中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

大地震から5日以上が経ちました・・・

2011-03-16 21:21:15 | 国際
3月11日に、銀座の事務所で地震に遭い、13日には飛行機に乗って上海に来てしまいました。13日の日曜日だけは、なぜか列車も順調で、帰国でごった返す外国人がいた成田空港でも、飛行機はスムーズに飛んでしまいました。大事な仕事が14日に上海であったこともありますが、妻からは「あなただけ、助かりたいの?」とキツイ冗談を言われたのが、遠い昔のように感じます。

ネットやテレビで、画像や文字面だけで知る情報だけ見ても、津波の被害は3~4万人の死者が出るほとに甚大で、余震どころか、東海大地震が誘発される危険も語られ、オイルショック以来か、買いだめに走る市民が増えているとのこと。いつものように賑やかと言うか、喧騒の街、上海で過ごしていると、事の重大性を客観的に捉えざるを得ません。そして、日本にとって、何よりも危険なのが、原発の事故・・・混乱を避けるためか、情報は下手に流れないように努力をしていると思いますが、Catastrophe(突然の破滅)とも言える、この惨事は、誰も体験したこともなければ、どうにも処理が難しい・・・ただただ逃れるか、立ち尽くすか・・・幻であって欲しいです。

宇宙戦艦ヤマトの放射能除去装置がイスカンダルの彼方にあるのなら、古代くんにお願いして取って来て欲しいくらいです。地震・津波の爪あとは確かにむごいです。多くの犠牲を出しましたが、いつの日にか復興できる希望はあります。が、放射能となると・・・その半減期が何年とか詳しいことは知りませんが、今後の日本、日本経済、そして個々の生活に暗い影を落とすことは見込まざるを得ないでしょう。

続々と中国人を含む外国人が日本を脱出しようとしています。関西方面へ流れる日本人もいるとか・・・

非常事態宣言は地震の初日から出ていましたが、5日経った今、本当に非常事態になっています。ただ、ここで歩みを止めたところで、いつかまた歩き出さなければならない・・・日本の復興を語る前に、まだまだ状況は悪化するとは思いますが、最悪の事態を想定しながらも、最悪ではなかった場合の備えもしていきたいですね。

ここ上海では、同僚、知人の皆さんはもちろん、クリーニング屋ののおじさん、タクシーの運転手も、地震(dizhen)は大丈夫か?と心配してくれます。そろばん勘定でビジネスの心配をしている人も当然いるかとは思いますが、こちらで流れる悲惨の映像を、ラッシュアワーの地下鉄の乗客も食い入るように見ていました。

明日のことはまだわかりませんが、明日が来ることは間違いありません。最悪ではなかった場合の未来を描いて、まずは今日一日、一生懸命考えて、着実に歩いていきたいと思います。

あまりにも無惨・・・今、僕にできることは?

2011-03-12 21:23:08 | 国際
今朝方の東京・銀座は、余震はあるものの、不思議に落ち着いていたので、ちらかったオフィスを整理しながら、明日の出張準備などをしていましたが、いざ、自宅に戻って、どの局も流し続けている地震のニュース、映像をみるにつけ、絶望的とはこのことだと思うような光景が目に入りました。特に、津波の威力!何年か前のスマトラ沖の津波の時には、どことなく他人事のように思っていたのが本音ですが、水の脅威はとてつもないです。

さらに、推測した通り、福島の原子力発電所は、昨日の官房長官の会見からして、ただ事ではないと思っていましたが、遠い記憶のチェルノブイルが蘇るくらい、施設が爆発をする映像には鳥肌が立つと言うか、世界の終わりを見たような気がしました。現時点での発表の通り、外壁だけが吹っ飛んだのならいいのですが・・・ふと、テレビを見ると、現場にいた入院患者が「被爆」しているとのこと。手遅れですね・・・日本の苦難の始まりです。

宮城県・仙台には、知人もいますし、石巻、松島には旅行で行ったこともあります。岩手県も含めて、三陸海岸の市町村は、壊滅的な被害で、いや、被害の全容がつかめない状態です。福島の原発においては、自然災害だけでは片付けられない社会構造的な被害です。これだけ地震の可能性のある島国で、原子力発電所を建設することは、そもそもリスクがあります。が、経済発展に電力消費は比例するわけで、必要悪的に正当化されてきた気がします。これは、実は経済発展著しい中国や新興国でも同じ話で、原発なしに、これから必要な電力確保するのは、石炭を燃やして地球温暖化に舵を切る以外に難しいでしょう。

