全日本選抜体重別、男女の全日本選手権が終わり、9月に行われる世界選手権の代表が決まった。国内の大会は一段落して、ここからは国際大会、合宿を経て世界選手権に臨む。
男子日本代表(各階級2名、14名、90kg級西山選手は怪我のために欠場)は、早速、今週末チュニジアで行われるグランプリ大会に出場する。オリンピック2年前のシーズンに突入したこともあって、前年度に比べると出場選手も増えている。男子73kg級は最も多く42人である。オリンピック出場権をかけたランキングポイント獲得の闘いがいよいよ始まった感がある。こういった厳しい中でしのぎを削って生き残ったものがオリンピックに辿り着くということか。
心配なのは選手の心理面、肉体面の疲労である。例えば、100kg超級の鈴木桂治選手は29歳である。4月に選抜、全日本と2つの大会を闘った。そして休む間もなくチュニジアへ。私自身の経験から考えても若くともこのペースで試合をすることは非常に難しい。大きな大会を終えれば自分が思っている以上に心身ともに疲労し、消耗する。消耗した状態で無理をすれば怪我を誘発することにもなる。
国内の練習環境(レベルの高い練習相手)が十分でない海外の選手の場合には試合を練習の一貫と捉えて割り切っている選手も多い。しかし、日本の場合はコーチも選手も「出場した大会は全て勝たなければ」という観念的なものがあるので、試合が増えれば増えるほど大変である。そして、毎月のように大会をこなしていき、どの大会も勝たねばならないとなれば、世界選手権にピークを持ってくるのが非常に難しくなる。
試合に出るのはプラスの面とマイナスの面もある。若い選手であれば、経験を積むというプラスの面が多いのだろうが、ベテランもしくは既にある程度実績を持った選手は、研究され、「勝ちづらくなる」マイナス面の方が大きいと思う。とくにヨーロッパの選手は一度負けた選手に関しては徹底的に研究する。1時間やったら勝てないとわかっていても5分間なら勝てる方法を見つけ出す。
確かにランキング制になったことでポイントを獲り、より有利なシードを獲得して世界に挑むというのもわかる。しかし、実際にはその選手が強ければシードは必要ない。誰とやっても勝つ自信があればシードなど必要ない。鈴木選手や小野選手のような選手は、大会を多く闘って得られるものと、疲労や怪我、研究されるなどといった失うものとを天秤にかけて大会に出場するべきだろう。
今年の世界選手権で勝つことは重要だが、最終的にはオリンピックが勝負となる。ポイントに振り回されて大会に出続けて肝心のオリンピックでは息切れしてしまったということがないようにしなければならない。「試合に出る以上勝たなければ」という意識の強い日本は、大会前はどうしても調整期間をとる。つまり、大会が増えれば調整の期間が増えて、実際に鍛える期間が削がれるといった心配もある。
ナショナルコーチ達は私が考えるようなことは百も承知で大会を選び、強化計画を立てているとは思うが・・・。篠原体制になってからは一貫して厳しい強化方針を打ち出している。そのことは選手も理解していて、選ばれた大会には余程の怪我でない限り回避しないようだ。こういった厳しさは評価もできる。しかしながら、コーチの立てた計画に沿って懸命に頑張った選手が万が一結果がでなかったとしたら、その責任は、これまで言い尽くされてきた「選手の気持ちが甘かった」「勝とうという気持ちがみられない」というように選手のせいにするのではなく、強化委員会なり、コーチ陣の責任であると認識しなければならない。またそうでなければ、選手達も救われない
男子日本代表(各階級2名、14名、90kg級西山選手は怪我のために欠場)は、早速、今週末チュニジアで行われるグランプリ大会に出場する。オリンピック2年前のシーズンに突入したこともあって、前年度に比べると出場選手も増えている。男子73kg級は最も多く42人である。オリンピック出場権をかけたランキングポイント獲得の闘いがいよいよ始まった感がある。こういった厳しい中でしのぎを削って生き残ったものがオリンピックに辿り着くということか。
心配なのは選手の心理面、肉体面の疲労である。例えば、100kg超級の鈴木桂治選手は29歳である。4月に選抜、全日本と2つの大会を闘った。そして休む間もなくチュニジアへ。私自身の経験から考えても若くともこのペースで試合をすることは非常に難しい。大きな大会を終えれば自分が思っている以上に心身ともに疲労し、消耗する。消耗した状態で無理をすれば怪我を誘発することにもなる。
