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時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

冬の運動会 46

2015-12-29 | 読書
高校時代の万引事件のため
エリート家庭から
落ちこぼれた北沢菊男は
ガード下の靴修理店
津田宅次・光子夫婦のもとに
入りびたっていた

そんなある日
ふとしたきっかけから
菊男は
謹厳な祖父・健吉や
一流ビジネスマンの父・遼介の
もうひとつの姿を知ってしまう

人間の本質と
家族のあり方を追求して
話題を呼んだ名作ドラマの小説化


DVDまだ買えます

「おと・な・り」の
DVDとシナリオ本を読んだ後
すぐ
読み始めました

過去
TBS(1977年)と日テレ(2005年)で
ドラマ化
2001年には舞台化
されています

σ(^_^;)は
2005年
日テレで放送された
岡田准一版の方を見てました

偽家族という
憩いの場所
と言うか
逃げ場所に
救いを求めた
北沢家の男ども

しょ~もな
と思いつつ
高度成長のさなか
常に
戦い続けてきた
男たちの
苦労が
察せられ
切なくなったりするのです

三者三様
外面のいい
男どもが
女の手のひらで
弛緩するさまは
滑稽でありながら
切なさを覚える

偽家族は
一時の夢であり
束の間の
安らぎ

‘偽’は
あくまでも
‘偽り’であり
終わりの時が
訪れる
そして
残ったのは
北沢家という
本来の
家族

浮気して
結局
元さやに戻った
と言えば
互いが
弱みを握ったと言うか
互いの
羽目をはずした
意外な一面を知ったことで
心や気持ちに
ゆとり?
ふところのゆとりが
出来たようだ

自己主張しながら
時に
互いを許し
享受し尊重しながら
共存する

家族
それは
時に窮屈で
重荷に感じることもある
されど
何が起ころうとも
変わることなく
ありのままの自分を
受け入れてくれる
居場所なのです

たかが家族
されど家族
それが家族

向田邦子さんの
「冬の運動会」で描かれた
‘家族’には
昭和のぬくもりが
感じられます

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