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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

春の山菜コゴミに続いてウルイを採り始める

2025年04月30日 | 山菜

春の山菜で最初に採り始めるのは大概コゴミ。4月半ばくらいから出始め、今は終盤です。


このコゴミは知人に株を譲り受け30数年になるでしょうか。
ほとんど放任で雑草の管理が不十分のためか近年は株が衰えてきたようです。
この場所は少し日陰になることから遅くに出てきます。
コゴミの正式名はクサソテツ。
生長し硬くなってくると葉がソテツに似てきます。古い葉が残っているので感じが分かるかもしれません。


コゴミの名は、人がこごんでいる姿に似ているところから付けられたと言います。
新芽の伸びてくる時に前かがみに丸くなって出て、次第に腰が伸び丸みが取れてきます。


この丸みがしっかり残っているうちに採らないといけません。
但しあまり短くてもボリュームがないので採り頃があります。腰が伸びてしまえば採り遅れです。


これは少々以前に撮ったもの。


コゴミは僅かにぬめりを感じる程度で味にはほとんど癖がありません。
定番はお浸しですが、天ぷらやゴマ和え、サラダなどでも美味しい。
コゴミに替わってウルイが採り頃になってきました。ほぼ例年並みです。


これは天然のウルイではなく栽培しているウルイです。


ウルイは通称。正式名はオオバギボウシですが、鑑賞用ギボウシは食用には向きません。
ウルイは2カ所にあります。こちらが株数が多い。


大きな葉が目立ちます。しかし、食用にするのは主に茎と葉柄です。


葉を食べる場合は、葉が展開する前の軟らかいうち。


今はハウスの中に株を伏せこみ新芽が伸びてきた柔らかいうちに収穫してトレイで出荷する方法も行われています。
これは別の場所のウルイ。こちらの方が日当たりが良いので若干早めです。


このように葉の部分は大部分を除いてほぼ葉柄だけにしてから食用にします。


これは天然のウルイ。


湿ったところに結構生えています。しかし、丈が伸びないので採ることは殆どなくなりました。
ウルイは味に癖がなく、僅かにぬめりが感じられる程度。
炒め物にすることが多いですが、お浸し、和え物、汁物など様々に利用できます。



原木シイタケの春子は順調で今年は長く穫れそう

2025年04月24日 | 山菜

4月早々から穫れ始めた原木シイタケのいわゆる春子は順調に穫れ続けています。
4月中旬は雨の頻度が高く自然栽培の我が家のシイタケにとっては幸いだったようです。
3月に榾場(ほだば)を整理し、現在の全体の原木はこのような配置になっています。


右の列手前の空きスペースに今年稙菌した原木を本伏せする予定。次に植菌2年目の原木、その奥に植菌5年目の原木。
左の列手前が植菌3年目の原木、次に植菌4年目の原木、一番奥に植菌5年目の原木の一部です。
右にちらっと見えるのは番外で、7年目の原木でまだ余力がありそうなものと5年目の原木の一部。
品種は何れも日本農林種菌の「すその360」。
これが今年植菌2年目の原木。


本格収穫は二夏を越す今年の秋からですが、それなりに出てきました。


地面に近い水分の多そうなところがよく育っているようです。小さいのが見えているのでこれからまだ出そうな雰囲気です。
これが今年植菌3年目になる原木。


4月早々から一斉に出てきました。これまで穫れた過半はこの原木です。
4月中旬がピークで重なるように発生し、原木の皮がかなり剥げ傷んでしまいました。


どう見ても出過ぎではないかと思うほどでしたが、それでもまだかなり見えています。


二夏を越した昨年秋もよく穫れたのでこの春の穫れ具合を見ると相当に原木が弱るのではないかと危惧しています。
これが植菌4年目の原木。


3年目の原木のようではないものの堅実に発生していると言った印象です。


昨年秋はあまり出ないでしまいましたが、このくらい出てくれれば復活と見て良さそうです。


3年目の原木より遅くピークが来ているので丁度よい。まだまだ小さい芽が見えています。
これが植菌5年目の原木。一番奥に2列に置いています。


こちらも結構出てきました。


太い原木が多いので、少しずつで良いから長続きしてほしい。
こちらは番外。


7年目の原木のうちまだ発生しそうなものを残しています。一部は5年目の原木もあります。
それなりにしぶとく穫れています。
処分するため堆積している原木にも未だ時々出ているのがあります。


収穫のメインは植菌3年目の原木で想定を遙かに上回る穫れ具合、4年目の原木も十分、2年目、5年目の原木も想定通りといったところ。
収穫は毎日ならベストながら1日か2日おきになります。
これは助っ人が穫ったシイタケ。2日ほど間をおいたため大小様々大量になりました。


助っ人が我が家の分と置いていったシイタケ。食べ応えのある原木シイタケらしい姿です。


今年は思った以上に沢山穫れており、助っ人は他にも配っているようです。
生シイタケで消費しきれなければ乾燥するか冷凍するかになります。
乾燥シイタケにするには短時間で行う必要があり、間違いないのは冷凍。但しスペースには限界があります。


