にちにち蛙鳴蝉噪

大阪・兵庫・京都・奈良で食べられるトルコライスの紹介を中心に。制作:近藤亨 2004-2023

千寿の湯内 お食事処千寿(大阪/堺市東区)

2006-04-30 22:13:37 | 関西トルコライス巡礼

スーパー銭湯流行りである。
神戸新聞によれば、兵庫県内に限っても、95年から05年の約10年で100店舗以上増えた。つまりはそれだけ商売になるということだ。

ゴールデンウィーク序盤の「千寿の湯」も盛況だった。
駐車場を埋めつくす車。ロビーにあふれる家族連れ、そして飛び交う子供たちの喚声。ロビーに併設されている「千寿」では湯上りの家族が夕飯をつついている。平和な光景だ。
しかし、驚くほどジャージ並びにスウェット上下着用率が高い。風呂の後寛ぎたいのは理解できるのだが、一応公共の場とされるところでジャージでうろうろ出来る神経はいささか理解できない。
その公共性の欠如が子供達の行動に反映されている。とにかくじっとしていられず、食堂を走り回り、転び、泣く。座敷席で兄弟が大声を出しながらじゃれあい、お兄ちゃんにぶたれたといっては泣く。親にジュースをせがみ、駄目だといわれては泣く。

うるせえ。

そんな状況下出てきたトルコライスは茶色と黄色、ツートンカラーのルックスで、濃そうな感じ。しかしそれがそうではなかった。
ドライカレーが単体では本格的に香ばしく辛いのだが、スクランブル状のふんわり卵がその香りを消し去る働きをしてしまっている。おまけにデミグラスソースはやや酸味が感じられる程度のさらりとした作りで、ほとんど味に影響を及ぼしていない。
その結果、食後感は「なんか、カツの乗ったご飯を食べたなあ」という淡い印象だけが残るのだ。

もそもそとトルコライスをかきこむ間も、僕の席の近くで子供がまた転んで泣き出した。親の言葉がふるっている。「そんなことでなんで泣くか」。
いやいや、もっと根本的に注意することがあるだろう。
そもそもGWに家族で行く場所がスーパー銭湯などという気の利かない連中に多くを求めるのが間違いなのかもしれない。しかし、こういった親が、自分と同様周りの見えない子供を殖やし育てていく。待っている未来は自分勝手で協調性のない、つまり社会性に欠ける大人だ。負の拡大再生産である。格差社会、階層化社会への流れは止められないだろうとうっすらと感じた。

…苛立ちながら食べたから味がわからなかったのか。ま、僕も気の利かない連中のひとりなので無理もない。



トルコライス 900円(千寿の湯会員価格は850円)

堺市東区日置荘西町1-18-8 
072-287-3726
営業:10:00~26:00
不定休


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