この花、コルチカムって言うんですけど、
奇妙な花です。
土の上に白い茎がニョキッと伸び、
その上に、紫がかったピンクの大振りの花。
他は何もありません。葉っぱもない。
白い茎は、結構やわらかそうで、
折れて倒れているのもチラホラ。
「変な花やなあ。何か見てて落ち着かへんわ。」
「ホンマやね。彼岸花みたいなもんかな?」
「おーい!葉っぱはどこや。」
気になります。
気になるといったら、私が今気になっていること。
それは、匂いを失ったこと。
8月に夏風邪をひいて以来、匂いがいっさいしなくなったんです。
感冒性でこんな病気があるそうですが、無臭の世界って、
何とも味気ないもんです。
コーヒーも、にんにくも、ごま油も、なあんにも匂わないんです。
青じそだって、ただの葉っぱです。
何を食べても、おいしいと思えません。
悲しくなります。
漢方のトウキシャクヤクサンという薬を処方していただいて、飲みだして2ヶ月、
まだ匂いは戻ってきません。
このまま戻らなかったらって思うと、落ち込みます。
治らないこともあるらしいので・・・。
でも、昨日散歩にでかけたら、ふっと甘い香りがしたのです。
ホントに一瞬でしたが、キンモクセイの香りが。
いつか治ると思わせてくれる、希望を感じた一瞬でした。
コルチカムの葉っぱ、調べたら、春に葉っぱだけ出るのだそうな。
やっぱり変わった花です。
自然って、ホントに面白いなあ・・・。