里山の春の恵みタラの芽とコシアブラを採る

2025年04月23日 | 山菜

里山の春の恵みと言えばやはり山菜。
山菜にも多々あれどメインになるのはタラの芽とコシアブラでしょう。
とりわけ山菜の王様と言われるタラの芽が採れるようになれば正に山菜の季節到来です。
今年は3月末頃は芽が硬く遅れそうと見ていました。それが4月半ば以降の急な気温上昇で一気に進みました。
当地では4月末に採れれば例年並みです。4月20日前から採れるようならかなり早い。
したがって、例年より数日早く昨年よりは数日遅くなりました。
これが採れ始めのタラの芽。


天然と言っても野山に生えているタラの芽を採るのはほんの家周りだけで、方々歩いて採ることはしません。
我が家では元々自生していたタラノキを刈り払いや剪定などの管理を行い、自然に増殖させています。


タラの芽も系統や環境条件によって早晩があり、一斉に採れる訳ではありません。
日当たりが良い所の痩せた細いタラノキは早くから採れます。しかし、あまり早いタラの芽はボリュームがありません。
この場所は比較的早くから採れます。天然のタラの芽を採るタイミングとしてはこのくらいと大きめ。


3月くらいに売られているトレイ入りのタラの芽はハウスで伏せ込み栽培したもので小さい。
伏せ込み栽培では枝を短く切り芽を全て吹かせるためボリュームのある大きなタラの芽には出来ません。
天然のタラの芽は専ら一番上の頂芽だけを採ります。


そのためボリューム豊かで食べ応えのある本来のタラの芽が味わえるのです。
こちらは自生していたタラノキを管理し最も群生化させた所で、採るまでにはもう少し。


ここは周りに篠竹が群生化しており環境としてはイマイチながら青味が濃くやや遅い系統のタラノキです。
1本だけ採り頃のものがありました。


この系統は当地では通称モチタラと言い、青くて見栄えが良くトゲが少ないため良系統とされています。
今回採ったタラの芽はこのくらい。


写りが良くありませんが、2系統を比べてみます。
右が先に採れる赤みのある系統で、左が少し遅い通称モチタラ。


タラの芽は味や香りと言ったものを殆ど感じません。食感を愉しむと言ったところですが、やはり王様の味わいです。
こちらはコシアブラ。


タラの芽が山菜の王様ならこちらはいつの間にやら山菜の女王と言われるようになりました。


本来ならコシアブラの芽と言うべきですが、皆が単にコシアブラで新芽のことを指しています。
当地ではコシアブラとはあまり呼ばず「削り花の木」として知られていました。今も春の彼岸用に造花が作られています。
昔は当地ではコシアブラを食する習慣はなく、一部の人が芽ホと言って食べていました。
一般に食べられるようになったのは比較的近年です。


山形県で重宝な山菜として利用されているという情報が次第に波及したと考えられます。
当地ではタラノキほど多くはないもののコシアブラの木はごく普通に見られます。
但し、コシアブラはナラやクリなど雑木に混じって林の中に生えているため見分けるには慣れが必要です。
タラノキと同じウコギ科の植物ながら放置すれば高木になります。


コシアブラの高木1本には沢山の新芽が着きます。
タラの芽とほぼ同時期ながら、この木はまだ出始めのようです。
伐採した木からはわき芽が吹き出します。これなら採るのに容易ですが、何本かは残します。


今回採ったのはこのくらい。


タラの芽と異なりコシアブラには独特の味と香りがあります。人によって好みが分かれるかもしれません。
小生は香りのある野菜が大好きなため当然コシアブラも大好きです。
但し、ボリュームで言えば天然のタラの芽にはかないません。食べ応えが違います。
コシアブラ数本でタラの芽1本分といったボリューム感でしょうか。
ともに定番は天ぷらですが、小生は素揚げで野趣を愉しむのが好きです。



原木シイタケの春子が一斉に穫れ出す

2025年04月08日 | 山菜

4月早々から原木シイタケのいわゆる春子が一斉に穫れ出しました。
3月に古いほだ(榾)木を処分するとともにほだ(榾)場の整理をしました。
現在仮伏せ中の原木を本伏せするためのスペースも確保。現在の全体の原木はこのような配置になっています。


右の列は手前の空きスペースに今年稙菌した原木を本伏せする予定。そして植菌2年目の原木、その奥に植菌5年目の原木。
左の列手前が植菌3年目の原木、次に植菌4年目の原木、そして一番奥に植菌5年目の原木の一部。
右に少し見えるのは番外。7年目の原木でまだ使えそうなものと5年目の一部の原木があります。
品種は何れも日本農林種菌の「すその360」。
榾場を整理するときには僅かに出始めのものがポツポツと見えていたので気温が上がり水分が供給されれば相当数纏まって出てくると見ていました。
これが今年植菌2年目の原木。