私は原発が反対などと言っているわけではありません。が、今日のニュースでも、発電所の風向きを、テレビも、そして視聴者も絶対気にしていたのではないですか?「私のところに放射能飛んでこないでよ!」と・・・総理大臣が、地震や津波をとにかく想定外と繰り返していましたが、想定外が起こった時の想定、つまり万全ではなくても最善である措置と段取りは常に考えなければならない。中国ではよく、まずは作って、問題が起きてから考えると言われますが、スピード感は認めますが、放射能を扱う場合は例外でしょう。

実は、明日のフライトで上海に行く予定です。電車や飛行機の状況によっては行けないかも知れません。余震が続き、放射能も心配な中、家族を残して行くべきか悩むところですが、海外からの日本の見え方を知るいい機会にもなりますし、この日本の現状を理解してもらう使命もあるように思っています。日々の仕事に追われていますが、計画や理想は描き続けますが、何が起こっても、何を失っても、また初心に戻って一歩目が踏み出せること・・・それが何よりも大事なことなのかも知れません。



余震が続く中・・・報道のあり方と人間模様!

2011-03-12 20:25:55 | 政治
結局、事務所に泊まったものの、ひっきりなしに続く余震でうまく眠れず、朝から仕事モードになってしまいました。長野や新潟にも地震が波及、地震列島の日本の地下で一体どんな連鎖反応が起きているのでしょうか?

こんな明け方でも、中国(上海)に出張中のスタッフからは、安否を気遣うメールが来ます。中国では、大々的に日本の災害の様子が報道されていて、政府も日本への支援申し入れをしたとか・・・ふと、思い出しましたが、中国の災害対策は、四川大地震の時に現地で見ましたが、トップダウンの行き届いた実に計画的なものでした。

ただ、ネットのニュースでは、在日米軍が支援要請との官房長官のコメントが目立ち、あたかもアメリカだけが目だって支援をしてくれてる・・・私の被害妄想かも知れませんが、このような事態においても、中国が支援と言う文字を大々的に報じることに、日本の報道機関は後ろ髪を引かれるのでしょうか?

四川大地震の時も、日本からの支援要請がありましたが、日本ではまるで中国に断られたかのような報道をしていました。が、実際は、四川大地震に際しては、まずは軍を中心にした導線の確保が先決で、人的救助はそれがなしには不可能なわけで、手順を踏んで優先順位があっただけのことです。実際には、中国の人からは、日本の支援は感謝されていたわけですし、もういい加減に、日中の負の部分ばかりを報道するのはやめにしてもらいたいと思います。と言っても、政府重要閣僚、大メディアが洗脳されているのですから無理な愚痴です。

昨晩の銀座は、東京難民があふれたわけですが、特にパニックにもならないところは大人だなあ、とは思いました。東北の被害に比べれば軽かったこともあるのか、事務所に泊まりこむために、コンビニや寿司の出前を大量に買い込むサラリーマンもいて、ある回転寿司屋さんは大賑わい。と言っても、夕方シフトのスタッフが出勤できていない飲食店がほとんどで、いつもより少ないスタッフで大変な苦労をされていました。

そんな中でも、女の子の友達同士で、「私、家族に車で迎えに来てもらうけど、○○ちゃんは大丈夫?」「私は、避難場所をさがしてみるしかないかな?」・・・こんな冷たい会話も路上で耳にしました。友達なら泊めてあげれば!と口出ししそうになりました。それでも、災害は、時に人の心を1つにすることもあると思います。助け合いの心は、誰だってどこかに持っていると信じたいものです。これが友達レベル、町レベル、国レベル、世界レベルに広がれば、地球は丸くおさまります。

結局、たいした仕事をするわけでもなく、気がつけば朝が来ました。さて、電車は動きますやら?

地震列島・日本の恐怖と技術!

2011-03-11 21:27:44 | ビジネス
まだ、たまに揺れる事務所でブログを書いています。3月11日金曜日の3時頃に襲った地震・・・たかが45年生きてきただけですが、人生で最も恐怖を感じた地震でした。その時は、丁度、赴任前の企業の方が銀座の教室で勉強をしていて、5階ゆえか、左右に1メートル近く揺れたのではと思うくらいの大きな揺れが、真綿で首を絞めるように2分近くも続きました。階段ですぐに階下に下りるか一瞬迷いましたが、収まるのを待って外に出ました。

男のくせにと言われそうですが、しばらく足は痙攣していてガクガク・・・生まれて始めての恐怖体験でした。その後も、余震は大きなのも含めて何度もあり、銀座の路上は避難、待機している人々であふれていました。東京で震度5弱、千葉が5強ですが、実は何よりも悲惨なのは、震源地に近い仙台方面だと思います。震度7、津波の被害も甚大で、東京の人々の恐怖よりも、現場の実際の被害は大きい・・・死者の数もまだまだ増えるでしょう。

