川の果ての更に果てに

Svensk,Danmark,Norges,Suomen応援ブログ

クロアチア・デンマークがアジア遠征

2005-12-23 19:12:40 | サッカー
香港で開かれるカールスバーグ杯の参加国が発表されました。
地元香港、韓国、クロアチア、デンマークの4カ国です。
香港はともかくとして、中々面白い顔ぶれがそろいましたね。

開催は来年1月末から2月頭にかけて。この時機、クロアチアやデンマークの主力がどれだけアジアに遠征してくるのかが若干微妙ではありますが、無駄に親善試合を組んだりもしないでしょうから、ある程度の面子は揃ってくるはずです。
今回、韓国とクロアチアが一緒になったというのが興味深いですね~。
カールスバーグはトーナメント方式ですので、この両チームが試合をするという保証はありませんが、両方ともやりたいんじゃないでしょうか。
注:やはりクロアチア-韓国とデンマーク-香港となるようです。
参考:【香港】カールスバーグ杯、出場チーム決まる(香港INDEX)


両チームとも望み通りの結果となったと見ていいでしょう。
何故なら。
クロアチアは韓国を仮想日本と見立てている可能性が高い。
韓国はおそらく仮想スイスと見ており、また恩人ヒディンク(オーストラリア代表監督)にクロアチアの情報を教える好機でもあります。

対戦が実現すればどちらもそれ相応のモチベーションを持っており、中々面白い試合になるのではないでしょうか。
もちろん、日本にとっても韓国がクロアチアと試合をすればかなり関心を向けるはずですしね。

逆にデンマーク-香港はワールドカップ的側面でいくとあまり意味がないかもしれません。
とはいえ、デンマークにとってはユーロ2008に向けての始動であり、幸先のいいスタートを切りたいはずです。おそらく主力というよりは今後試してみたい若手などを連れてくるのでしょうけれど、誰が来るのか今から楽しみです。

超少子化

2005-12-23 15:16:31 | 日々のニュース
日本の総人口が1万人減少するというニュースがあります。
人口の自然減少が一年早まったということですが、出生率が2を切っている時代がずっと続いているのですから、当然といえば当然でしょう。今後は自然減少の度合いが大きくなっていくんでしょうね…
と軽く構えていましたら、ほとんどの新聞が今日の社説でこの問題を取り上げています。

まあ、社会保障の面で行けば確かに問題もありますけど、これは今に始まったことでないので、どうしようもない部分があり、今更ジタバタするのもどうなのかと思うのが正直な感想…

もちろん、できれば改善されるのが望ましいのでしょうが。

ただ。
個人的には政府やメディアなどが主張している、経済的支援などが行き渡れば子供が増えるという見解には疑問があります。

もちろん、経済的に子供を持つのが苦しい~という人は大勢いらっしゃると思います。
ただ、じゃあ、経済的に特に問題の無い将来を約束された男性には子供が多いのかというと必ずしもそうでないという気がするんですね。年収別に見るとどうなのでしょう? そんな変わらないんじゃないかなと思います。
現在第一線で活躍している人についても、20~30くらいで何人も子供がいるという人はあまり聞きません。イチロー選手とか松井秀喜選手とか、ホリエモンとかもそうですね。芸能人でも出来ちゃった婚とかしている人は多いですけど、かといって20代で3人4人と子供がいる人はあまりいないという印象があります。印象があるだけで実際には違うのかもしれませんが…

つまり、晩婚とか少子化は別に経済的状況だけで決まるものでもないんじゃないかなぁと思ったりするわけです。
そもそも本当に子供が欲しいなら多少金が無くても何とかしようとするのでしょうし。貧乏の子沢山という言葉もあるわけですからね。

個人的な意見としては、子供のいる家族などに対する想像力の欠如、などが一番の問題なのではないかという気がします。これは男女通じてですね。
想像できないものだから、敢えて子供を作るということを考えないんじゃないかと。仕事辞めてまで子作りする意味を見出しえないのではないかと。
別に子供を作らなくても今の日本なら幸せを実感することはできるわけですし…

