
「るろうに剣心」 大友啓史監督 ×××
人気コミックの映画化です。明治10年、幕末に暗殺者「人斬り抜刀斎」として恐れられていた男が緋村剣心(佐藤健)と名をかえ「不殺」を誓って現れます。しかし、実業家観柳(香川照之)はアヘン貿易で巨利を得、新政府に代わる帝国を築こうと企んでいました。観柳の地上げの対象になった17歳の少女薫(武井咲)の道場を守るため剣心は観柳の武装団と闘うのでした。
剣心の「~でござる」はなんだか別のアニメの主人公みたいだし、薫のセリフは今の女の子の話し方で、アクションは小気味がいいけど劇画っぽく、「時代劇」というよりは「時代劇風 アクション映画」です。そう割り切って楽しめば面白い作品です。
タバコはおもしろいように次々出てきました。まず冒頭、新選組の斎藤(江口洋介)が加えタバコでチャンバラ(紙巻たばこ)をします。香川はパイプ、葉巻とJTが喜びそうです。また、なんと新アヘンを調合した医師恵(蒼井優)がキセルをふかします。(×××)奇妙なことに観柳が利益を上げている「新アヘンは依存性が普通のものより高い」というもので、「もしかしてこれはブラックユーモア」か、それとも「タバコの害をひとひねりして伝えようとしているのか」と考えてしまいました。タバコの依存性はアヘンより強いのでしょうね。
ところで、エンドロールで「動物は傷つけていません。」というテロップが入りましたが、タバコの能動喫煙、受動喫煙で俳優やスタッフを傷つけていることには気が付いていないのでしょうか。犬、猫、ウサギを大切にするのと同じようにヒトも大切にしてほしいものです。
(注)太字は作品での喫煙者