けったらかまえる

ひとりごと

エピソード1

2011年05月14日 | Weblog

底が見えるくらいに波が引いたという。
これは来るなと思ったという。
一瞬にして崩れ電気が止まり、防災無線もスピーカーも
使えなくなり、メガホンを使ったり大声出して呼び掛けた。

波は勢いがあると言うよりじわじわと高く迫ってきたという。
車で逃げて助かった人、車で逃げて渋滞にはまって
波を被った人。
車ごと沈んだが、後部ガラスが割れて波が入ってきてドアが開き
脱出して助かった人。それは同級生だったらしい。

会社を担う人が帰らぬ人となり、それも同級生だった。
その一族には地元では2世代に渡って世話になった。

港湾口防波堤は、北堤(990m)と南堤(670m)の2本あり、
30年、1200億円を掛けたが、試算によると浸水を6分遅らせ、
沿岸部の津波高を(推定)13mから(実測)7-9mに低減させた
という効果を発表。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%9C%E7%9F%B3%E6%B8%AF%E6%B9%BE%E5%8F%A3%E9%98%B2%E6%B3%A2%E5%A0%A4

やはり堤防は役に立ったのだ。
沿岸の中心地と反対側の奥では、街の景色が違う。
今回これで壊れたから、次はもっと奥まで波は来るだろう
と嘆いていた。

街には自衛隊の車両が走っていて、戦時中のような。
跡地はほんとうに空爆されたようだった。
2ヶ月経っても道路以外は変わっていなかった。