雲雀野と郭公の森と

北アルプスと黒部川に育まれた片田舎
の住人の気まぐれ日記
あの「森の近況」の代替として・・・・・

ねむのはな

2015-07-26 15:52:26 | うた

 合歓の花が咲くと梅雨があける
 梅雨があけると合歓の花が咲く

どっちか知らないけど、そういう経験則?があるそうな。

梅雨と夏から連想する花といえば
アヤメ、あじさい、ひまわり あさがおが定番なおいらではある。

      「夏の日差しに」

    宣言された梅雨明けを惜しんだのは
    庭の紫陽花ばかりで
    道端の向日葵は
    好ましい高さで揺れ始めている

    釣り人の麦わら帽子をからかう
    黒部の川風は
    笑う涼しいボクの恋人だ
    村の子供らにつばさを与え
    学習机の向こう側へ
    光る雲をつかみに飛び立たす

    けやきの陰に靴を脱いだ
    カナカナゼミの輪唱は
    彼女の自転車と連れ立ってくる
    二階の窓の風鈴
    なのだが-----

    見知らぬ街で
    唐突に
    見慣れぬ法律原書を掲げる老人たちがいるから
    時々 ボクの恋人は
    愛本橋のたもとで笑いを落とし
    夏の日差しの中に押さえこまれてしまう


 最近、車などで色んなところを出歩く遊びにはまりまして
ちょっと生活パターンが変わってきてます。

その分、見えるもの感じることも
変わった。
といっても、それほどのことでことはなく、
見えていなかったものが見えるようになっただけなのだろう。
だから、やっぱり今の時期涼しくはないし、
過ごしやすくもないのは一緒です。

皆様、暑中お見舞い申し上げます。
くれぐれもご自愛ください。




伝説 黒部浦島物語

2015-07-23 16:30:27 | 雑記
知っている人はどれくらいいるのだろうか。
当地にはいろいろな伝説が伝わっていて
その一つ「黒部浦島(八人浦島)物語があります。

宇奈月町史にも掲載されていますが、多くの本に掲載されていてそれぞれが
ちょっとづつ違っているところがあります。
26日にラジオで朗読されるのが、どのパターンなのかはわかりません。

著作権の関係でまずいのかもしれませんが、参考として私が最初に目にしたものを暫時掲載します。

 8月6日、転載を削除しました。

もし知りたいという方がおいででしたら、連絡くださればメールに添付して
送ります。 ということであしからず。


 愛本橋の上流の村で、老若が集まって碁会をはじめ、かわるがわる宿を立てて碁を打って楽しんでいた。

 ある日のこと、歳のころ六十歳ばかりの老人がとぼとぼやってきて
「わたしは碁が好きです。どうぞ拝見させてください」
といって腰をかけ、碁を打っているところをじっと見ていた。
 その中の一人が
「あなたが打たれるならば、私がお相手いたしましょう」というと、
 老人は
「それは、ありがたいさらばどなたとでもてあわせしましょう」
というと、その村で一番といわれている男が
「わたしがかわってうってみましょう」
といって、互い先で打ち始めた。
 老人は、村の者よりは五目ばかりも強そうに見えた。村人たちは
「あなたは上手に打たれる」
と、ほめそやしたので老人は六目勝った。
老人は「明日またまいりましょう」といって帰った。

 そして次の日も、また次の日もと毎日やってきたが、
その老人はどこの人とも知るものがいなかった。

 かくして一年は過ぎた。

 そのうちに仲間の中で
「あの老人はなんというものでどこの人だろう」
といったが誰一人知る者がいない。そこで
「今度老人が見えたら宿し給え」といって老人の家へ行ってみようではないか
「それは、おもしろかろう」
といっているところへ老人がやって来た。そうして老人に向かって
「永い間碁会においでになるが、一度あなたのお家で宿をしていただけませんか。
私達一同
うちそろってまいります」
と言うと老人はいかにもうれしそうに、にこにこしながら
「自分もいつかお宿をしようと思っていました。しからば用意してあさってむかえにまいります
といって、碁を打ってから帰っていった。

 約束の日には朝早く老人が迎えに来たので、八人のものどもが打ち連れて老人の後について歩いた。
谷へ入り大きい滝のところへ出ると、老人は
「この滝の内に人の知らない近道があります。私といっしょに滝の中へ飛び込みなさい」

