春日公園前の補聴器屋さん(春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市、那珂川町中心)『かすが補聴器専門店』のブログへようこそ
昨日は、当店の協力店「補聴器ご自宅.com」さんが奈良の「ビューティフルライフ第10章」というイベントで補聴器のブースを出展されました。
会場には1日で数百人来場されたようで、補聴器ブースも賑わっていたそうです!
地元の補聴器専門店「奈良補聴器センター」さん、補聴器メーカーのシーメンス、フォナックと協力して補聴器の啓蒙活動を行われました。
「奈良補聴器センター」さんはかつて、私が担当していたこともあり、こういったイベントで業界を盛り上げてくれるのはうれしい限りです。
なかなか地方都市では、補聴器のイベントが行われることが少ないので、こうした活動を通じて、一般の方々に補聴器を身近に感じてもらえるのはとても意義があることです。
福岡や福岡近郊の地域でこういうイベントが開催されれば、私も参加したいと思います。
さて本日は、「耳の3Dスキャナー」について取り上げます。
3Dスキャナーと言えば、今ニュースや情報番組でよく取り上げられており、産業分野では革命的な技術として話題です。
一度くらいはテレビで見られたことがあるかもしれません。
昨年、アメリカのAAA(American Academy of Audiology)で耳の3Dスキャナーが発表されており、補聴器の分野でも革新的な技術が取り入れられてきています。
今年の末から来年にかけて、いよいよ欧米で耳の3Dスキャナーが商品発売される模様です。
ラントス・テクノロジー社の3Dスキャナー
GNオトメトリクス社の3Dスキャン実演
最近は、RICタイプの補聴器が登場したり、ハウリング抑制技術の向上で、小型耳かけ型補聴器のブームが続いていますが、中・高度の難聴者が補聴器を購入する際、今なお耳型採取を行うことは必須の処置です。
耳型採取には、採取技術が必要な上、リスクも伴います。
未熟な技術で採取すれば、手術耳と気付かず採取してシリコン剤が抜けなくなったりしてしまいます。
年に数件は、耳型採取時の事故が起こっており、場合によっては耳鼻科で大掛かりな処置が必要になることさえあります。
補聴器の専門店には、耳型採取の技術をもったスタッフが常駐しており、難聴者の聴力や選定機種にあわせて型取りの際の圧力を調節するようなところもあります。
長年の経験で培う技術ですが、3Dスキャナーの登場で、こうした技術が不要になってしまうかもしれません。
もっと技術が進めば、オーダーメード補聴器ですら、通信販売が可能になってしまうかも…。
ここからは私の想像です。
インターネットの普及で、高齢者もネットをたしなむ方が増えてきてます。
①メーカーサイトでホームページ上から聴力測定を行なう。
(パソコンにヘッドフォンをつないで音量調整を行なえば現在でも可能。)
②機種一覧から欲しいオーダーメードタイプを選択。
③メーカーから3Dスキャナーを郵送。
④届いたスキャナーをパソコンに接続して、自身の耳をスキャン。
⑤スキャンした耳型データーをメーカーにe-mail添付で送付。
(3Dスキャナーはメーカーに着払いで返却。)
⑥数日後、製作されたオーダーメード補聴器が到着。
⑦音質調整も、補聴器をパソコンに接続して遠隔操作で行う。
「そこまでは、いくらなんでも…」と思われるかもしれませんが、不可能ではない話です。
補聴器屋さんの存在価値を見出すには、フィッティング技術だけではもう足りないかもしれません。
難聴者の方と直接、カウンセリングを行い、微妙なきこえの要望を聞き出す『カウンセリング力』が必要になってくるでしょう。
また、補聴器を活用した聴能トレーニングや、補聴器が故障していないかを技術的に診断したりすることも補聴器屋さんの必須サービスになると思います。
インターネットや3Dスキャナーに負けないサービスを提供する補聴器屋さんにならないといけないですね。
本日は以上です。
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