片山修のずだぶくろ Ⅰ

経済ジャーナリスト 片山修のオフィシャルブログ。2009年5月~2014年6月

若者よ、“イエ”を捨てよ、海外へ出よう

2009-08-03 16:11:58 | 社会・経済

8月1日の日本経済新聞に、「休みに海、山、海外…疲れない?」
という記事が掲載されています。
U-
29(29歳以下)の、休暇の過ごし方、レジャーの変遷を、
年表で読む、という企画です。

記事には、20代と50代の男女の海外旅行者数の変遷が載せられています。
1982年以降、97年まで、海外旅行者数は、多い順に、
20代女性、20代男性、50代男性、50代女性の順でした。
ところが、96年に、50代男性が20代男性を逆転。
03年には、50代男性は、20代女性も逆転して、トップになります。
08年時点で、1位は50代男性、2位が20代女性、
50代女性と20代男性は、ほぼ同じです。

グラフを見ると、若者が海外に行かない反面、
50代の男女は、長い目でみれば、
海外旅行へ出かける割合が増える傾向にあります。
オジサン、オバサンは元気なんです。

近年、
若者が旅行に行かなくなった、という話はよく聞きます。
20代の海外旅行に行く人の数は、ピークの6割以下といいます。
20代に聞いた休日の過ごし方は、順位の高い方から順に、
ショッピング、インターネット、食事に出かける、テレビやDVDを見る、
音楽を聴く、掃除・洗濯・・・と、
完全に内向きです。
“イエ”に閉じこもりがちです。
近頃の若者は、海外への卒業旅行はおろか、海外赴任や、留学にも消極的になり、
だから、
「旅育」が必要だとまでいわれています。

この傾向は、責任や仕事が増えるのを嫌い、「昇進拒否」をする
「ほどほど族」の増加にも、どこかでつながっている気がします。
日本経済の将来を支える若者が、仕事に積極性を取り戻すには、
いろいろな場所へ行って、実際に体験してやろうという気持ちを育てる
「旅育」を、ただちに始めるべきです。