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奈良に伝わるお話し

2020-07-12 07:45:01 | 地域と文化
奈良の昔はなし~水がわいた~
 九州の豪雨やコロナの感染など、毎日暗いニュースが多いですよね。そんな中、少しホッとするお話を聞いてください。今回は奈良県の大和高田市にまつわるお話です。
二上山、金剛葛城の青々とした山並みが、夏の澄んだ空に映えて美しい景色となっています。
今回はこの地にやってきた、旅のお坊さんの有難~いお話です。

昔むかし、その昔の千二百年前のことです。
真夏の太陽がジリジリと照り付ける日、錫杖を持った一人のお坊さんがある家の門口に立っていました。

「喉が渇いてどうにもならん。水を一杯恵んで下されや」

若いお嫁さんが出てきて、「それはお気の毒に。でも、ここは水なし村と言われるほど水のないところ。その代わり、マタタビの実でどうぞ喉を潤してくだされ」

その実のおかげで、お坊さんはすっかり元気を取り戻しました。そして言いました。「有難い。助けて頂いたお礼に」と、お坊さんは近くの辻で、足元の土を錫杖の先でトントンとたたいのです。

するとあら不思議、きれいな水がコンコンと湧き出たではありませんか。

これが今も残る名高い井戸で、地名も、井戸があることから有井と呼ばれました。その不思議なお坊さまは、弘法大師さまだったそうです。

解説
日本仏教界の巨星、超人的な天才と言われる弘法大師空海。彼は遣唐使に従って中国に渡って学び、密教を日本に伝えたのです。

そして、嵯峨天皇から賜った高野山に寺院を建て、多くの弟子を育てたのです。

その高野山からのちに「高野聖(こうやひじり)」と呼ばれる僧たちが、大師信仰の布教を兼ね、日本各地に大師の不思議な法力で、困っている人たちを助けた説法を広めて歩いたのです。

説法の数は、五百ともそれ以上とも言われていますし、東大寺・大安寺・興福寺などでも足跡を残しており、奈良との縁も深いお坊さまなのです。

         

 
 
 


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