懈怠石

結晶系、屈折率:100、主要産地:東京近郊、つまりそういう日記

早く忘年したい

2004-12-22 22:55:08 | Weblog
しこたま酔っぱらってキレイに記憶をなくし、次の日に「私の記憶返してよ!」と飲み仲間に逆切れをしたことはありませんか?
私は月に一回はしています。

そして今日。
返してもらいました。

昨夜は研究室で飲んでまして、まあ、最後の記憶は10時くらいです。
携帯の着信を見る限り2時半に帰宅した模様。
膝と左手にアザ。
二日酔いはそんなに重くなかったので、あまり酔っぱらわなかったのかな?と記憶無いくせにポジティブなことを考えて学校へ行きました。
一緒に飲んでた連中がそのまま研究室で寝てまして、私に気付くとすぐにパソコンの電源オン。

「いつも記憶返せとか言ってるから、とにかく見なさい。」

と言ってquick timeで見せてくれました。

絶句。
バカがいる。
なんか叫んで走って後輩に止められている。
先輩に説教してる。
そして周りはみんな、素だ。
ひとりだけ、ひとりだけ、酔っぱらい!

他人なら最高に笑えました。
でも自分でした。

一度なくしたものを取り戻そうとするなんて、おろかな行為ですよね。

そういえば

2004-12-19 23:24:47 | Weblog
乙女妖精の話しを書いてて思い出したんですが、以前後輩(♂、本の虫)に昔から本読むのが好きだったのかと聞いたら
「初恋の女の子がいつも本読んでる子だったので、自分も、と思って本を読むようになったんです」
と言っていた。

違う友人(♂)は、やはり好きな女の子がピアノを習っていたので、自分も習い出したと言います。それがきっかけで彼女と付き合えはしなかったんですが、今も音楽活動は続けています。

他にも映画好き(♂)の映画を観まくるようになるきっかけが以下略。

いや、乙女妖精とは違うけど、男の子ってこういうの多いよなあってふと思い出したんです。
なんでしょうね。
好きな女の子と共通のお話がしたいってのもあるんだろうけど、彼女の好きなことをやってみてその子の感覚に近づきたいみたいな。
彼女の中の乙女妖精に近づきたいみたいな。

そりゃないか。

女の子は好きな人の好みを取り込んで、男の子は好きな女の子の行為を取り込む傾向はあると思うんですよね。
妖精はもうどうでもいいが。

乙女趣味

2004-12-19 23:09:46 | Weblog
世の中全てを斜に構えて見据え、人生唯我独尊自業自得、故に自分大好き天の邪鬼、何か文句はありますか?とまでは言いませんが、比較的ひねくれてはいて(30度くらい)、ディズニーランドに行っても耳カチューシャは絶対着けない位の性格ではあります。

が、全ての女性に当てはまるように、私も心の奥底に乙女妖精を飼っている。
どんな時に出て来るかというと、まあ、出現率は高くないし、的外れでもありますが。
巷ではキティちゃんとかタレパンダなんかに妖精さんが反応しているようです。
先日私のなかの乙女妖精(あんまりこの単語打ちたくないな)は、パペットマペットを見てはしゃぎだしました。
でもちょこっとはしゃいだくらいなので、別にアレを買いたいとかは思わない。

最近では流行遅れというか、マニアックというか、一般ウケ悪そうつうか男ウケ悪そうですが、ギコネコ。しかもマイヤヒーって変な歌うたってる。
http://pinkmelon.net/maiyahi/maiyahi.htm
う、うわー!超かわいいーーー!!
妖精爆発。
動きが良い!
猫のかわいらしさを良くわかってらっしゃる!!!

もう、妖精も私も鼻血ぼたぼた。
なんでかわからんが、ツボにはまりました。

ちなみに同じネコで同じ曲なのにこっち↓は全然ダメでした。
なんでだろ。
http://www2.aqweb.net/ikari/flash/maiyahi.swf

違いを分析するのも楽しそうですが、なんとなくわかるようなわからないような気がするので、ほっときましょう。

高校生の時、吉田戦車の描くしいたけさんにハマりまくって、椎茸嫌いが治ったというちょっと良い話しを添えます。

ぺ様になりたいか

2004-12-18 14:08:30 | Weblog
数日前、時間はあるけど修論やりたくない、という余暇の活用もしくは軽い逃避のためにばっさり髪を切りました。

最近修論をさぼりすぎたので、今日は部屋に閉じこもりちこちこと文を書いたり絵を描いたり。
寝癖も治さず化粧もせず、メガネをかけてもそもそと作業。
お茶飲もうと思って立ち上がり、鏡の前を通ったら、自分がヨン様に似てることに気付きました。

うはー!痛い!!

