試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ100-85[ツヌ113F] 前面窓セルHゴム支持印刷再現修正,行先表示類変更,表示器点灯色調整施工 ※'再生産品

2018-10-24 21:43:00 | 国鉄/JR101系
光輝。

KATO製国鉄101系ツヌ113F(Tc74:再生産品+旧製品)の1M9T化を終えた。
その代わり動力ユニット搭載車がクモハ100-144(7号車)からモハ100-235(3号車)へ移動したため編成内の偏位が著しくなった。
そこで現在の西行設定を東行設定に変更し牽引比率を高め簡易的な動力車位置偏位対策とする。


国鉄101系クハ100-85(ツヌ113F)。
※再生産品。

クハ100-85(ツヌ113F)はツヌ115F(Mc144)車両更新兼用の十一代目ツヌ118F(Mc155)に組まれていたクハ100-78が種車である。
回着当時の十一代目ツヌ118F(再生産品)はクモハ100-108の行先表示器部品が脱落しそうな状態だった。
再生産品車両は運行番号,行先表示器部品の嵌合が固くクモハ100-108がその窮屈さを示していた。
クモハ101-155と共に車両更新用種車起用が内定しており回着整備時に[13C 千葉]表示から[09C 津田沼]表示へ改めている。
この時の部品交換は詳細が記されていないが恐らく嵌め込みに苦戦したと思われる。
十一代目ツヌ118Fは全車再生産品での導入が図られておりクハ100-78を改番したクハ100-85も同様の嵌合精度だと考えた。
従来の行先表示類変更では全て旧製品LOT品の切り出し済保管品を使い回していた。
未だ登場機会の無い再生産品LOT部品を起用し嵌合具合が変化するか確かめる。
先発入場車はその他に微細な修正を要するクハ100-85(再生産品)とした。


入工中のクハ100-85。

クハ100-85に取り付けられている前面窓セルはHゴム支持印刷再現に縦桟の銀色塗料がはみ出すエラーを抱えていた。
平面では然程目立たないものの101系の前面窓には約10度の傾斜が設けられている。
これにより俯瞰では必ず銀色塗料が光源に反射してしまい嫌でも目に飛び込んでくる状況だった。
原則的に再生産品運転台付車両は導入の都度先頭車両へ配置してきた。
そのため代替部品が確保出来ず手を出せないまま現在に至る。
ところが組成予定を組むツヌ105Fで本格的な新金型運転台付中間組込車が登場する見込みとなった。
竣工当時とは事情が変わり前面窓Hゴム支持印刷の修正を行える環境にある。
仮に失敗した場合はクハ100-78(ツヌ118F:再生産品)若しくはクモハ100-170(Mc170:弁天橋区仕様)との交換を行う。


前面窓セル外側断面には流出していなかった銀色塗料。

前面窓Hゴム支持印刷再現への銀色塗料流出は縦桟下部とその両側に限られる。
進出代は僅かながらまともに光源を受ける部位でありHゴムが波打ったように見せる。
取り外した前面窓セルを確認すると断面外周は透明のままだった。
Hゴム支持モールド部天面さえ灰色に戻せれば波打ち現象は解消されると思われた。
当初銀色塗料の剥離はクロスで包んだ爪楊枝を持ち出した。
しかし何度擦っても全く歯が立たない。
止むを得ず直接爪楊枝の先端を当てる事にした。
この方法はHゴム支持印刷再現を失う恐れがあるため僅かにモールドへ触れる程度に留める。
力が加わらない分を往復回数で補った。
すると少しずつ銀色塗料が剥がれ始め大半が除去に至った。


波打ち現象の原因だった前面窓側Hゴム支持モールド下部断面。

措置を終えた前面窓セルを車体へ仮装着する。
そして光源に向け修正状況を確認した。
結果は予想に反し波打ち現象が残ってしまった。
再度前面窓セルを見直すと銀色塗料が前面窓側Hゴム支持モールド断面にまで回り込んでいた。
それなりのモールド厚を持つが爪楊枝での除去作業は前面窓を傷付けかねない。
そこで前面窓下部をマスキングテープで養生する。
マスキングテープを全面へ貼り付けると剥がす際に縦桟印刷まで失われると考え各窓毎への貼付とした。
前面窓Hゴム支持支持印刷再現とは異なり全てを削ぎ落とす。
爪楊枝へ力を加えHゴム支持モールド断面を擦り続け透明に戻した。
灰色Hゴム支持復旧と波打ち現象解消を併せ約25分を要している。
時間を割かれたが無事前面見附の向上に結び付けられた。


