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カエルが楽しく笑う庭

両生類を主体として彼等を取り巻く都会の自然環境と、投稿者のつれづれなる思い

<big>猫と糸瓜</big>

2010-12-26 19:01:23 | 世間一般
☆幽閉のネコ共と奔放なヘチマ群


Imgp8478Imgp8512Imgp851450_2Imgp8515_51_2茶子に限らず寒くても夜明け前から南側の窓外を見たい家猫ども。

自由な野鳥たち・猫たち・繋がれた犬たち・人間・車やトラックなどなど。

三匹の家ネコ共は、入れ替わり立ち代わり競って表道を眺める。 いつも興味津々で見飽きる事がない。

昼過ぎになると、西向きの庭側を見ながら昼寝と決め込む。

でも、薄目を開けて何となく庭を見張っている年長のブシ。

我が家の一室にネコ共が棲みつくようになって良かったことは、ヨソのネコ達が庭に寄り付かなく成ったこと。

以前は、近所の猫達が縁側の下にタムロしたり、庭の彼方此方に迷惑千万な落とし物をしていくので大弱りだった。

三匹が我が家に来てから、ネコ達の近接往来がピタッと止んだ。

「猫には猫」、の目算が当たった!

だが、気の毒な事に我が家のネコ達は幽閉の身の上。

引き換え、植え込みのヘチマは年末だというのに今もヘチマの実が成長中。

今日は食べごろのヘチマを4本も収穫した。

大きな葉っぱで我が家の壁面を覆って温度を少し下げてくれたし、数日前一本だけ切った幹先からは700m l 近い透明なヘチマ水が今朝がた採れた。

今年の猛暑でも殆どクーラーを使わなかった私は、日に二回もの打ち水やり水をした為に、夏期の水・下水道代金が二倍にも跳ね上がった。

でも、いいわ。高気温は下がったし、ヘチマは食料に、ヘチマ水は化粧水に、ということで元が取れたかも。

「来年はヘチマの苗を増やし育てて、『ヘチマの家』と呼ばれるくらいに頑張ろうかしら?」 と張り切っていま~す。




<big>現役90歳の彫刻家</big>

2009-05-30 20:58:05 | 世間一般
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卒寿を迎えた、照井 利(てるいとし)さんの個展  "飛天"  を観に行きました。

左はガラスケースの中の「天使」の顔です。

美しく微笑んでいます。

右は会場内に飾られた「一番星」です。

                       藁葺き屋根の上で、少女が空を見上げています。両腕で抱えられる大きさです。

照井 利さん 略歴

1919年 秋田県生まれ / 公務員の仕事を20年続けた後、彫刻の道を選び
1976年 武蔵野美術学園修了
1976年~1979年 パリ留学
1982年 個展「史染抄」
数々の業績を経て
2009年 個展 卒寿彫刻展 日本橋兜町 杉本画廊

Imgp3924_09528Imgp3958_09528_1429会場に飾られた生け花を、微笑みながら御覧になっています。

まるで天使の微笑み! 美しい卒寿の日本女性です。

同席の女性は武蔵美(むさび)の同窓生とか。

普通の人より20年以上も遅れて、彫刻の道に進まれたのです。

私は知人の彫刻家の展覧会に行った時、とても気に入った彫刻を見つけました。昨年のことです。それは、照井さんの作品でした。

写真を何枚か撮って差し上げたのが御縁で、卒寿展の案内状を頂きました。

照井利さんの身長は141cm、体重は約35kgs。小柄で可愛らしい方です。

Imgp3941_09528_1410昨年はじめて見た照井彫刻家の作品「天使のうたたね」(テラコッタ)です。

2008年の制作作品は会場に飾られ、購入者を待っていました。

「昔、少女の夢の中には、美しく飛翔する天女の姿がありました。そんな宇宙があったのですね.....」照井さんの御言葉です。

この作品の大きさは、横幅おおよそ50cm、奥行おおよそき35cm。

多くの出展作品のうち好きな三点(テラコッタ)を選んで、ここに載せました。

こういう女性が現役で活躍されていることは「稀に見る素晴らしいこと!」と 感じ入っています。

入場者に配られた案内書に記されている、照井様の「卒寿にあたって」の御挨拶全文を掲げます。
  
         *       *       *       *       *
            
美しい夜がありました。
 
 長野の山里の白い家(彫刻仲間が農家を借りて宿泊している家)で眺めた流星の数、尾を引く美しさ。
昔、少女の夢の中には、美しく飛翔する天女の姿がありました。そんな宇宙があったのですね。

 振り返ってみますと、公務員を辞めて何も知らない彫刻の道を選んだのは、言葉もいらず、唯、粘度を持てば何かが出来る、そんな単純なものでした。

 美術学園、パリのボザールのアトリエでの学びは、若い学生の中で、愉しい青春でした。燃えていました。

 彫刻研究会の仲間に入れて頂いて、出品を重ねながら、未熟な作品ながらそれが私の何からしいのかな、などと思っています。

 異なった美術関係の仲間、友人も出来、また観て下さる方々との触れ合いも広まって、私の宝はだんだんと豊かに深まってゆきました。人生は育つもの、育てられるものですね。

 この度の卒寿展も、こうした仲間や先輩の方々の協力や励ましがあったからです。ほんとうに有り難いことです。感謝でいっぱいです。

 以前は漆に挑戦しました。今度新しく、ブロンズの蝋形を教わりました。いずれも入り口入門ですが、先生方には忙しい中を指導して下さいました。ありがとうございました。

 今では天女に替って空は、宇宙飛行士が、宇宙服を着て泳ぐ時代になりました。空も汚れています。天女は少女の夢に現れるでしょうか。幻にしても、天女の舞を見たいですね。そして私たちは、美しい空を取り戻したいですね。そんな希いを籠めて、テーマは決まりました。

 体力、気力の衰えを感じながら、皆様の温かい応援で卒寿展をいたします。そしてまた新しい第一歩と思っております。ありがとうございました。ありがとうございました。

  2009年5月   照井 利   
 
 卒寿展にあたって
           
                *        *        *

無駄のない美しい彫像のような内容と文章に、九十年にわたる重みのある謙虚な人生を、ひしひしと感じます。
遅い出発でも、神様は放って置かないのですね。

健康で卒寿を迎え、更に意欲満々の人生を得ることは、生易しいことではありません。
照井 利、女流彫刻家の更なる挑戦を期待しながら5月28日(木)の午后3時すぎ、私は杉本画廊を後にしました。