時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

Marie-Antoinette

2008-05-05 | もろもろアート
 

Le Grand Palais
1900年
パリ万国博のメイン会場として建てられました
鉄骨とガラス張りの丸屋根は
異彩を放ちます
そして
1966年
企画展専門の美術館としてオープンした
Galeries nationales du Grand Palaisで
「Expo Marie-Antoinette」見てきました

入場料11.50€



フランスでは
人気のなかった王妃ですが
コミック
「ベルサイユのバラ」の影響もあり
日本からの逆輸入
昨今再び
注目を浴び始めているそうです

展示は
ウィーンで育った幼少期
フランス王妃の時代
それ以降と言う
3部構成になっています



母である
オーストリア大公マリア・テレジアと

神聖ローマ皇帝フランツ1世シュテファンをはじめ
沢山の家族に囲まれる
揺りかごの中で微笑むマリー・アントワネットの絵画が
迎えてくれました

マリア・テレジアは
ダイヤと言った宝石よりも
日本や中国の漆器・陶器を大変お好きだったらしく
娘が嫁ぐにあたり
富士の描かれた蒔絵を施した飾り棚や
平安時代の貴婦人の後ろ姿を描いた漆器の小箱などを
嫁入り道具に持たせたようです

1700年以降の品々でしたから
日本では
5代将軍徳川綱吉の時代あたりでしょうか?
どんな経由で
これらの品々が海を渡り
オーストリアの地に渡ったのか解かりませんが
日本の工芸品が
遠い昔から異国の地で愛され
大切にされていたのは
とても嬉しかったです



また
先月
訪れて実際に見てきた
マリー・アントワネットの離宮の
マールボロの塔
酪農小屋
愛の神殿
洞窟とあずま屋の風景画も数点あり
のんびりとした美しい風景を
再び思い出して余韻に浸りました

本来ならば
ヴェルサイユ宮殿に
展示されている
マリー・アントワネットと
二人の皇太子と妃の絵画は
こちらで見ることができます


ヴェルサイユ宮殿と
幽閉された牢獄で使われていたであろう調度品を
続けてみると
あまりの落差に
言葉もでません
天と地
それ以上の落差でした

マリー・アントワネットの人生は
激しい人生ではあったかもしれない

波乱万丈だけの生涯では
決してなかった

時代を
一気に駆け抜けて行った女性ではありますが

わずかであったにせよ
穏やかで静かな時の中に
身も心も委た時期が
確かにあったのだと
今回の展示を見て感じました



絵画や食器
家具などの展示が多く
豪華な衣装な皆無でした
フランス革命の一因とも言える
「首飾り事件」のジュエリーが
唯一レプリカで展示されていたくらいです

大々的に
アナウンスしている
展示会の割りには
こじんまりとしたと申しますか
控えめな印象が残りました

フランス革命後
マリー・アントワネットに関する品々が
消失して
残存していないと言うことなのでしょうか?

入場料5€くらいで
妥当だと思います主催者さん…