ファンに生意気言うな!とグーで殴られそうですが、瞬間的にそう感じてしまったんだから許して下さい。
そしておもむろに寝癖直して化粧をしました。
それくらいショックでした。
ごめんなさい。

その昔テレビで林真須美(カレーで有名な人)が映った途端に、あ、広末、と思ってしまった私の人物認識能力は、やばいことにかけてかなりの定評ありですが。

パパんブルー

2004-12-18 13:54:12 | Weblog
師走ですね。
って今更ですが。

しかし、年の瀬は全く関係なく毎晩飲んでます。
学部時代の友人(♂)は卒業してすぐに就職し、長く付き合っていた彼女と結婚、2月にはとうとうパパになります。
先日おもむろに研究室に顔を出して来たので、そのまま捕獲して中庭で飲みました。

天狗舞を飲み、後輩がつくった鍋をカツアゲしつつ、懐かしい話しや近況に花を咲かせます。
順風満帆に見える彼ですが、色々と悩みは尽きないそうです。
私は結婚も出産も、労働さえもしていない人間ですので、興味津々、野次馬根性丸出し耳ダンボ。

「いやあ、オレさ、今嫁さんの実家に住んでんのよ。で、給料少ないし、貯金も無いしで、限りなくヒモに近い状況でさ。最初は優しかった彼女の両親もだんだん目が笑わなくなってきたし。彼女はオレが帰った時に起きてたことないし。2月に子供産まれるじゃん?その途端にさ、彼女の両親に、あなたの役目はおしまいね。とか言われそうでさ・・今それが凄く怖くって・・・」

平和なような、恐ろしいような、微妙な悩みでございます。

まあ、いつかは独立しなきゃならんお仕事ですし。
成功するかわからないお仕事ですし。

将来どうしたいのー?と酔ったついでにまじめに聞くと、
「娘が二十歳になるまでお風呂は一緒に入る!絶対!」

ああ、こいつがただのヒモで変態だと忘れていましたよ。

「じゃあさ、娘がお年頃兼反抗期になって、お父さんって粗○○だねーぷぷーとか言われても泣きながら一緒に入るワケ?さんざん宣言しといて途中で止めたら、代わりにオレが一緒に入るよ!と言い出す変態が君の周りには5人くらいいるし。聞き流してやるから、もう言うの止めときなよ」

そっと、たしなめました。

生物を習ったことがない理系人間なんで

2004-12-11 19:13:33 | Weblog
数日前にちょっと早めのクリスマスパーティーをしました。
メンバーは女子校時代の友人5人。
つまり女祭り。
内容は引っ越し祝いと誕生日×2人分。
みんな学生だったり働いていたりと、普段中々会えないので、プレゼントをまとめて贈らせていただきました。
なんかサンタになった気分。
でもプレゼントの価値が軽くなったような気分でもある。

で、御馳走はみんなで持ち寄りにしました。
手作り春巻きとか、押し寿司とか、マリネとチーズとか、結構節操無く。
私は大量の焼き鳥を。
すると友人T(看護婦)が鶏の丸焼きを持ってきやがりました。
負けたーっ!!
テーブルのメイン席はヤツに譲り、私の焼き鳥さんは小皿にちんまり。
鶏肉多すぎじゃなーい?と屈辱的扱い。
ちきしょう。

まあ美味しかったんでいいんですが。
ただ、メンツがちとクセモノでして、私以外の全員が有機系理系人間です。
前述の看護婦Tに加えて、現役医学部生F、現在医大めざして浪人中A、獣医学部Hと、みんなみーんな、そっち系。
Tが丸焼きちゃんをさばきだすと、みんなして「この部位は頸椎じゃないの?」「ここが恥骨ね」「この筋はなんだ?」「肋骨の裏側が面白いんだよ」って!
楽しそうなんだよこの人達!!

建築専攻の私は、ちょっと鶏が食いにくかったです。
いつか無機系理系人間として、奴らをぎゃふんと言わせたい。
多分無理。

今朝の夢

2004-12-11 18:58:29 | Weblog
最近よく自分の笑い声で目が覚めます。
幸せなことではあるが、嫁入り前の娘としてはちょっとなんとかしたいところです。

大抵は笑って起きた途端に「あれ?」となるんですが、今朝はちゃんと夢の内容を覚えていました。

女子校の頃の夢でした。
今更言うことでもないですが、女子校ってのは全然花園なんかじゃなくて、普通に男子校の女版であります。
むしろ共学の方が男の目がある分お花だと思います。
で、恐ろしいことに校内でルーズソックスではなく、ふんどしが流行っている、という設定。
ふんどし!!
無意識下でそんな単語が出てくる自分が情けない。
そして皆で見せ合って自慢し合っている。
ある意味エロいですね。
私は情けないです。

その日私がはいていたふんどしはですね、「豊島園のロゴふん」でした。
http://www.toshimaen.co.jp/index.html
あの微妙な丸文字ロゴが渋めの茶色で反復プリント。
なんか手ぬぐいでありそうな柄です。
友人に「今日の柄見せてよー」つってスカートめくられたら、としまえん。
「えー、どこで買ったのこれー?」
結構好評。

