懈怠石

結晶系、屈折率:100、主要産地:東京近郊、つまりそういう日記

ちったあ埼京線にも呪いあれ

2004-11-30 22:41:51 | Weblog
「中央線の呪い」という本をしばらく前に読みました。
作者はむしろ「中央線なヒト」↓で有名になった、つうか「沿線文化人類学」とかいうわけわからんジャンルを立ち上げたことで有名(と言われる)三善 里沙子さん。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4094183310/ref=pd_bxgy_text_2/250-6551797-6101811

ちなみに私は以前荻窪に何も考えずに住んでいた過去があります。
引っ越してから中央線がディープと言われる沿線だと知りました。
えー、住んでたけどそんなことないよー、別に荻窪だからってしょっちゅうラーメン食べるわけじゃないしー。
という態度を一環して取ってきたのですが、改めてこの本を読んでみて、納得するところが多すぎだ!

小さい小料理屋で(中央線の人々はこういう「知るヒトぞ知る」的店が大好きらしい。そのとおりだ)バイトしてたんですが、確かにそこは常連でもっているような店でした。
そして中央線的なおっさんたちにはカネはあまり払わず、知識をひけらかすヒトが多く、カウンターの中で皿を洗っている私によく説教やらいらないうんちくやらを授けてくださいました。

決め台詞は
「だからね、オレはね、言ってやったのよ」(自慢げ)
相手の為を思って言って差しあげたのだというのが彼らの持論。

中央線の3Kは、ケチでキタナク、クサイ(色んな意味で)だそうです。
そんな気がする。

高円寺に住むと、「髪を切ってまで就職する気はないね」という名言をはく長髪パンク、もしくはインド式モンペを普段着にする超スローライフなヒトになり易いらしい。
意訳し過ぎか。
でも正解だ。

友人Mは有名私立に入ったのに気がついたらインドの派手なシャツとズボンとスカーフを身につけて2年留年して就職も決まらずにふらふらと卒業してしまいました。
中央線の呪いか。
個人の問題でもあるが。

今は根津に住む立派な社会人ですが、そこはそこで、相変わらず呪いの濃そうな場所に住んでいるなあと思わされます。

生理的にダメなもの

2004-11-26 00:07:56 | Weblog
友人と三人で食事をしたとき、友人T(♂)が言いました。
「生理的に受け付けないものって、一回良いと思うと一生抜け出せない泥沼になると思わないか?」

私と友人F(♀)はわかるような、わからないような・・・。
というわけで具体例上げてみて、と言うと

ちゃい夢。
http://www.miki-pro.com/

家の近くに世界最年少アイドル石坂みきちゃんの超巨大看板がある(余談ですがうちの近所にもあります)彼は、学校への行き帰りにどうしてもそれが視界に入ってしまうのだそうです。
で、毎日その看板を見るたびに
「こんな小さい子供にアイドルです☆とかやらせて、親は何考えてんだよ」
と、ちょっとムッとする。
その「ムッとした」事実に彼は心底安心するそうです。

「いや、ああいうちっちゃい子をアイドルだから!っていう言い訳のもとに追っかける奴って変態じゃん!でも一度良いと思ったらオレも抜け出せない気がするんだよ!だからムッとすると、オレは今日も大丈夫だって思うね」

あーなんかそれ、すっごいわかる。
私もFも深く頷きました。

関係無いけど、ニュースJAPANの滝川クリステルはなんであんなに斜に構えているんでしょう?
態度じゃなくて、姿勢が。
ちなみに私はこの人が生理的にダメなんですが、一度良いかもと思ったとしても絶対にハマらないと思う。

やっぱり対象によるので定説にはならんな。

点滴記念日

2004-11-24 22:08:25 | Weblog
ほとんどの現代人同様に私も病院で産まれた人間ですが、母が難産で死にかけたのを細胞のどこで覚えているのか、本当に病院が嫌いです。

しかも滅多なことでは風邪をひかない優良健康児なのだけが自慢なんですが、三日前の夜に突然寒気を感じ、そのまま発熱、寝込みました。
大抵の病気や悩みは一晩寝ればケロヨンっとなるので、昨日の朝病状が悪化しているのに気付いた時はちょっと不安になりました。
でもまあ、病院に行くという選択肢は私の頭の中にないので、飲むヨーグルト飲んで一日中寝てました。

