里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

長ネギの抜き取り収穫と4回目の追肥土寄せ

2024年10月16日 | 畑:葉菜類

長ネギは3回目の追肥土寄せをしてから40日ほど。
品種はホワイトスター。


当地は極端な空梅雨で8月上旬まで日照りの状態。冷涼な気候を好むネギにとっては厳しい環境でした。
その後は気温は高いものの一転不安定な天候になりました。
日照りは解消されましたが、最近は雨が多く水分過多の状態が続きました。
昨年と同様の傾向で、想定よりは伸びも太りも少し遅れています。
しかし、このような環境の中で、我が家のネギとしては健闘していると自己評価しています。


我が家の畑は強粘土質土壌で作りにくく、かつてはよく湿害を起こしました。
当時は白根(軟白部分)40㎝以上の長ネギを目指し深い植え溝に植付けていました。
今は白根40㎝以上は封印、植え溝は浅くし湿害防止を最優先にしています。
その代わり、畝幅を120㎝と広くし十分な土寄せが出来るようにしています。


本当は10日前くらいに4回目の土寄せをするつもりでしたが、雨が続き乾くのを待っていました。
生育は想定より1週間くらいは遅れている感じですが、丈も太りもそれなりになってきました。
昨年とはあまり変わりないかもしれません。


日照りが続いた夏には植付け時にたっぷりと入れた敷き藁の効果が十分あったと思います。
畝を崩しながら穫る本格的な収穫には至っていませんが、すでに9月から抜き取り収穫を行っています。
抜き取り収穫はこのように密になっているところや生育の進んでいるものを引き抜きます。


水分の多い状態が続いていたので容易に引き抜くことができました。
太さ、長さは十分とは言えないものの自家用には支障がありません。
数本穫ってみます。


まずまずと言ったところ。
数㎝間隔で植えていますが、密になったところを抜き取れば周りのネギは太っていきます。
畝間は十分に確保しているので4回目の追肥と土寄せを行います。
まず速効性の粒状肥料をバラ撒きます。


管理機の逆転ローターで土を跳ね上げます。根を傷めないようロータリーの幅を狭くして行いました。


思ったよりまだ水分が多く残っていました。


鍬で手直しししっかりと根元まで土を寄せます。


ロータリーの幅を狭くしたので手直し作業は少し時間が掛かりました。


4回目の追肥と土寄せが終了です。もう少し土寄せする余裕が残っています。


穫ったものを調製してみました。


太りはイマイチですが、丈は30㎝以上あります。軟白がまだあまいのは当然でやむを得ません。
しかし、スーパーなどに出ている長ネギと比べても遜色なさそうに見えます。

サトイモとサツマイモを少し掘ってみるも不調

2024年10月15日 | 畑:土物類

サトイモとサツマイモを少しだけ掘ってみました。
こちらがサトイモ。


5月半ばに芽が出始まった種芋をそのまま植付けたもの。
昔は自家種を横穴に貯蔵しておき植付けていました。
いつの間にか助っ人が調達してきた種芋を植付けるようになりました。
近年は「蔵王いも」の名称で売られている種芋でしたが、今年のサトイモは「土垂(どだれ)」ということでした。
昔から我が家で作っていたのも「土垂」でした。粘りが強く美味しいサトイモです。
但し、茎葉はやや小柄で芋も小振りなのが特徴。
今年のサトイモは出だしから生育はイマイチ。昨年に続きサトイモにとっては厳しい天候でした。
畝には黒マルチをしており、最後まで剥いでいません。
生育前半から雨不足、8月には日照りで下葉が枯れ上がるものが多かった。
極端に生育が悪いままの株もあります。


9月になって急に雨が多くなり多少復活。
それでも株は小さい。「土垂」なのでなおさらです。


3株だけ掘ってみました。

子芋だけにバラしてから持ち帰ります。


一言で言って不調です。しかし、株の姿から見て数も大きさもこんなものでしょう。
強粘土質土壌なのでなかなか上手く作れていませんが、とりわけ今年は厳しい、
纏めて掘るのは11月です。
こちらはサツマイモ。


今年は昨年までジャガイモを作っていた畑に植付けています。
山砂を客土したので、我が家の畑では唯一粘土質土壌ではありません
苗は専ら助っ人が調達してきます。
昨年までは黒マルチの畝に植付けていましたが、今年はマルチをしていません。
品種は「ベニアズマ」。


何時も蔓ぼけ傾向になるので元肥はほんの僅か。
苗が甚だ悪い上、異常乾燥だったため活着も不良。それでもそれなりに復活しました。
追肥もしていないのでさすがに肥料不足のよう。蔓返しもしていません。
植付け後の立ち上がりがあまりにも悪かったため助っ人が追加で調達してきた「べにはるか」。


こちらもほぼ放任。さすがに栄養不足のようです。
「ベニアズマ」を3株掘ってみました。


予想通りと言ったところ。大きさは手頃です。
しかし、植付けた本数は相当数あるので、結構な量になるかもしれません。
小生はサツマイモは天ぷら1、2枚あれば十分なのですが。

今年のメインの甘柿は成り方が異常で腐れが多い

2024年10月14日 | 畑:果実類

これが我が家のメインの甘柿で通称「五十匁(ごじゅうめ)」。


今年は9月末から穫り始めたので、ほぼ平年並。昨年よりは早い。
お彼岸前に渋は抜けていましたが、色付きが進んでおらず味が乗っていませんでした。
樹齢は定かでないものの50年くらいは経っていると思います。幹周りはかなり太くなっています。