昨年初年目の秋から思いがけず結構発生しました。
今年の春はまだあまり見えていませんがそれなりに出てくれると期待しています。


本格収穫は2夏を経過する今年の秋です。
これが今年植菌3年目になる原木。


左右とも遠目にも沢山出ているのが分ります。


やはり二夏を越した昨年秋からこの原木がよく穫れました。
今年の春子はこれが一番のメインになることは間違いなさそうです。
他の原木に先駆けて一斉に発生しました。


昨年来総じて水不足で溜まりに溜まっていたものが一挙に吹き出した感じです。
これでは原木が参ってしまうのではないかと危惧してしまいます。


重なり合って出ているところもあり、木の皮が禿げてしまったところも。


今穫れているシイタケの大半はこの3年目の原木になります。
これが植菌4年目の原木。


昨年秋はその前年に沢山出た反動かあまり出ないで終わりました。
まだ傷むのには早いので今年の復活を期待しています。


まだ出始まったばかりですが、小さい芽もかなりみえます。3年目の原木のピークとずれて出てくれれば有り難い。
これが植菌5年目の原木。


一番奥に2列に置いています。これも昨年秋は僅かで終わってしまいました。
傷みは見えてきましたが出ています。ピークは過ぎたとはいえ太い原木が多いのでまだ期待しています。


こちらは番外。


7年目の原木のうちまだ発生しそうなものと一部5年目の原木があります。
シイタケが見えています。多少は穫れるでしょう。
こちらは整理し処分するため堆積している原木。


それでもシイタケが出ています。生命力は強い。まだ早いと怒られている気分です。
このくらい穫れました。


2日前には助っ人がこの倍くらい穫って行きました。出だしとしては順調です。


今、店に出回る生シイタケはほぼ100%菌床シイタケ。原木シイタケは別物です。


原木シイタケの古いほだ木を処分しほだ場を整理

2025年03月18日 | 山菜

原木シイタケの古いほだ(榾)木を処分するとともにほだ(榾)場の整理をしました。
さらに、現在仮伏せしている原木を本伏せするためのスペースも作りました。
ほだ(榾)木とはナラやクヌギの原木にシイタケ菌を植付けたもの、そして、ほだ(榾)場とはそのほだ木からシイタケを発生させるよう置いておく場所のことです。
ほだ場は直射日光が入らず、光線がチラチラと入る程度の半日陰になる場所が適するとされています。
ここが我が家の原木シイタケのほだ場で、条件には合っているのですが、灌水できる環境にありません。
現在の全体の原木はこのような配置になっています。


右の列手前が今年が植菌2年目の原木、次に植菌5年目の原木、右奥が少し残している植菌7年目の原木。
左の列手前が植菌3年目の原木、左奥が植菌4年目になる原木。
右外れに少し見えるのは番外で7年目の傷んだ原木のうちまだ穫れそうなものを寄せておいたもの。
厳寒期になればシイタケの発生は止まってしまうのですが、僅かながらポツポツと出ています。


たまに見つければ穫っていますが、凍っていることもありました。
僅かに出始めのものが多くみられるので、これから気温が上がってくれば春子として穫ることになるでしょう。


本格的に発生してくる前に傷んだほだ木を処分し、整理します。そして、今年植菌した原木を本伏せするスペースを確保します。
このような配置の計画です。


稙菌7年目の原木はまだ使えそうなものだけ番外に移動し、他は全て処分します。
その空いたスペースと4年目の原木の置いている先に置き場を増やし5年目の原木を置くことにします。
これが植菌7年目の原木でここに残して置いたもの。かなり傷んでいます。


一部だけ番外に残し傷みの酷いものは処分です。
右側の一番奥の空いたスペースに5年目の原木を移動します。


4年目の原木の先にも新しく原木を立てるよう仕掛けをし5年目の原木の一部を移動しました。


5年目の原木がこのように奥の両側に移動になりました。


移動するついでに天地返しも行うことにしました。
天地返しとは原木を上下反転させて置き換えることでシイタケの発生ムラの軽減に有効とされます。


5年目の原木でも細身のもの数本はスペースの関係で番外に移動します。
5年目の原木を置いていた場所には稙菌2年目の原木を移動します。


今年稙菌した原木を置くスペースを一番手前に確保するため少々変則な配置になりました。
移動が終わったところで手前から見ると、一番手前の2年目の原木が置いてあったところが空きスペースになりました。


ここに、今年植菌し仮伏せ中の原木を、しかるべき時期に本伏せすることにします。


植菌7年目の原木は大概処分ですが、まだ発生する余力がありそうなものと稙菌5年目の細身の原木数本を番外としてこちらにまとめました。


廃棄処分の原木は一旦堆積しボロボロになったところで畑にすき込みます。


これで春の原木シイタケの発生を待つことにします。