夜半、ちょっと楽になったかなーと思ってうつらうつらしていたら、中学時代の友人から着信が。

Kちゃんはかわいいし性格も素直でとても良い友人なのですが、とにかくもう致命的に男を見る目がありません。
去年おもむろに無職男(自称パチプロ)と付き合い出してはらはらさせられましたが、Kちゃんの職場(病院の調理室)で一緒に働くことになり、同居も始めたのでようやく落ち着いたなーと思っていました。
凄い久しぶりの電話。
すっげえ嫌な予感。

でも一日中寝てたので暇に飽きて、つい出てしまいました。

以下抜粋
「なんかね、男の人って優しいのは最初だけなのよね、食器洗ってとか洗濯してって言うと、私の頼み方が悪いとか言って何もやってくれないの、それでコミュニケーションの取り方っていう本を読もうと思ったんだけど、あまり良い本がなくて、よくわからなくて、そういえば最近電車の痴漢が多いんだってニュースで言ってたよ、それでね、一緒に住んで10ヵ月になるけどここ数ヶ月の家賃を払ってくれなくて、私が全部払ってるの、あ、ハウルの動く城観た?頭を使うけど凄く面白いよ、友達と行ったんだけどね、ディズニーランドのハロウィンパレード行きたいって何回も言っていたのに彼ったら連れて行ってくれなくて、携帯観たら写メールの画面にシンデレラ城が写ってるの!誰と行ったのよって聞いたら友達、とか言って、私が行きたいって言ったときは金がないとか言ってたのに、もう嫌んなって、手首切ってみたりしちゃって、出て行こうかと思ったんだけど、私が出て行くより彼を追い出すべきよね、でも出てってって言ってもなかなか動かないし、昔付き合ってた学生さんはあんなにマメな人だったのに、ねえ、聞いてる?」

だいたいこんな調子で1時間ほどたち、死にました。
最後の方は返事もできねえ。
向こうは向こうで感極まって泣き出して、切るに切れませんし。
深夜に駆けつけてくれた恋人Sが買ってきた体温計で初めて熱を測る。
39度4分だあ。初めて見た。

本日一人暮らしを始めて6年、初めてぜいぜい言いながら病院に転がり込み点滴をうけるという屈辱を味わいました。
あんな泥棒に4850円も!
悔しいー!

喪服の似合うエレクトラ

2004-11-19 00:06:19 | Weblog
大竹しのぶ主演の舞台「喪服の似合うエレクトラ」を観ました。
原作はアメリカのノーベル賞劇作家ユージン・オニール。
ギリシャ悲劇のオレスティア三部作中のエレクトラがモチーフになっています。

いまさら言うことでもないですが、心理学用語の「エレクトラコンプレックス」がこの人。
娘の父親に対する異性的愛情と、同時に抱く母親への女としての嫉妬のことですね。
余談ですがうちの父親は尊敬はしているものの、毎朝ステテコで庭に出て体操するし、頭はバーコードバトラー(古い)でかなり高得点が狙えるくらいステキなことになっていますし。エレクトラコンプレックスという言葉の意味を聞いた時、ちょっとうらやましいと思いました。
不謹慎ですが。

さてさて、そんなエレクトラ。
久しぶりに良い舞台を観ました。
大竹しのぶ、やっぱいいです。エキセントリックな役ならばもう、日本にはしのぶしかいない!くらい良い!
多分嬉しくないと思うけど。

でも他の出演者のトビっぷりも素晴らしいもので、三田和代の愛に飢えた母親と、堺雅人の父親の抑圧から女性の愛を一心に求め、自分では他者に愛情を注ぐことができない弟の快演は注目に値します。
三者三様に抱えたコンプレックスが面白い。

ちょっと話しの大筋とは逸れますが、寡黙で亭主関白だった夫エズラが死体溢れる戦地から無事戻り、これからは愛情や感情をちゃんと表に出し、もう一度愛ある夫婦生活をやりなおそうと決心し、妻へと宣言します。
しかし時既に遅し、妻は愛情の飢えに耐えかねて、どこか夫に似ている船長のアダムに愛を捧げてしまった後。夫の殺害を決意し、毒薬も用意されています。
さてさて、あなたなーらーどうするー?

