燃料電池車の普及に向けた、大きな課題はコストです。
メーカー各社は、課題克服に向けて必死です。
前述したように、燃料電池車の製造コストは、
02年当時、1台1億円以上といわれていました。
水素と酸素の触媒として使う白金の使用量を
劇的に減らすイノベーションによって大幅に下がりました。
今後、素材分野や触媒の塗布技術、燃料電池製造装置や
水素貯蔵システムの低価格化など、
さらに、コストを下げるためのイノベーションが求められます。
目下の目標は、500万円台といわれています。
また、ユーザーの使い勝手を高めるための革新も必要です。
例えば、エネルギーの変換効率を高める。
航続距離を伸ばす。水素の充填時間を短くする。
耐久性を高める。システムをよりコンパクトかつ軽量にする等々。
燃料電池に必要な技術要素はたくさんあり、
取り組むべき課題は山積しています。
燃料電池車の開発をめぐり、トヨタと独BMW、
日産と独ダイムラーと米フォード、さらにホンダとGMと、
大手メーカーの合従連衡開が進み、開発競争は佳境に入ったといえるでしょう。
今後、どの連合が主導権を握るのか。
ホンダは、15年に単独で発売予定だった燃料電池車についても、
GMの技術を取り入れ、前倒しで協力を進めるといいます。
ホンダ常務執行役員の福尾幸一さんは昨日、
GMとの契約にこぎつけた背景について、こう語りました。
「お互いのすべての技術をテーブルに出して自由に使う。
エンジニアは、隠し事なく全部技術を出す。
これを守れば、契約はうまくいくという認識を共有している」
今後、燃料電池車をめぐるメーカーのアライアンスのあり方は、
開発だけでなく、調達や生産などにおいても協業するなど、
さまざまな方法が考えられるでしょう。
連合内でゴタゴタせず、いかに協力して効率よく開発を進められるか。
勝敗のカギの一つになるのではないでしょうかね。
究極の次世代環境車、燃料電池車の普及は、いまや、
かなり現実味を帯びつつあることは確かといえるでしょうな。<o:p></o:p>
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