自宅の入り口にあるため大きくならないよう剪定しています。
それ以外は摘果などもせず、ほぼ放任です。
今年は昨年とよく似て成り方が異常。そして、腐れる果実が多い。


柿は隔年結果しやすいのですが、その順で言うと今年は裏年に当たります。
それでも成り方が特段に悪いわけではなく、ほどほどの成りと言って良さそうです。
しかし、成り方のバランスが非常に悪い。


このように成るところには固まって異常なくらい着いています。
色付きが遅いところも同様。成らないところは極端に少ない。昨年とよく似ています。


昨年と共通する天候と言えば猛暑。但し、今年は8月半ば以降は日照が少ない。
そして多いのが樹上で熟し腐ってしまう果実。昨年も多かったですが、今年はさらに多い。


熟した柿は穫り遅れたのではなく最初から軟らかく食べられません。
軟らかくなさそうに見えても2、3日おくと直ぐ軟らかくなってきます。
慣れないと分らないかもしれません。
極端なのはこのようになります。辺りの果実は青味が抜けていないのに腐っています。

この柿は渋の抜けるのが早く青味が残っていても殆ど渋は抜けています。
しかし、甘味が十分乗り美味しくなるのは全体に色付いてからです。
今月中下旬が良い時期で、これくらいなら穫り頃。中身も確実。


少し穫って比べてみます。


この柿は綺麗な円形ではなく、頭には浅い十字の条が入ります。
右側の2個は良さそうに見えますが軟らかくなっており食べられません。何れ腐ってきます。
あとは大小並んでいますが大丈夫です。食べ頃は色付きが進んだものです。
「ごじゅうめ」は当地方の通称。
「五十匁」は小生の当て字。そのまま読めば「ごじゅうもんめ」ですが、出所はこれで間違いないでしょう。
あくまで当て字なので五十目でも構わないのかもしれません。
干し柿用の甲州百目はよく知られていますが、出所はおそらく百匁でしょう。
尺貫法で百匁は375gですから五十匁は200g弱。
大きなものを計ってみるとほぼ200g。樹上ではこれからもまだ肥大が継続します。


剥いてみました。


この柿はゴマが沢山入るのが特徴で、甘味はこれからさらに強くなります。
渋が抜けないことはまずありません。
ゴマの多さと甘味の強さは比例するわけではないかもしれませんが、確実に渋が抜けている証拠です。
当地では「富有」や「次郎」など有名品種は全く渋は抜けません。
かつて渋が抜けると言われた品種を植えてみたこともありますが、半渋で使えませんでした。
やはり先人が定着させた在来種にはかないません。
我が家にはほかに姿や熟期の異なる甘柿が3種あります。


墨彩画「秋海棠」

2024年10月13日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3
   

今、庭にシュウカイドウが咲いています。
以前はこの時期沢山咲いていたのですが、今は細々と言った感じです。
勢いの良いシュウカイドウは葉は大きく丈が高くなり花数も多い。
いつの間にやら他の植物に負けてしまったようです。
シュウカイドウは日本古来のように見えて、江戸時代に中国から渡来した帰化植物と言います。
春に咲くハナカイドウと花が似ていることからシュウカイドウと名付けられたと言うのですが、いまいちピンときません。
我が家にはハナカイドウもあります。姿形も全体の咲きぶりもあまり似ているように思えません。
色合いが似ていると言うことでしょうか。
同属の園芸種がベゴニアだと言うのは、姿形からなるほどと納得です。
面白いのは一枚の葉が中心の葉脈から見て左右非対称なことです。明らかに片側が大きく片側が小さい。
忠実に描くといびつな葉になり、知らない人には形が変、下手な絵と見られるかも。
花に色付けしてみました。なお花びら大小4枚に見えますが、大きな2枚の方は萼らしい。



ナスは依然旺盛で支柱を最大限まで上げる

2024年10月12日 | 畑:果菜類

ナスの生育は依然旺盛です。真夏も更新剪定などは行わず穫り続けています。
収穫を始めてすでに3ヵ月半を超えています。
但し、雨続きだった影響か若干石ナス気味の果実が散見されます。
品種は中長なすの「くろべえ」。
仕立て方はごく普通の3本仕立て。
誘引は、中央の1本の支柱と畝の両側に設けた横パイプを上げていく簡易な方法で行っています。
半月余り前に4回目の支柱上げを行いましたが、また枝が下がってきました。
通路も歩くのに支障を来すようになってきました。


今年は畝間を20㎝ほど広げ支柱も少し長くしました。
さらに切り戻しを加味した整枝を行い高さに抑えています。
それでも背丈を超えるほどに高く伸びています。


昨年は9月の早い段階で最大限まで上げるようになっていました。
今年はまだ支柱を上げる余地があります。
ここで最大限まで支柱を上げることにしました。最後の支柱上げになります。
横パイプに枝が密着すると枝が動かず、誘引止めしなくても大丈夫です。
横パイプは縦支柱にフックバンドで止めています。


今回は20数㎝から最大30㎝ほど上がりました。


フックバンドは完全には止めていないので、下から軽く叩くだけです。
まだ若干余裕のある支柱もありますが、これはもうギリギリ。


反対側の横パイプも同様に上げました。


しかし、これでも通路に垂れるものがあります。
この時期になると切り戻しは樹勢に影響するので行いません。
支柱はこれ以後は動かさないので必要に応じ枝が垂れないようこのように誘引止めします。


必要ならこのように中央の支柱に枝を引き誘引止めします。


樹勢に影響しない程度に邪魔な枝「ふところ枝」だけ除くようにします。


枝が立ち通路が見えるようになりました。


追肥は敷き藁の上から速効性肥料をバラ撒いていますが、十分な降雨があるので効いていると思われます。。
今年は休みなく安定して穫れています。


但し、後作の関係で1畝は今月下旬に強制終了せざるを得ないかもしれません。