私は自分が愛情を注ぐだけでは不安でしょうがない小心者で、且つなんとなーくな態度や空気を読むのも苦手なので、はっきり口に出してもらわないとダメであります。
今までどれだけ愛情を示してもむっつり何も言わなかった夫が、これからは黙らない!お前を愛してる!なんて言うようになったら、わーい、と喜んで愛人捨てて帰ってしまう気がします。
あーでもどうかなー、数十年溜まったうっぷんは晴れないもんでしょうか。
毒殺はやめるけど、私はもう愛なんかないわよーぶーとか言ってカウンターパンチをくらわせるかもしれません。
この場面がとても面白いと思って、劇中他人事ながらずっとどうしよっかなーと考えていました。

ちなみにラストでは皆が死に絶えた中で、自らの正義を貫き通した娘ラウ゛ィニアが一人ひっそりと屋敷に閉じこもるとこで幕なのですが、オリジナルのエレクトラでは、復習を遂げた(すなわち自己正義を貫いた)喜びの中で彼女は果てるのです。
このラストの違いはとても深く、人間の深層心理に闇と正義を問い続けたオニールらしいと思います。

私には他人に正義だと叫べるほどのものがあるのだろうか?
あるとしても、どこまで信じて行動し、周囲を巻き込み、どれだけのものを捧げるのだろうか?

しつこいけど、本当に良い舞台でした。

不意の雨の中

2004-11-18 21:51:37 | Weblog
修論への情熱もさることながら、お金が尽きて久しい今日この頃です。
飢え死にするほどでは無いんですが、グレースケール80%、昔は白かったはずのスニーカーを買い替えようと思いつつ半年ほどそのまま、くらいの貧困。
意識の問題でもありますが。

それはさておき、そういうわけで、どういうわけだか、献血に行ってきました。
一昔前のダメ演劇青年みたいですね。
俳優志望のふりして、実はヒモ志望です!みたいな。

しつこいんですが、献血に行ったんです。
しかもそれはどうでもよくて、タダでお茶をがぶがぶ飲んで、お菓子を食べて、200グラム減ったはずの質量をちょっと増やして、ついでに寺山修司を読んで、さて帰ろうと思ったら、土砂降りだあ。
ガード下の段ボールに住んでらっしゃる方からビニール傘を100円で購入。
青梅通りの交差点で、私は奇跡を観ました。

横断歩道の向こうに立っているのは、10歳くらいのお兄ちゃんと、みっつくらい下の妹。
そしておにいちゃんの腕の中にはずぶぬれの子犬!

「お母さんになんていうのー」
と、むくれて聞いてくる妹と、黄色い傘に長靴という装備にも関わらず、すでにずぶ濡れで、服が汚れるのも構わずに黙りこくって子犬を抱きしめているお兄ちゃん。

「そんなの知るもんか!でもこいつを置いてなんか行けないよ!」
というコメントは聞けませんでしたが、母親の怒りを予想しつつも子犬を拾ってしまったお兄ちゃんの膨れっ面は、なんだか遠い昔の記憶を呼び覚ましてくれそうです。
そんな記憶ありませんが。

いや、それだけの話しなんですが。
「こんな甘っちょろい作り話でお涙頂戴ってか!?なめんなよ!」と思っていた漫画でよく見る話しが現実として私の目の前に現れた、感動の記録です。
次は絶対「雨の中自分の傘を段ボールの子犬にさしてあげる不良(ヤンキーではなく、不良ね)」を見たいと思っていますので、そこんとこ4649!

