風の宝石箱

日々想うことを感じたまま 大切にしまっておきたい

効いた一言

2008年08月01日 | ひとりごと
「この人なんて 指一本失ってないじゃない!」

そう言われ返す言葉が無かった。

相手は中学生の女の子だ。
その子は右腕を切断した。

私に向かって言ったわけではない。
泣きじゃくって、わめき散らして、出た言葉のひとつだった。
付き添っていた母親だって、さぞかし辛いだろうと思った。

けれど、一言も声を掛けてあげられなかった。


私は「怪我人」だ。「病人」じゃない。って、ずーっと思ってきた。
だけど、注射を打たれるたびに、だんだん病人らしくなっていく。
その子のキツイ一言で、しょげてしまった。

もしも、面と向かって

 「あなたなんて、指一本失ってないじゃない」

と言われたら、

  「おかげさまで」

と言えるだろうか。