ですから、子供を産んでも大丈夫だという対策も大切ですが、子供が大切なもので幸せを運ぶものであることを喚起することがより必要なのではないかという気がします。
例えば、少子化を憂う人達に子供がいる幸せについての論文というか作文でも書いてもらう。制度論云々ではなく、自分は子供がいてこれだけ幸せだ、みたいなことを書いてもらう。
あとは子供の多い人が尊敬されるような社会の仕組みを作ってみるとかね。
生物的には子供が多い人の方が偉いわけですし。

参考:子供が16人!(実は400以上ある記事の中で唯一画像が入っている記事だったりします)

ラモス就任・来季のJ2

2005-12-23 10:52:42 | サッカー
ラモス瑠偉氏が東京ヴェルディの監督に就任しました。
降格チームに関しては全て新年度のチームを率いる監督が決定し、来季の展望がそれだけで少し見えてきた気もします。

指揮官の質だけ見れば、当然バクスターが率いる神戸が一番でしょう。選手も結構放出したとはいえ、残った顔ぶれに数人の補強がなされれば十分昇格が狙えそうです。
ここの場合は、チーム云々というより三木谷オーナーの余計な口出しが怖い。ただ、今年野球とサッカーで失敗したことでさすがに懲りたでしょうから、来年はイメージアップのために大人しいオーナーを装うかと思います。
幸い、三浦淳選手が残るようですので、来季は彼を中心に若手を組ませた構成にすれば、一年で帰る公算は高い気がします。
三浦淳宏公式サイト

柏は石崎監督を招聘しました。
石崎さんは最後昇格を逃す監督というイメージは強いですが、昇格まで近づけるチームを作るその手腕は高く評価しています。
ただ、柏の場合は指揮官云々というより、チームに蔓延する雰囲気のようなものがむしろ問題という気がします。フロントとサポの不仲は有名で、チーム内には伸び悩む若手がゴロゴロ転がっています。
伸び悩む若手が元々持っている力・素質を開花させてくれれば、監督が実力派ですし、いい線いけると思いますが、それがなされないと…。いくら笛を吹いても踊ってもらえないことにはね。
ちなみに期待に応えたとは言い難いのに出て行くであろう玉田選手は多分失敗すると思います。彼も伸び悩んでいる一人といっていいかもしれませんね。

東京Vはラモスを迎え、何とロマーリオを取りに行くとのことです。
…どうせなら無謀運転で逮捕されたエヂムンドも呼んでみたらいいのに。彼はヴェルディとはうまくやっていたわけですからねぇ。
さすがにこの二人が揃うと統率できない?

ただ、黄金時代の面子のみで組閣したのはどうでしょうか。当時のJと今のJは大きく様変わりしています。選手との関係、相手チーム…、そのあたりで世代間ギャップがでるのではという気がします。
正直、ACLとの二束の草鞋を履きながらJ2を勝ち抜けるとは到底思えない。いや、そもそもACLがなかったとしましても、時代についていけずに脱落するという気がしています。

全体としてみるとJ2も拮抗したものになってきており、今や降格組が資金だけで勝てるようなぬるいリーグではなくなってきています。もちろん望ましいことですけれど。
ですから、残っているチームにも当然昇格の可能性は高い。というか、1年で帰れるのは1チームくらいではと思っています。

4位だった仙台については監督交代でまたリセット。都並監督に問題があったのは事実で、これがどう転ぶか。正直分かりません。

むしろ少しずつ進歩している印象のある札幌が台風の目になりそうです。
今年は最後競り合いで負けたという感がありますので、精神的に強いベテラン選手を一、二名入れれば昇格が現実味を帯びてくるのではないかという気がします。
同様のことはここ数年常に昇格圏を狙えそうな順位でフィニッシュしている山形にもいえそう。ただ、ここは本気で昇格を狙う意識があるかどうかが若干不透明で、消極的な部分が来年も悪い方向に出るかもしれません。

湘南、鳥栖、徳島、水戸、草津、愛媛、横浜Cあたりは昇格は時期尚早という印象がありますが、甲府や山形もあるシーズンから一気に好転しはじめたわけですし、そうなる可能性は否定できないですね。
横浜FCについてはカズが残留すると宣言したようですし、その部分でも興味深いかもしれません。ただ、一方でこれでドイツは100%なくなったと見ていいでしょうね。

有言実行?

