外務省は、12月18日、中国が東シナ海の日中中間線付近の西側に建設したガス田関連の構造物から炎が上がっているのを知って、東シナ海の排他的経済水域(EEZ)が確定していない場所での開発行為だとして、中国に抗議したそうです。中間線付近西の中国側には18基の構造物があり、今回炎が確認されたのは南側にある第3基。構造物で炎が確認されるのは2022年10月以来だそうです。ここでの天然ガス生産が順調ということかよくわかりません。
中国と日本は、2008年に境界線問題を棚上げし、海域での共同資源探査で合意しました。しかし日本は採算性を重視し、共同探査には消極的でした。条約締結交渉も進めたが、2010年に尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件を受け、交渉は2011年以降途絶えています。
中国はEEZとして大陸棚方式を主張しています。大陸棚は陸部の連なり、海溝までは中国に管理権があるという考えです。将来すごい氷河期がくると、大陸棚は陸になります。国土は大幅に変わります。困ったことに国際法は、中間線方式と大陸棚法方式併存です。問題は厄介ですね。
中国が開発を中間線の西側でやっていることは、日本との争いを今以上に大きくしたくないとの外交方針を暗示しているかもしません。
ところで尖閣諸島は中国の大陸棚にあります。無人島です。日本人が住んでいません。厄介な問題ということがわかります。中国は海警船を出して日本の漁船を追い回すだけでしょうか。日本の巡視船が対抗しなければ喜んで中国人を尖閣諸島に送り込んでくるでしょう。南シナ海で中国がやっていることを見れば明白です。
今は損得勘定抜きで東シナ海の利権を追及することは将来の中国にとって得と考えています。