダになってしまう物を書いているとは思えないほど、構成的にも演出的にも無駄な部分が一切無いのが、驚いた。特に序盤、導入の部分で、端的にまとめられた互いの外見や印象については、こだわりや細やかさは無いものの、読者がイメージし易い、外見と内面がダイレクトに読み手に伝わる書き方で好感が持てた。小説の中では良く、恋や愛などに絡まった付き合いを重いもの、やや深く考える人が多いが、これほど気軽にすんなり読める恋愛物も珍しい。しかも、文章中のどこにも嫌味が出てないことが凄い。原文中段落の「アールグレイ」や「カレのコト。」などで見れる二人の問答の台詞は、傍目から見れば嫌味にも感じるところなのだが、作者独特の台詞の言い回しが、存在しているキャラクターの性格とマッチして小気味良く、とても読みやすい作品だと感じた。秀作!


=========終わり===========


>抱きしめて私は私、喉がカラカラ

いやー、情欲の絡み合わない爽やかな恋愛物ってのも、また一興ですな。
作品としては、ちょい刺激的なドロドロのほうが盛り上がるんでしょうけどね
まあこういうのもありかななんて考えてると、自分の作品の傾向が歪んでしまうのでほのぼの恋愛物なんてのは、書きませんがね。
…我はエロティカーセブゥーン!セブゥーン!セブゥーン!(エコー)