ずんだとよっちゃん

2004-11-18 00:22:09 | Weblog
寒さがいや増す今日この頃、体の中まですっかり冷え込み、心のお風邪をひきかけていました。
心身ともに少し暖かくした方が良い、と、友人から二羽のうさぎさんを贈られました。
人生で見た中で一番目と二番目に目つきの悪いうさぎですが、その温もりと友人の心の温かさに思わずほろり。
むしろほろ酔い、が正解ですが。

二羽の名前はその時食べていたモノにちなんで、オスが「ずんだ」、メスが「よっちゃん」に。
つうか、なんてものをつまみにして飲んでいるんでしょうね。

ずんだとよっちゃんはとても仲が良いのですが、私のことを馬鹿にするのと口が悪いのが玉にキズです。
末端冷え性なので、常に足先と指先が氷点下なのですが、ずんだを履こうとすると「冷てえよばーか」と文句を言われてしまいます。
よっちゃんは「この部屋陽が当たらなくて寒いー」と、暖房を入れるようにせがみます。
無視して履いて胡座でもかいてしまえば黙るのですが、たまには言うことも聞こうかなと思い、「今日はご機嫌いかがですか?」と甘やかしたのがいけませんでした。

「寒いからひなたぼっこする!」
と言われてしまい、私はとうとうこたつを解禁。
二羽はとても気持ち良さそうに陽に当たっていました。

葦が原の真ん中で

2004-11-14 13:04:47 | Weblog
丈の高い葦が密生している原っぱ。
臨月を迎えた、若い妊婦が草をかき分けながら歩いている。
その姿はとても不安げで、それは出口の見えない現在のこの状況に対してか、まもなく生まれるであろう子供のことを思ってか。
心のざわつきはどんどんと増してきて、前に進むことも元来た道に戻ることもできなくなり、何も考えられないくらいに不安ばかりが広がり、頭を抱えて、胎児のように、しゃがみこむ。
目の前が真っ白になって、気がつくと、何も無い平原に立ち尽くす。
腹に子供はいない。
手は真っ赤に濡れている。

子供は無事に生まれていたのですが、記憶が無くなったその時に友人の一人にひん死の重傷を負わせてしまい、私は子供を育てることができませんでした。
子供は愛らしく、誰からも愛でられるほど無邪気に明るく育ち、何もわからないながらに私にもなついてくれました。
それでも、私の腹から産まれたと彼女に言うことは許されず、私もこんなにも愛らしい子が自分から産まれたとはとても信じられず。
認めたくないのと同時に伝えたい、受け入れられたいとの欲求も芽生え、毎日心の葛藤に苦しむのです。

夢落ちです。
そんな夢を見て目が覚めたら、なんだか口の中がザラザラして、自分の息がとても臭く感じられました。
人生において夢診断したくねえ!ナンバーワンの夢でした。
23歳、女、昨夜はビールをジョッキで9杯。
とりあえず、負け犬予備軍ということでしょうか。

30歳の方がはるかに若いと思った日

2004-11-13 11:44:43 | Weblog
バイト先でだらだらと時給泥棒をしていたところ、研究室の先輩でもある社員T兄さんがいきなりバイト席にやってきました。
うわークマさんの落書きしてんのバレたーと思ったら、知り合いのライブが今夜吉祥寺であるのでちょっと顔貸せ、と、まったくもって偉そうに誘って頂きました。
ありがたく、たからせて頂きます、と。

んで、さっさと仕事を引き上げて兄さんと吉祥寺に行き、バンドの相方(兄さんは名刺の肩書きがリーマンミュージシャン)さんと落ち合ってライブハウスとやらへ潜入。
ちなみに、私は音楽に全く疎く、ライブハウスというものは人生で数回しか足を踏み入れたことがないような人間です。
しかも全て友人の付き添い。
惚れた男がLUNA SEAのコピーバンドをやってるので付いてきてー、とかね。

そういうナルシシズム全開なイメージがライブハウスには付き物かと思っていて、ただ酒だけを期待して行ったのですが、これが中々面白かった。
バンドは四組出たんですが、最初と最後が良かった。
ジャズヒュージョン、というジャンルになるそうです。
そんなカタカナ言われてもわかんないってば。
わからないなりにサックスの歯切れの良い演奏と、大音量が心地よい振動を与えてくれて、踊りはしないなりに気持ちよくビールが飲めました。

