懈怠石

結晶系、屈折率:100、主要産地:東京近郊、つまりそういう日記

電話の話しのつづき(しつこい)。

2011-06-24 22:03:05 | Weblog
電話の話しのつづきです。
(しつこい)

いわゆる「電話する」ことを
「電話をかける」と言いますが、
この「かける」って動詞は何?
という気がしませんか。

夏目漱石先生は「電話を掛ける」という漢字を
用いたそうです。(『行人』)

これってたぶん、昔の壁掛け型の電話の形態から
きてるんじゃないのかなあと思うんですが
どうなんでしょうね。

辞書にはあまり載ってないらしいですが、
ちょっと古い表現で
「電話をかける」ことを「架電」と言うらしく
てことは「電話を架ける」と書いてもいいのでは
とも思うけど、「架ける」って、
なんつうか「虹を架ける」とか「平和の橋を架ける」とか
メルヘンなこと言いたくなるのは私だけでしょうか。

まあ、ひらがなでいいか、と思いますけど。

ちなみに漱石先生も
当時としては貴重な電話をお持ちだったそうですが、
けっこうな電話嫌いだったそうで
普段は受話器をはずしたままにしていたらしい。
じゃあ買うなよ。

電気症候群

2011-06-23 19:15:46 | Weblog
明治大正の頃、
電話はどこの家にでもあるものではない存在で、
貴重なもの、いわゆる「財産」だったそうです。

とある事業に失敗した商人は、
いよいよ明日、電話を取り外されてしまう段になった際、
悲観して電話機に紐をかけて縊死したそうな。

という話を読んで、「古い電話」ということで
サザエさんちの黒電話を想像した私。
ちょっと首をくくるのは難しいな・・・と思いましたが、
もっと古い電話だ。
なんつうか、壁掛け型でラッパみたいなのが横にかかってるやつだ。
すごく曖昧で恐縮です。

それはさておき、当時は電話がとても貴重な存在だったうえに、
「電気」という目に見えないのに働きを及ぼす存在の不思議が
現代よりも濃厚だったわけで。
電話から別世界の指令を受けたと主張する人が
かなり多数いたらしいですね。
ぴぴぴっと。

藤森照信はそーいう現象を「電気症候群」とでも名付けようか
とおっしゃってました。

また話しが逸れる気もしますが、
当時、ちょっと新しくて不思議なものに
「電気」と名付けるのが流行ったというのもうなずけます。
「電気ブラン」しか思いつかないですが。