
「私をくいとめて」 大九明子監督 ✗
綿矢りさ原作の小説を実写映画化しました。
お一人様生活を満喫している31歳のみつ子(のん)は営業相手の多田(林遣都)と自宅が近かったこともありほのかな恋心を感じます。一人でいるときには脳内の「A」(声 中村倫也)とああだこうだと言い合ってこの淡い恋心をどう育てるか考えます。そんな折「おひとりさま満喫最高ランク」に位置づけられる「ひとり海外旅行」で学生時代の親友(橋本愛)が結婚して暮らすローマへでかけます。妊娠し夫や家族に囲まれた親友の姿にみつ子は感慨を深めます。はたして帰国後多田との関係はどうなるのでしょうか。
脳内相談役Aとの笑える独白会話だけでなく、近所から聞こえるホーミーの歌声とか会社にいる奇妙な社員とか、近所のコロッケ屋さんなど、笑える小ネタも満載です。A役の中村の声がこれまた大変落ち着いていて心地よく響きます。結婚をあせって変な相手とうっかりデートしたあと自己嫌悪に陥る微妙な気持ちと、多田と二人でいるときのあせりながらもちょっと幸せな気持ちなど共感出来ました。主役ののんの演技が素晴らしい作品でした。
タバコは、テーブルマークが協賛企業になっているせいかタバコの自販機とか看板が妙にしっかり映っていたり、コロッケ屋の近くで喫煙しているおやじがいたりタバコそのものの露出は少ないものの宣伝はしっかりしていました。ちなみにテーブルマークはJTの関連企業です。