そんな災害の最中ですが、あらためて思ったのは、日本の建築物(一部を除く)は、非常に地震には強いと言うことです。カーテンを閉め切った部屋で、ゴジラがビルを襲っているような大きな揺れがあったものですから、外に出たら、銀座界隈が火の海になっているのではと心配しましたが、建物自体は一部を除いてしっかりしていました。さすがに、地形上も地震や火山と親戚みたいな国家、今までの苦労を糧に、様々な進化を遂げてきた日本の技術力、これは世界に誇れるかも知れません。

もし、この程度の地震が上海で起こったら・・・上海のビルは地震は来ない前提で建築物を立てているように思えてなりません。また、今回は、千葉の14号線より海側、つまり埋立地で液状化現象が起きました。浦東の地盤の弱さも、私ども日本人からすると心配でなりません。建築技術のより一層の向上が望まれます。

電車は夜遅くになって一部動き始めました。明日のニュースは地震一色ですが、何よりも仙台地区の被害が気になります。さらには、放射能漏れの可能性もあり、官房長官が「漏れているとか漏れていないと言うことではない・・・」と言った意味不明な緊急事態宣言をしていましたが、これも心配です。

最近は、人や社会に怯えたりすることがたまにありますが、自然の脅威の前では、人間は無力です。それでも、様々な工夫や備え、最後は助け合いの精神があれば、どんな災害も乗り越えることができるでしょう。今日よりも明日のほうが・・・・ん、また余震・・・・すみません。今日よりも明日のほうが少しだけでもいい一日で、少しだけでも優しい自分になれるといいですね。・・・ん、また余震・・・


これからは中国語・・・・ちょっとその前に!

2011-03-10 21:30:23 | 中国語
3月は全然ブログが書けていません。忙しいのは理由になりませんが、少し体力も気力も弱ってるかも知れません。昨年も結局、休みと言える休みは3~4日しかなく、いくら自分が経営している会社とは言え、もう少しオンとオフを明確にしたほうがいいかも知れませんね。ただ、そんなバランスがとれない人間なので、仕事の中で安らぎを見つけるしかない・・・ちなみに、土曜日はまたライブすることになっています。

さて、6日に日本に戻りましたが、まず困ってるのは花粉症が始まったこと。中国(上海)にいると全然問題ないのですが、成田空港に着いたあたりから、いきなりムズムズ。今は目が真っ赤ですが、13日にはまた上海に戻るので辛抱します。もちろん、上海では花粉の代わりに様々な物質が飛んでいて、喘息ぎみにはなりますが。

また、久々に日本の上場企業を訪問させていただきましたが、教育担当の方からは、トップから人材のグローバル化を急げ、特にアジア、中国を強化すべき!とのミッションが降りてきている模様。2006年頃から、CHINABAL(中国を軸にした世界経済)なるものを提唱してきましたが、5年のブランクを経てようやく本来の問題意識に焦点が当たるようになりました。ただ、中国語熱がた高まるのはいいことですが、何のために、誰に向けて、何をどのように・・・英語の研修でもたまに見受けられますが、ミッションが明確ではないのに、研修カリキュラムだけ実行しても意味がないと思います。一番の問題点は、このミッションは本来誰が決めるか?簡単です。経営者です。

大きな組織になれば、研修の担当部門は、人材開発であり、グローバル人事部であり、時には中国事業部だったりしますが、グローバル人事の方がどこまで中国、いや世界のビジネスの情勢に精通しているか?中国に一度も足を踏み入れたことのない教育担当者も多いと思います。もちろん、全員が全員、現地を見ることなど不可能ですが、百聞は一見にしかず!国内で検証をした上で、一度は足を運び、空気を感じ取るべきです。

英語の重要性も叫ばれる中で、中国語の研修を実施するのは時間的、予算的にも難しい課題です。が、以前にもブログで申し上げたことがありますが、ミッションさえ明確にすれば中国語研修は次の3つで十分です。

 ①異文化(エリアスタディ・世代の理解)&自己紹介の中国語  1日研修

 ②中国語研修(発音・独学の準備と自己紹介・タクシー移動)  30~50時間

 ③中国現地短期研修(日本での事前準備+現地集中学習)   6ヶ月~1年

詳しくは、お問い合わせください!なんだか営業チックなブログになってしまいましたが・・・目が痒い!