風まかせとか状況みつつなんて言ってるうちにくたばるぞ。

別になにか嫌なことがあったわけでも
特に人生にくたびれたわけでもなく
そんなんじゃないけど時々ふとどこかへ行きたくなる時ってありません？
近い遠い関係のないあてなき旅ってやつ。
日常の中にある緊張と緩和の
緩和の中にあるほんの一瞬の空白にそんな瞬間が訪れます。

僕の場合は駅にいるときが多いかな。
駅は、どの地にでも繋がる点であるように
僕の感情をあちこちに運んでいってしまうのです。
ものすごく忙しい日
その日の予定が思いの外早く終わってしまった時に
たまたまいたローカル線の駅のホーム。
次の列車を待つ間、ベンチに座ってぼーっとする。
ほどよく暑い、いいお天気。ときにほどよく降り積もる雪景色。
むこーーーうのほうへと続く線路を目線で追いかけ
ほんわかとした気持ちになる。
ああ、どこかへ行きたい。

どこかへ行ってどこかで暮らす。
どこかでは今とはまた別の人生があるでしょう。
まったく新しい出会いがまっている。
そこでの楽しいこと、苦しいことを想像する。
そして思う。
もしも、もしもどこかへ行くことで何かを変えたいと思うとしたら
どこへ行っても、自分が変わらなければ
たぶんなにも変わらんだろうと。

人は自分への変化を、別な環境に期待します。
時間の経過に対しても同じくかな。
しかし結局人は、自分を別な環境に置くことに対しての行動以外
だいたいを流れにおまかせしてしまいます。
そんな偶然にまかせて、自分では自分を変える努力を省略します。
場所が変わって自分が変わるから環境が変化してゆくのではありません。
変える必要にせまられた自分を変えようと努力する中での手段のひとつとして
どこかへ移り住み、そこでまたもがき
たくさんの人との出会いでたくさんのことに気付き
さらに努力して新しい自分をつくってゆきます。
すべては自分ありきです。
知らない街には、自分と同じように必死に暮らす人がいます。

なにかに悩んで悩みすぎると逃げたくなりますが
どこへ行っても人の社会は大体にして同じです。
自分しだい。
なにかを得ようとせずに、ぼーっと遠くを眺めて
ただ遠くへ行きたいな～とニヤニヤして
時に、ただただ遠くへ行ってみるといいでしょう。
いちいち何かに期待したりしていたんじゃ余計くたびれるもの。

自分は自分であれ。
自分は自由であれ。
いつでも自由な旅人であれ。

めけめけ～。