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僧侶栄えて、檀家は滅ぶ

2018-11-09 16:58:10 | 暮らし

今年の1月の檀家総会で、総会の冊子とは別に寺から2枚にわたる文書が配られました。住職が作ったものです。
驚く内容が多く、特に驚いたのは、次にあげる『お施』の内容でした。
プリントでは『お』の文字が消されていました。

どうです? この内容!
葬儀の、僧侶だけの費用で40万円!!
告別式の僧侶の数が1人ではなく2人なり3人となれば+アルファとなるのです。

高齢社会の中、わが町内にも高齢者夫婦だけの家が増えています。
当然、“年金頼りの生活” です。
もう少し言えば、兼業農家の場合、夫婦どちらかの厚生年金と国民年金で賄(まかな)わなければなりません。最近まで “夫は勤めて、妻は家で” という形の家が結構あったからです。
あるいは2人の厚生年金で。
もちろん子ども夫婦との同居で生活している家もあります。

そして、農業地帯ですから、昔ながらの母屋と離れ(隠居)があり、その他に、結構な大きさの農機具小屋、松やツツジを植えてある庭(前栽)、車庫などなどがあります。
これらを高齢者夫婦が維持していかなければならない家も結構あります。
例えば、古くなっている離れを壊(こわ)すとなると数百万円が必要となります。更地にすると固定資産税が上がります。
ですから、農村地帯の高齢者夫婦世帯は “どうすることもできず、動きが取れない” というのが現実なのです。
もし天災に見舞われて家屋が崩(くず)れたら、生活をどうするのか、崩れた家の整理に必要なお金をどう工面するのか、という将来の災いをもっておくと、まさに “どうすることもできず、動きが取れない” のです。

こんな状況の中で、葬儀を抱えると100万円を超える出費となるのです。
これを押さえようとするには、葬儀の形態を変えること(家族葬とか直葬などへ)と僧侶への費用をどれだけ抑えられるか、です。

ちなみに、この寺の住職は町役場職員で、妻も公立の保育士です。2人ともいわゆる地方公務員です。
この僧侶は、僧侶界や社会の、特に墓や葬儀に関する動きをどれだけ把握(はあく)しているのでしょうか?
60軒弱の町内の30軒ほどの檀家をどれだけ知っているのでしょうか? 
把握しているのであれば、最初にあるコピーのような金額が設定できるでしょうか?

残念ながら、この総会には私の代わりにワイフが参加してくれていました。やはり、この内容には “ビックリした!” とのことです。
これではまったく “お布施” ではありません。
なんとかしなければ!!