2005-12-23 10:04:25 | ブログ関連
以前、アクセスランキングで1000位ってのも何かいいよね、という話をしました。
ここで発言:1000、10000
1位もいいけど、唯一人4桁の数字が許される1000位ってのも何か優越感を感じるんじゃないでしょうか。
が、次に浮上する時には1000位を目指す(半分本気)!

本当に1000位になりました(笑)。
http://blog.goo.ne.jp/index.php?fid=rankingBlog&pageno=976
とりあえず今日一杯は上のページで証明可能。明日以降はまた更新されるので、時間限定ですが。
いやいや、999位(これもこれで魅力的な数字ですが)の人とIPが同じですけど、一体どこで区別されているのかは依然として疑問です。まさか「こいつ以前に1000位になるとか言っていたから、1000位にしてやるか」とgooが配慮してくれたということでもないでしょうし。

ちなみにそれ以前は沈んでいたので、自分の発言を完全に実行したことになります。
「嘘~?」と笑ってしまいました。適当なことでも言ってみるものかも。というか、適当なことだから当たるのかも(笑)。真面目に考えた予想の類は全然当たりませんからねぇ。W杯のプレーオフなんてスコア一つも当たらなかったですし。

でも、開設当初の頃はもう少し低いアクセスでも(165くらい?)1000以内に入れていたのに、175くらいでも入れないですね。それだけ利用者が増えてきて、全体としてアクセスの数字が底上げされているとかそういうことなのでしょうか。来年の今頃は200超えてようやく1000位とかなっているのかも。

次の目標(元々1000位は目標というわけでもなかったですけど)
数字にこだわるのもあれですので。
年末年始は帰省するので、とりあえず携帯から何か適当なことだけ書いて毎日更新を切らさない、というところでしょうかね。

皇室を考える

2005-12-23 09:13:34 | 日々のニュース
今日は天皇誕生日ですね。
ということで(どういうことだ?)、以前から断片的に触れていた皇室典範の改正なんぞについても考えてみたいと思います。
まあ、悪の教典 楽天市場店からしばしばTBなどもいただいておりますので、とりあえず放置したままだと何かな~というのもありますので。

私の場合、別に女系天皇に移行するのならしてもいいですし、あくまで伝統にこだわるなら、それはそれで勝手にすればいいじゃないかという立場です。だから当初からずっと「不毛な議論だなぁ」と思っているのは変わらないんですね。
が、どっちでもいいということはつまり容認ということでそれはそれで理由を示すべきなのでしょう。とりあえず、現時点では男系ということになっているわけですし、それを覆すにはそれ相応の正当性がないといけない。
まあ、この点につきましては現在女の子しかいないでしょ、というのと男系だけ認めるのは男女差別なんじゃないの、ということで軽くさくりと。その上で別に維持にこだわらなければならないというものでもないということを主張すればいいわけで。

