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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

プール育苗'22~我流の種播き

2022年04月08日 | 水稲プール育苗

プール育苗の種播き本番です。
作業は早朝からスタート。途中から助っ人の応援がありました。
まずは芽出しをしていた種籾。
具合を確認しながら、一昼夜半かけ芽出しをしました。
種籾は、水を切った後、ゴザに広げて播きやすい程度に水気を取ります。


目安としていた100%の完全な芽出しになっています。


無加温育苗でも、こうなっていれば発芽が悪くなることはほぼ回避できます。
一般には鳩胸程度が望ましいとされますが、機械を使わない手播きなので支障はありません。
播種量は乾籾で1箱120~130g。催芽籾で1箱当たり約230CC。
これでは分りにくいので、実際には1升マスで測り、それで7箱半分くらいを目安に播いています。


まず苗箱にごく軽く散水しておきます。これは土が乾いていると種籾を播いた状態が分かりにくいからです。


種播きは手作業。
1枚ごとに終わらせるのではなく、はじめ目安の枚数を薄めに播き、その後補正します。
仕上がりはこの程度。


籾は多少プールにはみ出しますが、気にしません。
相当昔の話しですが、手回しの器械を使っていました。今は全く使う気がしません。
そもそも器械を使うには3人は必要。手播きなら一人でも可能です。
これで半分終わりました。


播き方終了。


次は灌水。
これが最も気を遣う作業です。
シートを剥ぐまで乾かないように、且つプールには水が溜まらないようにします。
目安は育苗箱の表面に水がわずかに浮き出る程度。ちょっと分りにくいか。


一挙に済まそうとすると掛けムラが出やすいので、何度か往復しながら水を土に馴染ませます。
次に覆土。
種もみが隠れる程度に行います。


これも一挙に済まそうとするとムラになるので、一通り終わらせた後、補正します。
少し時間が経つと水分が上がり覆土の薄いところは種籾が見えてきます。
次にシートの被覆。
まず不織布(ラブシート)。


そしてシルバーポリトウ(80#)。


大概の作業は一人でも可能ですが、被覆の作業は二人の方がやはり好都合。
シルバーポリトウはしっかり密着するようにします。直管パイプを押さえに使います。


これで種播き作業は終了。このままの状態を1週間ほど保ちます。
前日に箱並べは終わっているので余裕を持って作業を終えられます。
いかにも我流プール育苗の種播きですが、小規模、高齢者向きの方法だと思っています。

プール育苗'22~種播きの準備(苗箱並べと催芽)

2022年04月07日 | 水稲プール育苗

種播き前日の準備をしました。
ハウスの屋根には遮光シートを掛けておきます。
ハウス入り口以外は解放しないので、遮光シートで気温を下げます。


種播きの前日に、土入れした育苗箱を全て並べてしまうのが小生流です。
通常のプール育苗では、種まきから覆土まで終わらせてから並べます。
一般の無加温育苗でも大概はそれが普通でしょう。
過去にはいくつかの方法を試行しましたが、この方法がすっかり定着しました。
育苗箱は土入れを済ませ、ハウスの両方の妻側に積んであります。


これを近い方のプールに並べていきます。
中央と両側の通路を広くとっているので、並べやすい通路から1列ずつ並べていきます。
並べるときプールの両端は1箱分くらい開けるようにします。


こうすると入水や苗箱を移動するときなどスムーズに出来ます。
抜き板と苗箱の間隔は数㎝開け、入水したときの流れをよくします。


苗箱には乾いた床土が厚さ1㎝入っているだけなので重くはないですが、無理せず運びます。
床土が動きやすいので乱暴に扱うのだけは厳禁です。
これで一方の妻側に積んであった分が終わりました。


同様に、もう一方の妻側の育苗箱を並べていきます。


これで苗箱並べは終了です。


このやり方だと苗箱が軽く体への負担が少ないので高齢者でも楽に作業が出来ます。
また、一連の種播き作業が2日に分散できるので余裕があります。
苗箱並べをやりながら、同時平行でやるのが催芽(芽出し)の作業。
目安は100%の完全な芽出しです。
普通は鳩胸程度の芽出しがよいとされますが、完全に芽が出た状態で播くのが小生流です。
寒冷地の無加温育苗では発芽が一番の問題。
種播きに器械を用いないので芽が完全に出ても支障がありません。
芽出しするのも催芽器を所有していないので独自の芽出し法です。
簡単な仕掛けをして浴室のシャワーのお湯をタンクに引き込みます。
引き込み時のお湯の温度は35℃くらい。


お湯を数回入れ替え、適度な温度を保ちます。


ほぼ一昼夜で芽出しができますが、余裕を見て1昼夜半。
以上が種播き前日の準備作業です。


プール育苗'22~プール作り

2022年04月05日 | 水稲プール育苗

プール育苗用のプールを作りました。
小雨模様でしたが、ハウスの中は関係ありせん。
助っ人の手伝いがあり、効率的に作ることが出来ました。一人だとポリシートを敷くのが大変です。
最初に黒ポリマルチを敷きます。
ハウスのスペースは十分にあるので、プールは育苗箱2枚並ぶ幅に作ります。
それには、幅135㎝の黒ポリマルチがぴったりです。
昨年のマルチが張られた跡が残っているので、ほぼこの位置がプールになります。


ハウスの中央と両サイドを一輪車が通れるように通路を約60センチにします。
目印を付け、両側で引っ張り黒マルチを伸ばします。
黒マルチは丸皿付きピンで適当な間隔に止めます。