で、自慢げににやにやして、目が覚めた。

しばらく布団の中でうずくまりましたよ。
朝日がこんなにも眩しくて、まっとうなものに見えたのは何年ぶりだろう。

父のこだわり

2004-12-03 12:07:29 | Weblog
友人(♂)と飲んでいて、父親の話になりました。
彼の父親はAランク(特Aではない)の四大を出て、某一流企業で自分の才能と努力だけでのし上がった方です。
専門分野は端的に言うとランドスケープ、植物を扱っていたそうで、その仕事にかける情熱とプライドはもの凄く、彼を含めて3人の子供たちはそんな父親の背中を見て育ちました。

当然のように影響は大きく、兄は一度は反発したものの考え改め父と同じ道を歩み、姉は少し違う道を歩み、友人は父を超えようと試行錯誤したり悶々と悩んだりして留年。

それはさておき、そんなお父さんだから、家でもそうとう怖かったんじゃないの?と、父親に甘やかされて育った私は星一徹的エピソードを所望。

「そうだなー、うちの親父は怖いっていうより、凄えっていうエピソードが多いんだけど。母親がサラダをつくるんで野菜を切るときにさ、繊維の方向に切ってないと素材の良さが生かされない!とか言って食わないんだよね。子供ながらに凄え!って思った。」

凄え!
でも星一徹じゃないよ!

ちなみに彼に「お前は保守的な性格のくせに作品はアヴァンギャルドだ」と怒られました。

覚え書き4本

2004-12-01 00:00:28 | Weblog
先週風邪で寝込んでいたので、読もうと思いつつほっておいた本を一気に読みました。
忘れないうちにメモ

「花腐し(はなくたし)」松浦寿輝 著
世の中全てを腐らせていく五月の雨のイメージの中、過去の女の記憶と疲れ果てた現在を織り交ぜて描いた幻想的な作品。芥川賞受賞作。
こういう終末思想を超えた、全てに対する諦めをテーマにした小説は多いと思いますが、「雨」をキーワードにしているところに好感です。
単に雨が好きだからなんですが、同じ大きさの傘をさしても必ず一人だけずぶ濡れになる主人公ってのがいいですよね。
傘の下から雨に引き寄せられてしまう、水の引力に魅力を感じます。
全体的には、まあ、あるよねっていう構成だと思うけど。

「ビタミンF」重松清 著
大衆向け直木賞。
この作家の小説を初めて読むので、よくわかりませんが、
「つまらないことを、つまらない言い方で伝えた」
という中年のお父さんの独白がこの作品の存在全てを語ると思います。

「犬婿入り」多和田葉子 著
これは芥川賞。
別に過去の受賞作を読み漁ろうという気はないのですが、人に勧められたり自分で気になったりして、でもすぐには読まない本というのが基本的に芥川賞、直木賞なんじゃないかと勝手に定義する訳で、一気に過去受賞作を三冊も読んだことに言い訳をつけなくてもいいと思いますが、まあそんな訳なんです。
私はこの作品が一番読み易くて、良いなあ、と思わせられました。
板東眞砂子の「狗神」を思い出しましたが、単に犬にまつわる伝承がかぶっているだけ、まんますぎる連想で情けないっす。
最初に「団地の描写」という近代社会のマジョリティの表現、続いてそれに対比させるように一風変わった自由人、個としての主人公が登場します。
ところがそれを上回る強烈に異質的なもの、太郎が登場。
太郎を巡る人々や環境は、社会を飛び越えて、常識や現実からも逸脱しており、不思議なオーラをまとって登場した主人公がだんだんと普通の女性に見えてきました。
読み進むうちに、わくわくするのと同じく、少しずつ自分の感覚も日常から逸脱して、気がつくと引き返せないところまで行ってしまうのではないかという不思議な、でもイヤではない不安を抱きました。
三冊の中では一番好きです。

「漫画原論」四方田犬彦
丸尾末広と共に、名前だけで読んでみたいと思っていた作家。
一番読み易そうなものを選んでみました。
内容は、漫画の構造を人文科学系インテリが小難しく解説するふりをして凡夫どもを惑わす、というミラクルなもの。
と言いつつ、結構面白いです。
キャラクターの鼻の表現と時代の変遷を重ねて評論、はギャグだか本気だか凡夫にはわかりませんが、意外とそういうものかもなあ、と思わせられます。
映画や絵画と並べての分析はとても面白かったです。
マイブリッジの写真と漫画のコマ割りとか、言われて初めて「!」
と漫画的に驚き。
旅行記も出しているようなので、読んでみようかと思います。

一日一冊のペースで読んでいたんですね。
正しくは四冊並行して読んでましたが。
学生、しかも病人にしかできないしょぼくれた贅沢だなあ、としみじみ。

そして凡人の読書感想なんか人目に晒すもんじゃない、としみじみ。