ただね、そうした議論は議論として中々面白いのですが、現実的に見て男系維持はどうなの、という部分もあるので、まずはそれから書いてみようかなと思います。

まず、男系天皇を維持する場合、旧宮家の復活や養子制度の導入などが考えられるそうですが、ここで根本的な疑問が発生します。
つまり、誰(若しくはどこの家)を次の天皇候補にするのかをどういう基準で決めるのかということです。
まあ、おそらく下のどちらかにはなるのでしょうけれど。
①.現行皇室から親等的に近いところから優先していく。
②.皇室会議などで決定する。
どちらにも難点があります。
①は分かりやすいというメリットがある反面、一度普通の人間になり、普通の社会で暮らしてきた人達が果たして現行天皇としての資質を備えているのか、ということですね。より分かり易く言えば、将来皇室の一員になるべきものとして皇居の中で育てられたわけでもない者をいきなり皇族として大丈夫なのかということ。旧宮家の人間は大勢いるそうですし、解体したのはGHQだから復籍しても何の問題もないそうですが、さりとて、彼らが本当に信用の置ける人間であるかは分からないわけです。
それは思想や話し方にしてもそうですし、まあ、もっとぶっちゃけた話を言うと、破産してたり犯罪とかしていたりするかもしれません。そういう人間が天皇になっていいのかということ。もちろん良くはないでしょうから、そうするとそういう事態を想定して皇室典範などに天皇欠格事由を定める必要があります。で、私は個人的には『以下のものはこの法律(皇室典範)の二条の規定にかかわらず、天皇になることができない』なんていう条文があるのは嫌です。
でも、そこまで突っ込んだ議論をしているところはないですね。復籍を説かれる皆様は旧宮家だから絶対大丈夫だろうという強い性善説に立っておられます(笑)。
②はその点で、資質のない者を排除できるメリットがありますが、次の皇位の座を巡って揉めることは火を見るより明らかです。21世紀にもなって「自分の方が天皇になるべきだったのに」なんて言い出す人物が現れて南北朝再びなんて事態が起こったら笑い話にもなりません。
また、両方にあてはまることとしまして、天皇になるかもしれないものの私生活なんかが簡単に明るみに出たりするという可能性があるわけですね。天皇の元カノなんかが顔モザイク、変声で「あの人はすぐキレる人だった…」なんてやられるとシャレにもなりませんね。

まあ、男系維持者の本音が「皇室をもっと開かれたものにしようじゃないか。英国みたいにゴシップなどもバンバン出してもらって、みんなに親しまれる皇室にしよう」と思われているのでしたら、私はてんで見当違いのことを言っていることになり、ごめんなさい、ということになりますけど。

また、外から招くとなると、詐称するような人間が出てくる当然出てくるわけで…。「自分は伏見宮家のAさんの愛人の男の子で、非嫡出子だけど天皇に一番近いのは自分だ」みたいな感じで。となると、天皇になれるかどうかを遺伝子鑑定とかして調査しなければならないわけで何とも楽しい話になります。
注:たまたま伏見宮を出したのはそういう名前の家があったかなと記憶にあるだけで、別にここが皇室に一番近いというわけではありません。はっきり言いますが、ここは適当です。旧宮家の調査に熱心な方から「一番近いのはここだ」というご指摘があれば正しく訂正します。

当然ながら、唐突に「自分、伏見宮の愛人の子なんで、皇位継承に入れてね」なんてのが認められて、ポンと入ってしまったりすると、伝統を絶対視していない人は絶対に違和感を感じます。
これではかえって権威が低下しそうな気がするのですが…


他、男系論の根拠を適当に考えてみましょう。

a.神武天皇以来続くy型遺伝子が重要なのである。
とりあえずそのまま続いているという前提に立つとしまして、それが皇位とどう関係があるのかが疑問です。女性天皇は遺伝子的にxxなわけですから、神武天皇のy遺伝子を持つことが皇位の前提条件ということでもないようですからね。y遺伝子を持たない女性天皇が許される以上、神武y遺伝子を持たない男性天皇がいても特に不思議と思わないのですが、何か別な理由でもあるのでしょうか?

