花追い放浪記

登山や野草観察のブログです
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黒髪山 クロカミゼキショウ

2018-07-02 | 登山

どんよりとしたお天気の日曜日、黒髪山系の未踏の岩峰に登ってみようと出かけてきました。

花の少ないこの季節でありますが、黒髪山にはハナゼキショウやミヤマトベラ等が咲いており、花見も楽しめますしね!

先ずはヒロハコンロンカの自生地へ。

今年は咲くのが早いのかと思いきや、まだまだ先のようです。


正直に言うと、この植物にあまり興味はないんです。


ですが、黒髪山系を代表する植物の一つともいえるので、一応観察しておきました。
黄色いラッパのような花の萼片は白く変色し、とても目立つ。
昆虫を惹きつける為の仕掛けなのかもしれませんね。


次はミヤマトベラの自生地
大きなものでも、草丈は人の膝程度。
とっても可愛い樹木なのです。


マメ科の植物で、関東~九州に分布します。


とっても地味な花ですが、私が好きな花の一つです。


黒髪山系では非常に暗い場所に生えている事が多く、なかなか花をつける事ができないようです。












さて、岩峰の急斜面へ取りつきます


木の根や岩の出っ張りを頼りに崖を登っていきますがなかなか手ごわい


途中ツクシトウキが群生している場所がある


環境省絶滅危惧Ⅱ類の希少な植物ですが、黒髪山系には多く産する。
別名クロカミトウキ


花は雄性先熟で、雄蕊は花粉を放出するとすぐに脱落してしまうようです
これは雄性期の花


雄蕊が脱落し、雌性期になるとこうなります
花盤からは蜜を出し、アリ等を惹きつける


オオバノトンボソウも生えている


虫のような花姿
女子には不人気なのでしょうね








棘植物に絡まれながら崖を登って行き、最終局面の絶壁が立ちはだかる
支点になる木が少なく登るのは難しいなぁ~
無理してレスキューのお世話になったら笑いものなので、ここで引き返しました。

帰宅して航空写真を確認すると、岩峰の反対に回り込めれば登れそうな感じ。
今度は後ろ側からチャレンジしてみよう。


岩峰を降りて、藪を歩きますが、高温多湿の中、非常に体力を消耗し熱中症のような症状が。
花を撮るのにしゃがんで、立ち上がると立ちくらみで倒れそうになる。


がんばってコクランを撮影






ワォ~ 遠くの岩壁にまだク・ロ・カ・ミ・ラ・ンが咲いてる!!


ヒ・ナ・ラ・ンに実がなってる


昼食をとり、いくぶん体力が回復




その後は登山道をトボトボと歩きます。
こんなスッキリしないお天気でも登山者は結構多いものです


山頂へ向かおうと思ったのですが、高温多湿で予想以上に体力を消耗し、登る気力が失せた。
という事で、あちらこちらの花の自生地へ寄り道しながら、ゆっくりと下山しました。


さて、あちらこちらで見た花です。

岩場ではニシノハマカンゾウが沢山咲いていたが、手の届くところではあまり見れません。


ウンゼンマンネングサの黄色い花はこの時季の岩場を彩ります。






断崖ではイブキジャコウソウが咲き誇る






キハギも咲き始めています




バイカアマチャです


アジサイの仲間で、大陸系遺存植物と言われている


これは両性花










これは装飾花


イワガネの果実が興味深い


ひょっとしてハドノキとの雑種であるハドイワガネかもしれません


ヤブコウジは大量に花を咲かせている




モウセンゴケの群生地では、花の季節はとうに過ぎているが、ほんの少しだけ残っていた


ノギランは見ごろですね










ついつい撮ってしまうウツボグサ


オカトラノオと蝶は絵になるなぁ


大トリはハナゼキショウ
クロカミゼキショウと言われる事もある




熱中症ぎみで辛い登山でしたが、花を沢山見れて大満足でした\(^o^)/