ちなみに3組目に出た色物バンドは、「気持ちよければいいじゃん」という歌詞を10分ほどエンドレスで叫ぶという、拷問に近い名曲を披露。
ベースの人が江頭に似てまして、後ろで機材に上ったり、叫んだりして全然演奏していないのが印象的。

隣に座っていた女の子に声をかけられ(普通ライブハウスでは「ナンパ」の方がメジャーらしいんですけど、無念)、二人で結構おしゃべりしてましたら、その江頭似の奥さんということが判明。
私文句言ってないよな、どきどき。
今までの会話を頭の中で反復している私に一言、
「ツレの方たち、面白いですねー。すごい目立ってるよー」

フロアを見ると、吉祥寺のライブハウスに不似合いなスーツ姿の30歳が約二名、飛んだり跳ねたり、叫んだり抱き合ったり。
確かに一番目立ってました。

ちょっと恥ずかしいかも。

ライブの後は、32歳に手を出してしまった兄さん、今付き合ったら絶対もれなく結婚!とか言って悩んでいるのを説教してタダ酒飲んで帰宅。
今日も良い一日でした。

おどるクマのクマ牧場

2004-11-11 15:06:29 | Weblog
秀逸だと思いませんか?
思いませんか?
クマのポーズとか、看板の安っぽさとか、素晴らしいキャッチコピーとか。
微妙の美学。

研究室の仕事で学部生の授業を担当しています。
120人ほど履修生のいる授業なので、教授の補助として作品の採点などもしております。
今週の課題は「connect」をテーマにした平面表現。
解釈は人それぞれですから、自分なりの事象や物体、妄想を描いてもらいます。
学生の脳みそを覗き見できるような、楽しい作品が多い中で、目に留まる作品がありました。

クマが仁王立ちで、じっとこちらを見つめているスケッチ。
そんだけ。
しかも、えらいヘタくそ。

ああ、でも、目が反らせない。
ペットショップのチワワみたいな、媚びた瞳とは違います。
今は柵の中におるけどなあ、お前なんかに負けないんじゃあ、ぼけー、でもちょっと泣きそうじゃーぼけー
って感じです。きゅん。
何言ってんだかわからんが。

全然課題のテーマと関係なく、しかもスケッチブックの1ページを破いて提出しているナメっぷりで、しつこいけどヘタくそで。
にもかかわらず、教授に、
「私、これを推します!」
と言ってしまいました。
だって目が合った瞬間に、もう負けてたんですもの!
これこそ運命ですもの!

「ダメ」
の一言で却下されましたけどね。

視力が低いのは言い訳にはならない

2004-11-11 14:40:36 | Weblog
夜遅くに帰宅。
アパートの門まであと数メートル、自転車を減速すると同時に、門を挟んで少し向こう側に歩いてくる人影を認めました。
ちょっと猫背でGジャンをきた、若い男の子のようです。
スーパーのビニール袋を持っていまして、向こうも同時にこちらに気付きました。

なぜか、歩を緩める彼。
このままでは門の前でバッタリ、です。
ウチは女子専用、つうか一軒家の裏手の二部屋を女子学生に貸している、ちょっと変わったアパートなんですが。

も、もしかして、私が先に門を開けたとたん背後から襲いかかるつもりでは!?

以前交際を断ったのにしつこくつきまとい、深夜にウチのチャイムを鳴らす犯罪一歩手前の変態に付きまとわれたことがあるだけに、本気で恐怖を覚えました。
じりじりと距離を測りますが、向こうは私が門を開けるのを待っているかのように、ほぼ停止状態。

超怖え。
どうしよう。

思わず最寄りの友人宅ってどこだっけ?と踵を返そうとしたその時に、たまりかねた向かいの人物に「あの、こんばんは・・・」と挨拶されてしまいました。
うわー!声かけられたー!逃げらんねえ!!

というか、女の子でした。
あれ?

よく見たらそれは東京に来て半年以上経つのに未だあか抜けないお隣りの鳥取県人(♀)。

とりあえず、勘違いしてごめんなさい、と平謝りしてみた。
だって、今時Gジャン+ジーパンに短髪、猫背の女子大生なんて想像しないもん!
最近こういう勘違いというか、早とちり、多い。