上級韓国語 - ちょんげぐりの世界

韓国語の勉強もそろそろビジネスクラスへ乗り換えましょう。上級韓国語をめざして,古狸案先生の授業は随時更新中です。

15 興奮してから

2009-04-04 | ユーモア
韓国人留学生,キム・チョルス君は日本の居酒屋でバイトをしていた。
ある客がさしみを頼んだのだが,10分たっても20分たっても運んでこない。
いい加減頭に来たお客は,彼を呼んで文句を言った。

客「さっき頼んださしみ,ずいぶん待っているけど,まだ出来ないの?いい加減怒るよ!」
キム君「ちょっとお待ちください」

キム君が厨房に確認に行ったところ,板前がオーダーを受けたことをすっかり忘れていた様子。
板前は,慌ててさしみを引き始め「あと5分したら出来る」と言った。

キム君はお客さんに「5分したら出来るそうです」といいたかったのだが,お客さんにはこう聞こえたらしい。

キム君「興奮したらできるそうです」
お客「もう興奮してるわい!」

いかがだっただろうか?
韓国語では通常,語頭に来る言葉はほとんど濁らないため,このような笑い話になってしまうこともある。

「ごふん」と「こうふん」のように,語頭が濁るか濁らないか,長く伸ばすか伸ばさないかで意味が全然ちがってしまう。

日本人も韓国語の発音を正確にしないと,同じような誤解をすることがありうる。

下に書いた単語は,カタカナでルビを振るとすべて「タル」になる。
しかし,発音してみると,それぞれまったく意味の違う言葉だ。

딸 / 탈 / 달

日本人にとって一番難しいと思うのが,この딸に使われている「濃音」というやつ。
따とは日本語の「買った」の「か」をとった「った」というような発音になる。
濃音が語中に来ているときには発音しやすいのだが,語頭に来ると発音が難しくなる。

ちなみに,日本でもかなりの市民権を得てきた鍋料理찌개の語頭音찌も濃音だ。

찌개

韓国に行って本場の찌개を食べようとして「チゲ,ジュセヨ」といったら,지게(しょいこ)が出てきた!」なんて話は…,聞いたことない?


*古狸案先生の「役に立たないはずがない韓国語」から。(みなもとせいいち)

●こちらもあわせてお読みください!
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