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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

2014年度無煙映画大賞選考理由

2015-04-08 | 2014年度無煙映画大賞
  各賞の受賞理由を簡単に記します。

・「魔女の宅急便」 (無煙映画大賞作品賞)
 少女が目標に向かって様々な問題や困難を克服して成長してゆく姿をメルヘンタッチの映像で軽やかに描きました。
 
・榮倉奈々 (無煙映画大賞主演女優賞) 出演作品「わたしのハワイの歩きかた」
                       「ミラクル デビクロくんの恋と魔法」
 それぞれの作品で性格や仕事は異なるものの等身大の女性をのびのびと演じ、同年代の女性たちに共感を感じさせ明日への活力となりました。
     
・錦戸亮 (無煙映画大賞主演男優賞) 出演作品「抱きしめたい 真実の物語」
 車椅子の女性と出会い、悩みながらも二人で生きていくことを決めた青年を誠実に演じました。

・周防正行 (無煙映画大賞監督賞) 監督作品「舞妓はレディ」
 津軽から舞妓さんになるために京都の花街にきた少女が言語学者の協力で京言葉をマスターし、芸事にも必死に励む姿を通して、舞妓さんの世界を楽しく描きました。旦那衆も喫煙せず無煙の作品としたことに敬意を表します。また、かつては周防監督は映画の中でタバコを出していましたが2013年の「終の信託」に続き、この作品も無煙となっています。
 
・「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」 無煙映画大賞ファミリー賞 (行定勲監督)
 小学3年生のこっこが「人と違うことがかっこええ」と社会から疎外されがちな人々と屈託なく付き合う姿は多くの子ども達に見せたい内容でした。多くの子役が出演する作品を無煙にしたことは素晴らしいことです。

・「圧殺の海 沖縄・辺野古」 無煙映画大賞特別賞 (藤本幸久、影山あさ子監督)
 沖縄辺野古で行われている暴力的な権力行使の現状を命を張って撮影し続けている映画人魂に対し敬意を表します。この作品が一人でも多くの日本人が鑑賞し「日本の沖縄」を自分のこととして考えることを願っています。

<2014年 汚れた灰皿賞(モクモク賞)> (注3)
「ルパン三世」
「まほろ駅前狂騒曲」
「海を感じる時」R15
「そこのみにて光輝く」R15
「ゼウスの法廷」
  以上5作品を代表して、「ルパン三世」に無煙映画大賞汚れた灰皿賞を授与します。
<理由>主役の小栗旬と玉山鉄二がたびたび喫煙。また、喫煙規制の厳しいタイでも喫煙するなど問題のシーンが多かった。

過去の受賞歴(作品賞) 
2013年度「はじまりのみち」(原恵一監督)
2012年度「しあわせのパン」(三島有紀子監督)
2011年度「ツレがウツになりまして。」(佐々部清監督)
2010年度「アンダンテ ~稲の旋律~」(金田敬監督)
2009年度「おと なり」(熊澤尚人監督) 
2008年度「ハンサム★スーツ」(英勉監督)
2007年度「キサラギ」(佐藤祐市監督)
(2005年、2006年は該当作品なし)
2004年度「父と暮せば」(黒木和雄監督 宮沢りえ、原田芳雄出演)
        

エイプリルフールズ

2015-04-08 | 2015以前の映画評


「エイプリルフールズ」 石川淳一監督 ××× PPピース

 エイプリルフールの日に7つの嘘の物語が交錯し、登場人物がものすごく多い作品です。
 4月1日、虚言癖がありセックス依存症ニセ医師(松坂桃李)が女を騙している場面から始まり、奇妙な誘拐事件、偽宮様夫婦、老婆の偽占い師などが次々と展開していきます。ニセ医師の子どもを妊娠し、臨月を迎えたコミュニケーション障害を持つ女がニセ医師のいるイタリアンレストランに乗り込んでドンパチをするのですが・・・。
 いくつかのエピソードはそれぞれつながりを見せ、ラストはみんな一応ハッピーにまとまります。現実的には簡単にピストルを撃つことなんかできないだろうし、観覧車の場面では後ろの景色が変わらないし、詰めの甘いところが気になりました。ただ、意外な役をみんな楽しそうに演じていて俳優さんたちの隠し芸大会と思えば許せるかな。
 タバコは、どうしょうもないバカ役の寺島進が、子役のいる側(×)やラーメン屋(×)で喫煙、ゲイのカップル役の窪田正孝が喫煙(×)しました。


ジヌよさらば ~かむろば村~

2015-04-08 | 2015以前の映画評


「ジヌよさらば ~かむろば村~」 松尾スズキ監督 ×××× モクモク賞候補

 1円も使わないで生きて行く、と限界集落にやってきた若者を描きました。「ジヌ」というのは「ぜに」の方言です。
 元銀行マンのタケ(松田龍平)はお金にまつわる辛い経験から「お金恐怖症」になり、「お金を使わずに生きて行く」ため、東北の過疎の村へやってきました。村長の与三郎(阿部サダヲ)と妻の亜希子(松たか子)はあれこれ世話をしますが、村内には「神様」(西田敏行)や怪しい女子高生(二階堂ふみ)ヤクザ(荒川良々)がいます。そのうえ、村長の過去を知るおかしな男(松尾スズキ)がやってきて村は混乱するのでした。
 限界集落、高齢化率40%、といった社会を舞台に、「お金が全て」といった経済優先の社会構造にメスを入れるのかと思いきや、物語がまとまらずわけのわからない作品になってしまいました。全体的に村長がタケに「田舎をなめてるんじゃないよ。」と何回か言っていましたが、その言葉を「映画製作をなめてるんじゃないよ。」と監督に行ってやりたい出来でした。一から勉強しなおしなさい。誰が制作費を出したのか・・・。
 タバコは、冒頭の荒川の喫煙シーンから始まり村長が経営するスーパーの入り口にはタバコの自販機、タバコの看板があり、阿部、松尾、モロ師岡らが代わる代わる喫煙するタバコ宣伝映画でした。(××××)