国内の練習環境(レベルの高い練習相手)が十分でない海外の選手の場合には試合を練習の一貫と捉えて割り切っている選手も多い。しかし、日本の場合はコーチも選手も「出場した大会は全て勝たなければ」という観念的なものがあるので、試合が増えれば増えるほど大変である。そして、毎月のように大会をこなしていき、どの大会も勝たねばならないとなれば、世界選手権にピークを持ってくるのが非常に難しくなる。
試合に出るのはプラスの面とマイナスの面もある。若い選手であれば、経験を積むというプラスの面が多いのだろうが、ベテランもしくは既にある程度実績を持った選手は、研究され、「勝ちづらくなる」マイナス面の方が大きいと思う。とくにヨーロッパの選手は一度負けた選手に関しては徹底的に研究する。1時間やったら勝てないとわかっていても5分間なら勝てる方法を見つけ出す。
確かにランキング制になったことでポイントを獲り、より有利なシードを獲得して世界に挑むというのもわかる。しかし、実際にはその選手が強ければシードは必要ない。誰とやっても勝つ自信があればシードなど必要ない。鈴木選手や小野選手のような選手は、大会を多く闘って得られるものと、疲労や怪我、研究されるなどといった失うものとを天秤にかけて大会に出場するべきだろう。
今年の世界選手権で勝つことは重要だが、最終的にはオリンピックが勝負となる。ポイントに振り回されて大会に出続けて肝心のオリンピックでは息切れしてしまったということがないようにしなければならない。「試合に出る以上勝たなければ」という意識の強い日本は、大会前はどうしても調整期間をとる。つまり、大会が増えれば調整の期間が増えて、実際に鍛える期間が削がれるといった心配もある。
ナショナルコーチ達は私が考えるようなことは百も承知で大会を選び、強化計画を立てているとは思うが・・・。篠原体制になってからは一貫して厳しい強化方針を打ち出している。そのことは選手も理解していて、選ばれた大会には余程の怪我でない限り回避しないようだ。こういった厳しさは評価もできる。しかしながら、コーチの立てた計画に沿って懸命に頑張った選手が万が一結果がでなかったとしたら、その責任は、これまで言い尽くされてきた「選手の気持ちが甘かった」「勝とうという気持ちがみられない」というように選手のせいにするのではなく、強化委員会なり、コーチ陣の責任であると認識しなければならない。またそうでなければ、選手達も救われない
タレント議員が批判される中、引退してからならともかく、現役を続けながら政治家…。
誰も「それは間違っている」とは言えなかったんですね。
実績がすばらしい方だっただけに残念です。
そもそも谷選手が政治家と選手を両立しようなんて甘い考えをしてしまうのも、今の全柔連が甘やかしてしまった結果なのでしょう(T_T)
それにしても今回のチェニス大会?への男子重量級の派遣状況は酷すぎますね…監督は誰が見ても未熟としか思えませんから。その監督に任せっきりなのか試験中なのかわかりませんが、上の方が全くご指導されていないのではないかと心配でなりません。
選手としてどれだけ結果を残してこられてたのかわかりませんが、もっと人の弱さを理解出来る方がしっかりサポートして強化を考えるか、所属指導者の意見を取り入れるような仕組みにしないと被害者となる選手が可哀想過ぎます…。
前にもコメントをさせて頂きましたが、若い指導者への指導・教育がもっと必要なのではないでしょうか?もちろん一生懸命に努力して指導者として勉強されている方もいらっしゃいますが、選手として結果を残された方が指導者になり、自分の経験則でのみ指導をされている指導者が多すぎると感じます。
実際、指導者を教育する仕組みはどうなっているのでしょうか?
本来、そんなことを求めるのは甘えだと思います。ただ、結果を残した人間にしか与えられない道ならば、そしてその道を与えてしまった先生方が物を言えなくなっているなら、指導者を教育する仕組みが必要なのではないでしょうか…
たぶんきちんとドクター、コーチ、トレーナーと連絡を密にしてると思いますが・・・
この辺りが他国と比べて軽く見られているのかもとは思います。