
「箱入り息子の恋」 市井昌秀監督 ○ 無煙映画賞候補 ☆☆
恋人いない歴と年齢が同じという35歳の公務員天雫(あまのしずく)健太郎(星野源)が初めて恋をし、大奮闘するお話です。
貯金だけが趣味で、「外食はお金がかかる」と言って昼食時には家に帰って食べます。こんな息子の行く末を案じた両親が「親の見合い」という婚活に参加します。同じ頃、健太郎はある雨の日、雨宿りをしている今井奈穂子(夏帆 かほ)に傘を貸しました。実は奈穂子の両親も「親の見合い」に参加していたのです。傘に名前が書いてあったことがきっかけで健太郎と奈穂子はお見合いの席で正式に出会います。
奈穂子の父親(大杉漣)が「13年も勤めていながら昇進もしていないような男は娘をまもることはできない。」と大反対します。奈穂子には視覚障害というハンディがあったのです。そこから、恋に落ちた健太郎の満身創痍の戦いがはじまるのでした。
健太郎の両親がその気のない息子になんとか見合いをさせようと奮闘する姿がこっけいに描かれていますが、母親役の森山良子が好演しています。特に奈穂子を守るために大怪我をしたときに見せる母親の表情は助演女優賞ものです。また、健太郎のペットのカエルくんが怪演をして盛り上げていました。助演動物賞かな?
タバコはなし。無煙です。若い男女の恋物語が無煙なのは大変素晴らしいことです。二人がデートで利用する「吉野家」では禁煙マークもばっちり映っていました。