といわれて、不思議に思ったが、滝の中にとびこんだ。
 ところが、その中が洞になっていてりっぱな大道がついていた。
十余町も進んだかと思うころに、広々とした野原に出た。
その野原を四-五町いくとむこうに黒い立派な門が見えて来た。
 老人は
「あれにみえるのは自分の住家です」
門をくぐると正面に大きな式台があり、そこには大勢が出迎えて
「遠方よりようこそおいで下さいました」
とあいさつした。八人の者どもは座敷に通されたが、どの部屋を見てもきれいでこの世のものとも思えなかった。
 やがて老人が出てきて
「見苦しいところへようこそおいで下さいました。まことにうれしゅうございます。おゆるりとお遊びください」
と、さまざまなごちそうをしてもてなした。
 次の日には、近辺から碁の相手が来てかわるがわる碁を打って楽しんだ。
そのあとで山海の珍味が出されて酒宴が開かれた。
八人のものどもはおもしろくて家に帰るのも忘れたよう。老人は
「私に一人の娘がいます。踊りを習わせていますが、今夜は気晴らしに躍らせますから奥の座敷へ席をお替えください。
といって案内した。一同は奥の室へ入ると、灯台がならび十四、五から十七、八歳のきれいな娘たちが並んで
三味線、胡弓、尺八を持って調子をとり、調べにあわせて踊り唄をはじめると、むこうから美しい娘がでてきて
踊りはじめた。これに従う大勢の娘たち、その踊りに八人のものどもは度肝を抜かれて天にも昇る心地であった。 踊りが次々と変わり、終わる頃には夜が明けていた。
踊りと酒宴のごちそうになった八人は、口をそろえて娘さんの踊りを褒めたたえてあいさつした。
 老人は
「さて、おたいくつでしたでしょう。ゆっくりお休みください」
といって寝床へ案内した。間もなく一人の者が目をさまし
さてさて、不思議なところへ来て、四、五日と逗留した。いざ帰ろう
というと、みんなも起きでて、老人に
「ながなが手厚いおもてなしにあずかりありがとうございます。これでお暇申し上げます」
というと老人は
「せっかくのおいで、もうニ、三日とどまりなさい」
といったが、八人の者どもは
「家内の者どもがまっていましょうから、これで失礼いたします」
といったので、老人は
「しからばおこころにおまかせしましょう。しかしなにかのごちそうにと、世に求めがたいさかなをもとめました
そのさかなを料理してさしあげましょう。その前に台所でお目にかけましょう」
といって台所へ案内した。見ると頭は人の形で丸く、目耳鼻があって、胴は鯛のようであった。」老人は
「このさかなは人魚といいます」
座敷にもどると、老人は
「ただいまご馳走を運ばせます。このさかなを食べると長生きします。ごゆっくり召し上がってください。
と、あいさつした。
 みなの者どもは、初めて見たふしぎなさかななので、食べるように見せかけながら懐紙に包んで
「このようなめずらしいさかなを一人で食べるのはおしいから、持ち帰って家のものといっしょにわけていただきます。」といい
「身にあまるおもてなし、ありがたく終生忘れません」
とお礼を述べて、屋敷をでると、大勢の人たちが門の外まで見送り、老人は
「自分は滝まで、お見送りします」
といって、八人の先に立って滝のところまで案内し
「ここから外へでなさい」
といってから、あいさつをして別れた。八人の者どもは教えられた通りにして滝から飛び出し川ぶちでくだんの紙包み
の肴を川に捨て

「さても、不思議なところへいって遊び気をのばした」
と、いそいで家に帰ると、家族の者どもはびっくりして
いままで、どこへ行っていたのですか。ちょうど三年経ちました
というと、みなが顔をあわせて驚いた。
 紙包みのさかなを捨てないで持ち帰った一人が、何心なくとりだしたのを、
十歳になる娘が土産と思って、ひとりで食べてしまった。

 のちに、八人のものどもは、老人に連れられていった滝をたずねたが、探し明かすことができなかった。

 それからは、老人は碁をうちに来なくなったが、魚を食べた娘はいつも若々しく三百歳の寿命を保った。
とのことである。



夏の内山大瀧

2015-07-22 06:32:09 | おでかけ

内山の大瀧(おだき)へ行ってきた。


今まで、春先には何度も行ったことがあるが、この時期に行くのは初めてだ。
水量が少なくなるし、草や木が茂ってきて視界も道もあまり良くないので足が向かなかった。

ところが、数日前にKNBの女性アナウンサーから、
"今度、八人浦島物語の朗読放送をする。
ついては実際に物語の現場となっている滝を見てみたいので案内してほしい"
という電話があった。

女子アナからの依頼では断る理由もないし、・・・・・・・

というのが経緯で、夏の大瀧初訪問となりました。


打ち合わせた日時に、打ち合わせた場所に現れた女子アナの服装が


思わず「それでは虫の餌食ですよ」と言ったところ
「いいです。吸えるものなら吸ってみろです。」との意気込み。
本人がその覚悟ならいいか、ということで出発進行。

打ち合わせの電話で、「トレッキングに行く程度の服装でいいですか?」
の質問に、「充分です」と気軽に答えたのは私でした(汗)

実はその電話の後、滝に至る道の様子がなんとなく気になって、
案内日の前日 欅平へ行った帰りに下見にいった。

夏草がすごい勢いで伸びていた。
「これはえらいことになっている。」と大いに動転したので

こんな武器を準備していきました。



眺めは良いし、森林浴し放題なのだが、
鎌をふりふり夏草を切り開きながら、梅雨明けの暑さの中を行くのはちょっと堪えた。


さすがにこの時期、滝壺近くまでは行けそうになかったので、
三段滝の上の二段も見えるところで腰を下ろし、しばし歓談。


滝の姿や周りの景色、聞こえてくる鳥たちのさえずり、時折吹く涼風などに
結構感動していただけたようで、案内した甲斐がありました。

まあ、お世辞的な感動もあったのだろうけど(苦笑・自虐)

んで、取材の内容は
KNBラジオ「ことばの泉」
で放送されるそうです。
物語の朗読がメインの番組なので
たぶん私は登場しません。安心してそれなりの気持ちで聞いてあげてください。

あっ、当然全国放送
ではありません。
県内でも電波の状態では聞けないところがあるかも(嘘)

そうそうこれが肝心。
八人浦島とも言われてる黒部浦島って何だ?という方は是非
26日の午前8時15分から KNBラジオ「ことばの泉」を!
黒部浦島の話なら知ってるよという方は
26日の午前8時15分から KNBラジオ「ことばの泉」を!
その番組はいつも聴いてるという方は
26日の午前8時15分から KNBラジオ「ことばの泉」を!

テレビではなくラジオですからね。
くれぐれもお間違いのないように