梶の「趣楽独言」

陶芸・家庭菜園・ダンス・碁・蕎麦打ちなど趣味三昧に生きる老人の独り言

陶芸作品の制作(1)

2007年03月13日 | 陶芸
 今日から新しい作品の制作を始めました。エンジェルさんから制作過程を記載して下さいとのコメント頂きましたので、ポイントを記載したいと思います。今回の作品は昨年県展に入選した続きの作品で、壷の形は県展の形で、彩泥点描象嵌で風景画を全面に入れた作品を作ろうと思っています。この作品で彩泥点描象嵌でのこの形を用いた作品が完成するのではと思っています。乾燥前の大きさは高さ55cm,横32cm,奥行き24cm程を考えています。
 先ず初めは底の作成です。底を作る時に重要なことは粘土を充分に締める事です。この為に、丸い粘土を板の上に置き、粘土を叩き、平らにします。平らになっても、また、円を縮め厚くし、叩く、これを何度も何度も繰り返します。これを行わないと底が変形したり、ひび割れの原因になります。その後、今回は直径20cmの円を切り取りました。

 次に粘土の紐を作り、積み上げます。この時に、積み上げながら、粘土を締めます。積み上げた粘土の繋ぎ目を消し、両手の親指と人差し指で粘土をある一定の厚さに伸ばし、その後、コテとヘラを用いて、内側と外側の面の凹凸を均します。その様な作業を繰り返し、円柱を作ります。

 56cmの粘土を一変に積むと、粘土の重さで下部が変形しますので、下部が硬くなってから、徐々に高さを高くします。今日は16cm程の高さまで粘土を積みました。

   写真は上が開いて見えますが円柱です
 その後にコテを使い、自分が思っている壷の形に粘土を成形します。今日は高さ16cm,横26cm,奥行き22cmの形まで作りました。今回の作品の難しさは左右対称に作るので、成形しながら形を整えるのに時間が掛かります。どうしてもコテで成形するので、手の動きで左右対称にならず、変形します。それを調整しながらの成形です。

 積んだばかりの粘土は柔らかいので、変形し易いです。その為、少し固まってから、形を直し、その上に粘土を積みます。口には乾燥しないように、包帯を水に濡らし、絞った物を撒きつけます。そうして、ビニールの袋に入れ、乾燥が余り進まないように養生し、次の作業までおいて置きます。
 私の作業場は台所のテーブルです。象嵌の大きな作品の制作を始めますと、食事は居間でと云う生活です。今日の作業は2時間半程でしたが、象嵌作業に入ると居間での食事の連続です。成形は粘土の乾燥度合いを見ながらの制作ですので、一日にそれほどは進みません。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 空間のエネルギー(気) | トップ | 生涯大学卒業式 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
陶芸作品の制作1 (engel)
2007-03-14 20:10:56
わぁ~凄い。。感激です。粘土で先ず底をつくり粘土の紐で積み上げていく。積み上げる手元がはぃつた写真で器の大きさも実感できます。
ここまで二時間半ぐらいとは、とてもてぎわのいい作業に思えます。でもこれから完全に成型し絵付けをしていくのはたいへんなことなのでしょうね。
お約束とはいえ、このように写真入りで説明していただき理解がふかまりました。感謝感激です。
つぎの作業楽しにしています。

返信する
陶芸作品の制作 (kaji)
2007-03-15 00:07:09
engelさん
今年作る作品を如何するかで考えが纏まりませんでしたので、制作が伸び伸びになりました。制作過程は文章だけで書くのでは、分りにくいと思い、写真付きにしました。同じ様な作業が続くので、ポイント、ポイントで書きたいと思います。今回は他に色々な行事が有るので、成形を4月初めに終え、その後に象嵌作業に入り、出きれば4月末から5月の連休明けには作業を終えたいと思っています。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

陶芸」カテゴリの最新記事