初起用となった再生産品LOT運行番号,行先方向幕部品。

大仕事を終えた気分になったがまだ行先表示類の変更が残る。
開封すらしていなかった再生産品LOT運行番号,行先方向幕部品を持ち出した。
製品付属部品の東行用行先方向幕は[西船橋]表示と[津田沼]表示しかない。
プロトタイプが近いツヌ116F(Mc154)で[西船橋]幕を使用していたため[津田沼]幕の一択になった。
湯口痕が残らないよう丁寧に切り出し上辺,下辺を整える。
運行番号幕は組み合わせに従わず[07C]幕を選択した。
取り付けられていた[53C]幕,[三鷹]幕は押し出したと同時に何処かへ飛んでいった。
やはりクハ100-85の行先表示類変更は強引に行ったらしい。
当然[07C]幕,[津田沼]幕への交換も堅い嵌合になると予想がついた。


表示器幅に届かなかった再生産品LOT[07C]幕,[津田沼]幕。

何度も脱落を繰り返しながら[07C 津田沼]表示へと改めた。
天地方向は上手く各表示器内に押し込めた。
ところが左右方向の幅が不足し双方とも隙間が生じている。
再生産品LOT[千葉]幕は取付口より広幅の個体が多く両側に白濁を招くほどだった。
まさか逆の現象が生じるとは思わず再生産品LOT部品の採用は見送りとなった。
代わりに切り出し済の旧製品LOT部品を起用したが嵌合精度は固いままである。
嵌め終えるまでの過程は再生産品LOT[07C]幕,[津田沼]幕と変わらない。
散々な目に遭ったが表示器内の隙間は解消された。


存置されたライトスイッチ部品。

クハ100-85の先頭車両対応化はダミーカプラー交換を行っただけに等しい。
そのためクハ100-78(ツヌ118F)以来のライトスイッチ部品が残されている。
ツヌ118F(再生産品)の導入は組成変更を伴う場合が多い。
今後の増備ではライトスイッチ部品を持たないクモハ101-155,クモハ100-108(ツヌ118F)の中間組込車対応化が難しくなる。
予めクハ100-85用ライトスイッチ部品を撤去し予備品を抑えようと考えていた。
しかし保管品の運転台付車両用ライトスイッチ無床板は旧製品LOT品しか残っていなかった。
一応再生産品LOTライトスイッチ部品も旧製品LOT床板に組み込める。
ただ成形色が異なる再生産品LOTライトスイッチ部品は現行LOTライト基板捻出の目安にしていた。
現行LOTライト基板更新は現在進行中であり混同を防ぐ見地からライトスイッチ部品撤去は中止となった。




クハ100-85 [07C 千葉]:前面窓Hゴム支持印刷再現修正,運行番号・行先変更施工。
※再生産品。

行先表示類変更に先駆けて行った前面窓Hゴム支持印刷再現修正は完璧な状態ではない。
極一部に銀色塗料が残されたままになっているがHゴム支持再現の波打ちはほぼ廃された。
前面見附を悪くさせた真因は前面窓下部Hゴム支持モールド断面への塗料進出だと言える。
この症状はクハ101-74(ツヌ113F:再生産品)でも現れており同様に対処したい。
一度措置を終えたためクハ100-85よりも作業効率は高まるだろう。
採用が見送りとなった再生産品LOT運行番号,行先方向幕部品は保管品に廻された。
再生産品LOT品試験装着時の行先表示は[津田沼]幕であったが[千葉]幕へ再変更している。
保管品の[千葉]幕削減対象には旧製品LOT品も含まれている。
都合良く東行へ改められる編成が出現したため旧製品LOT部品による[07C 千葉]表示に決定した。


クハ100-85 点灯試験[07C 千葉]:表示器点灯色修正施工。
※再生産品。

現行LOTライト基板装着車のクハ100-85は既に表示器点灯色変更対策が行われていた。
ただクハ101-74に比べ色合いが淡く今回修正を施している。
表示器用プリズム先端に塗布されていた水性マッキーは簡単に落とせる利点を持つ。
湿らせたティッシュペーパーで拭き取り一旦製品原形に戻した。
改めて卸したての水性マッキーで塗り直しクハ101-74との色温度差を縮めている。
入場前に比べ静態時,動態時双方の点灯状態を改善出来たと思う。
クハ100-85が竣工しツヌ113Fの再出場は目前に迫った。
最終入場車はクハ101-74でクハ100-85と同規模の施工内容で終えられると読む。
行先表示類の変更は切り出し済保管品が起用される。
銀色塗料がはみ出した前面窓Hゴム支持印刷再現の修正さえ乗り切れれば回着整備と同様に進行できると思う。
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