手前から両側を二人で引っ張りながら順に止めていくとうまく張れます。
あとはこの黒マルチに合わせて行くだけです。計測は必要ありません。
次にプールの枠になる抜き板を立てます。抜き板を大まかに配置。


丸皿を外したマルチ止め用ピンを3カ所に刺し枠を立てます。これが簡便で楽です。


黒マルチに合わせて枠を立てるので容易に出来ます。


次に使い古しの透明ポリを敷きます。


シート1枚では水漏れが心配なので2重に敷きます。下には使い古しのポリを使用。
このプールだと幅が180㎝のポリシートがぴったりです。
所々を洗濯ばさみで仮止めしておきます。


次に新品の透明ポリを古いポリの上に敷きます。


ポリはマルチ用ではなく厚さ0.03㎜のトンネル用ポリ。
仮止めの洗濯ばさみをはさみ直します。


透明ポリの周囲を直管パイプで押さえにすると都合がよい。


これでプール作りは完了です。


プール作りは一様ではなく、今は専用シートも出ています。
我が家の作り方にもオリジナリティーがありますが、個々人の条件で工夫できると思います。


プール育苗'22~プール作りの準備

2022年04月04日 | 水稲プール育苗

今年も水稲の育苗はプール育苗です。
プール作りを一人でやるのは不可能ではありませんが、効率が悪くやりにくい。
翌日、助っ人の手伝いを得ることになっているので、その準備を整えておきます。
屋根には日よけ用の遮光シートを掛けてあります。
まず、ハウスの整地。
まだ雪害対策用の支柱を立てたままでした。これを取り外します。


昨年育苗時の黒マルチ張ったままにしていますが、これは雑草抑えと地面の均平を保つためです。
昨年はイノシシが侵入し、ボロボロになってしまいましたが、今年はこの程度ならまずまず。


マルチ止めを抜いてマルチを剥ぎます。
少し草は生えているものの黒マルチの効果は十分。生えているのは主にスギナ。


プール育苗で大事なのは地面の均平です。
プール育苗を始める前は10センチ以上の高低差がありました。
最初の1、2年はかなり土を移動しましたが、長年繰り返すうちに高低差が解消しました。
昨年プールに水を張った時にもほとんど高低差がないことを確認しています。
ですから、土そのものの移動は行いません。
昨年はイノシシが侵入したため土の補充も必要で時間が掛かりました。
今年はレーキとほうきで軽い均しと掃除程度で済みました。


これで整地は終了。昨年の補修の跡がまだ分ります。


次は資材のチェック。
○プールの枠を作る抜き板
○ポリシートを抑える直管パイプ(古材)


○プールに敷く透明ポリ(厚さ0.03㎜、幅180㎝、長さ100m)
○2枚敷きにする使い古しの透明ポリ(同)
○マルチ用黒ポリ(厚さ0.02㎜、幅135㎝、長さ200m)


○マルチ止め用丸皿付きピン(先ほど抜いたばかりのもの)


○木枠を止めるマルチ止め用ピン(丸皿を外したもの)
○ポリシートの仮止め用洗濯ばさみ


透明ポリは不足する可能性があるので新たに補充しました。
それ以外は在庫のもので間に合います。


プール育苗'22~育苗箱の土入れ

2022年04月02日 | 水稲プール育苗

今年も水稲の育苗はプール育苗です。
育苗箱に土入れをしました。
3年連続でプール作りよりも土入れの方が早くなりましたが、特段問題はありません。
作業は全て育苗ハウスの中で行います。
事前に育苗箱と培土はハウス内に運び込んであります。
スペースは十分に余裕があるので、半量ずつ両妻に置くようにします。
後でプールに運ぶのに少しでも距離を短くするためです。
育苗の箱数は昨年と同数。台風災害の水路の復旧工事が未だ進まず、田んぼ1枚は今年も休耕です。
我が家の土入れのやり方です。全て小生の一人作業。
まずシートを2重に敷きます。


そこに育苗箱を5枚並べます。


育苗箱の底には紙シートを敷きます。


今はシートが必要ない育苗箱もありますが、古い育苗箱なので、これは必須。
培土は市販のものです。
1袋で9箱分の土入れができます。覆土分も含めると1袋で7箱余。
昔は全て自分で取った土にピートモスと肥料を混合して作っていました。
作付面積も多く、しかも中苗のため、箱数が今よりはるかに多かったので大きな負担でした。
市販の培土は扱いやすく、価格的にもそれほどではありません。
培土を育苗箱に少し多めに入れます。


ならし板を使って床土を厚さ1センチに入れます。


このならし板は市販のものに細工をして、培土が少なくなるよう作ったもの。
プール育苗では培土の厚さが1センチ程度で済むので培土量を節約することができます。


溢れた培土はシートを持ち上げて寄せ、次に並べた育苗箱に入れるようにします。


この繰り返しです。
毎年、土入れのたびにもっと効率的な方法をと考えますが、結局この方法に落ち着きます。
土入れが終わった育苗箱はあまり高くならない程度に積んでおきます。


覆いを掛け、まとめてしっかり縛ります。


こうすれば直射を防ぎ、少々の地震でも崩れません。
反対の妻側にも同様に土入れし、積んでおきます。


これで土入れは終了です。
スタートが遅かったので、今年は2日にまたがる作業となりました。