b.男系は2600年続いた天皇家の特別な伝統である。
特別なというのは嘘でしょう。
そもそも日本自体が男系社会だったわけであり、天皇家だけが殊更男系維持に励んでいたわけではありません。男系自体が日本の伝統なのであり(何親等も離れた天皇即位を例に出す場合がありますが、天皇以外でも徳川吉宗などの例もあるわけです)、男系天皇が伝統といえるのかは正直疑問です。その代表とはいえるでしょうけれど。
現代社会において、少なくとも第二次大戦後において男系にこだわる家がほとんどない(全然ないとは言いません)以上、あえて皇室がそこにこだわる必要があるのかなという結論にいきつきます。第二次大戦後の変化を全て否定するというのなら別ですけど、そこまで復古主義的なのもどうかと…

ついでに言いますと、天皇の伝統というものは要は、宗教的・祭祀的意義をもっていたということに由来するものです。遥か昔は天皇は日本を完全に統治していたのであり、武家政権の発足移行も政教分離の内の「政」の分野は武家に握られたものの、「教」の部分は依然として天皇が把握し、宗教的色彩を帯びて存続し続けてきたことが天皇にまつわる伝統なのだと思います。
そうした伝統があるからこそ、明治憲法は天皇を頂点に頂き、政の分野を新たに握らせ、かつ教の部分も国家神道という形で存続させてきたわけです。
現代は政も教もなくなった象徴ということですから、要は日本人の代表みたいなものです。となると、教の部分がない現行皇室制度が古来からの伝統にこだわる必要はありません。日本人の一般感覚と到底かけ離れた概念(側室にしてもそう、男系維持のための近親婚もそう)を無理に押し付けるのはむしろ象徴制に反していると言えそう。また現代日本人の一般的な男系・女系関係なしという部分を許容しても問題はないはずです。
もちろん、依然として天皇家は日本の「教」の部分を担っているのだということまでひっくるめて絶対的な男系維持を説くのなら一貫しています。が、そういうことを主張している人はいないようです。それでは片手落ちという印象は拭えません。

c.男系を2600年維持し続けてきたから、天皇家は尊敬を受けている。
要は、「天皇は男系維持を続けてきたからこそ尊敬を受けている、男系を廃したら天皇ではなく単なる王に成り下がり権威が失墜する、結果日本人の心が失われることになるから男系維持を続けるべき」ということのようです。
ただ、この意見何かそもそも前提が違うような気がします。
個人的には別に天皇が男系維持のみによって尊敬を受けてきたとも思いませんが、まあ、ここは彼らの言うとおりだとしましょう。
つまり、天皇は男系維持のみで尊敬を受けてきたのであり、それ以外に彼らの特別性など何もなく、仮に愛子さまの子供が天皇になったら他国の人に「天皇家はもう男系を廃したのだし、彼らの歴史はたった一日しかないものなのだ。以前は英国王室に匹敵するものだったが、それは昨日の段階で終わった。今はスペインやノルウェーと同格みたいなものだろう」と思われるとしましょう。
ただ、ならばどうして日本人の心が失われるのか。日本人の心が天皇に対する他国からの賞賛、それについての自負心のみで成り立っているということでしょうか?
心温まる存在としての皇室は依然として存続しつづけるのであり、それに対する慕情の念や尊敬の念などは抱き続けられるものだと思いますが。
この部分は人によって完全に前提が違っているので、論理的な理由とは言いがたいですね。

あと、どこか忘れましたけど、天皇はローマ法王と英国王と並んで米大統領の最敬礼を受けるのだから偉いという書いているところがありましたが、これは2つの点で疑問。
まず、世界の基準は米国大統領によって決まるものなのかということ。
もう一つは、ローマ法王は空位期間があり選抜方法も時代によって変わっています。英国王もコロコロ家が変わっているので、この二つを取り出しても男系の正統性には何の意味もありません。むしろ内実の如何を問わず、連綿と長い期間そういう制度(ローマ法王、天皇)が存在していることが他国にとっては尊敬の対象となるのであるという点で、女系に移行しても大丈夫だよという意見のようにも見えるのですけれど。

