池澤夏樹の「キップをなくして」と、柳美里の「ゴールドラッシュ」を読みました。
この取り合わせは何なんでしょうね。
たまたま手に取っただけですが。
「キップをなくして」はとても暖かくて良かったです。
夏休みの課題図書にしたい感じ。もうなってるかも。
「ゴールドラッシュ」は人に無責任に薦められない感じ。
手放しに良いと言えないし、良さを説明するのは大変だし、悪くはないけれどそこまで良いとも思えなかったから。
別に比較する必要はないんですが、どちらも主人公の男の子を三人称で「少年」と表現するんですよ。
「キップ」の方は、主人公が自分の名前を口にした瞬間から、彼の呼称は「イタル」という固有名詞になります。
「ゴールドラッシュ」では、主人公の名前はわかっているけれど、ずっと、「少年」という表記。
ゴールドラッシュの、凄く個性的な主人公の、気味の悪い匿名性。
独特の、むせかえるような夏の臭気を連想させる文章が、「少年」の印象とともに記憶にまとわりついてくる。
この取り合わせは何なんでしょうね。
たまたま手に取っただけですが。
「キップをなくして」はとても暖かくて良かったです。
夏休みの課題図書にしたい感じ。もうなってるかも。
「ゴールドラッシュ」は人に無責任に薦められない感じ。
手放しに良いと言えないし、良さを説明するのは大変だし、悪くはないけれどそこまで良いとも思えなかったから。
別に比較する必要はないんですが、どちらも主人公の男の子を三人称で「少年」と表現するんですよ。
「キップ」の方は、主人公が自分の名前を口にした瞬間から、彼の呼称は「イタル」という固有名詞になります。
「ゴールドラッシュ」では、主人公の名前はわかっているけれど、ずっと、「少年」という表記。
ゴールドラッシュの、凄く個性的な主人公の、気味の悪い匿名性。
独特の、むせかえるような夏の臭気を連想させる文章が、「少年」の印象とともに記憶にまとわりついてくる。