d.有識者を気取る連中がちょっと話し合っただけで決めるのは納得できないし、また女系と女性天皇の区別もつかない世論などアテにならない
前半部分は大半の人の本音でしょう(笑)。要は彼らは知識人が嫌いで、「気に入らない連中が気に入らないことをしているのに、それをむざむざ容認することほど気に入らないことはない」ということです(笑)。
だから今になって唐突に抵抗しているわけです。おかしいおかしいと元々思っていたなら、憲法改正論議の中で「憲法1条の前段は、万世一系の家系による天皇は日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であると改正すべきだ」という意見があっても良さそうなものです。寡聞にして、そういう論議は聞いたことがありません。現在も「まず憲法1条から変えてしっかりとした基盤を作るべきだ」という意見を見受けません。
そうした活動もしていないのに、突然女系と女性の区別もつかない国民はバカで愚かだと言われても、言われた方がムカッとなるだけです。

e.皇室は男系維持を望んでおり、そうした意図に反するのは許せない
本気で望んでいるのなら、側室云々以前に愛人でも持っていると思うんですけど…
もちろん当人達も「できれば自分達で絶やすのは嫌」とは考えているでしょう。が、「そのためにあらゆる手段を使うべきであり、その結果として自分達の孫娘がどうなっても構わない」とは考えていないと思うのですが。

これは至って個人的なことですが、私は現在の皇太子は立派な人だと思います。さっさと結婚しろという内外のプレッシャーにもかかわらず意中の人を待ち続け、またその人が色々なプレッシャーをかけられると、守ろうとして宮内庁などに拒否反応を示した人ですからね。人間として掛け値なしに尊敬できると思っています。
そんな皇太子も維持論者にとっては役立たずの落伍者なんでしょうね。
むしろこういう本音も書いたらどうでしょうか?
「雅子さまと紀子さまは母親として最低限の義務は果たしたけど、それ以上の努力がうかがえないから不満だなぁ。3人全部女の子ってところで運がなさすぎる。
しかし、それ以上に頭にくるのが皇太子さまと秋篠宮さまだよな。自分達が必死に男系維持のために頭を使っているのに、彼らとくれば男子を作るために愛人の一人も囲おうとせずに普通の家庭を作って満足しているんだから。あの二人のどっちかが頑張って男の子を作ってくれれば全てが丸くおさまるんだよ! 自分達が男尊女卑だなんて非難されることもないんだ。
誰かあの二人に皇族の義務を説いてやってくれ、まったく…」
崇高な男系の伝統を説くべき相手は世論ではなく、あのお二方なのでは?


もっとも、じゃあ男系維持は破綻しており、女系移行は必至。それによって全て解決するのかというと実はこちらも疑問です。
要は三人いる皇室の女の子達が普通に結婚して、子供ができるのかということを危惧しているわけです。
男系論者は「皇室に縁もゆかりもない人間が女性天皇の夫となるなど考えられない」と慨嘆しておりますが、むしろ逆で、女性天皇と結婚しようという勇気のある男性なんていないと思います。
天皇にならないことが確定していた紀宮さんにしたって、ようやく、という感じで結婚できたわけですからね。世間の目とかありますし、余程性格が合うなどしないと、ちょっと結婚なんてできないでしょう。
となると、女系に移行したところで結局行き止まりになってしまう可能性は高いといえるのではないでしょうか。

まあ、現実を見据えてしまうと、男系維持も女系拡大も行き着く結論は変わらないのかもしれませんね。
『ヤンキー皇居に行く』なんてことが次の世紀には実現しているのかも(笑)。

最後に、実現の可能性は限りなく低いですが…
女系を容認してそのまま愛子さまを天皇に。そして、イギリス皇太子のウィリアム君とかヘンリー君と結婚するなんてどうでしょう。次の天皇は女系だけれども、英国王室と天皇家の双方の血を受け継いでいる…
少なくとも、旧宮家復帰だどうだこうだと言うよりも遥かに話が壮大であり、また国益に資すると思いますが…