試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成200形モハ206 更新車 晩年仕様 回着 (TNカプラーSP化,グリーンマックス製PT-43S形パンタグラフ換装)

2018-01-22 22:28:43 | 京成線
確保。

漸くTOMYTEC製京成200形更新車モハ206,モハ207を入手した。
長らく本格的な青電形式の完成品を待ち望んでおり念願が叶った。
しかしモハ206+モハ207は4両編成化(206F)が最終目標でまだ道半ばである。


京成200形206F 更新車 晩年仕様。
206F:[206]-[207]。

TOMYTEC製京成形式は3500形3592F現行色(6次車),3556F朱帯色(3次車)がリリースされている。
これに続く製品が200形になるとは想像もしていなかった。
他社製品でも離合に相応しい完成品はマイクロエース製3500形3504F朱帯色登場時仕様しかない。
しかし導入した3504Fは朱帯色後期仕様(1次車:3504F)へ改装し出場させてしまった。
プロトタイプとしては孤高の存在になるが200形の製品化は今後の展開に大きな期待を抱かせてくれる。


3300形3556F復活青電色前期仕様(3356F)。

製品は塗装被膜が薄く青電色の塗り分け部の重なりがウインドシル,ヘッダーの様に見える以外大きな不満はない。
マイクロエース製3300形3356F復活青電色前期仕様(3356F)では色調に強烈な違和感を抱いた。
モハ206,モハ207は大凡のイメージが再現され青電色らしさを醸し出せていると思う。
モデリングも京成青電形式更新修繕車の特徴を掴めており500形,1600形更新車にも通ずる予感がする。
幸い塗装破綻の少ない個体を引き当てられ戸当たりゴムモールドへの塗料引き込みは殆ど無かった。


モハ206 更新車 晩年仕様。

窓サッシ印刷が若干大袈裟に感じられるもののTOMYTEC製品としては標準的な仕上がりだろう。
更新修繕後の200形は小変更が繰り返されたがプロトタイプは晩年仕様に相当すると思われる。
台車は通称U形の転用ながら1967年からコロ軸受への改造が開始された3H-67を履く。
助士側前面窓内には[93 ]が印刷済の運行番号表示器が再現され1970年代の仕様とされた。
運行番号表示板化は運行番号表示器の消去が必要になる。
側扉窓はラッシュ対策で行われたHゴム支持鋼製扉から押え金支持アルミ扉への交換後とされた。
このうち押え金支持の側扉窓再現はプロトタイプを絞る大きな要素となっている。
主に4両編成化後に施行された内容が大半を占め新京成譲渡前の仕様に近い。
加えて2両編成は1M1Tが原則で成立の難しい製品とも言えよう。


入工中のモハ206。

編成管理番号は実車が4両編成化後のモハ206-クハ2003+モハ208-モハ207をイメージした206Fとする。
第一次整備はモハ206から開始した。
4両編成化が念頭にあり動力ユニットをモハ206とモハ207のどちらに搭載させるか悩む。
床下機器配置は両車で変わらず移設は容易である。
しかし個体差の大きいTOMYTEC製品だけにより状態の良い個体を先頭に立たせたい。
取り敢えず転用可能な非動力車用床板を組み上げ次回導入へ備える事にした。
ちなみに残る2両の回着は目途が立っていない。


初登場のイコライザー式3H-67非動力台車。

所有する京成形式は全てカルダン駆動車で吊掛駆動車は初お目見えとなった。
イコライザー式台車も所有車両では初となり新鮮に映る。
3H-67の基本構造はTOMYTEC製通称U形台車に近く代用品には十分だろう。
在籍中のTOMYTEC製品はTNカプラー若しくはTNカプラーSPで統一されている。
当然206FにもTNカプラーSPを採用する。
よってTNカプラーSPに支障するカプラーポケット台座は切断した。


TNカプラーSP対応化された3H-67非動力台車。

3H-67非動力台車への細工は従来のTOMYTEC製非動力台車から変更していない。
懸念材料は運転台側へのTNカプラーSP取付である。
TNカプラーが理想的だったが残念ながら黒色成形品の密着自動式は手元に無かった。
後退角を有する妻板とTNカプラーSPは相性が良くない。
現にTOMYTEC製1000形1029F後期仕様(1029F-5)は取付時の加工が災いし後年TNカプラーSPからTNカプラーへ交換した。
嫌な予感を抱えつつTNカプラーSPを試着し車体と嵌合させた。


TNカプラーSPと競合し下垂してしまう運転台側台枠。

予想は的中しTNカプラーSPのカバーが車体裾と干渉し運転台側台枠を押し下げてしまった。
このままでは車体不等沈下を招くためカバーへの細工を行う。
黒色成形台枠に黒色成形TNカプラーSPを取り付けるため整形箇所が非常に判り難かった。
一度連結器部品を取り外したTNカプラーSPを装着し車体裾との競合位置を確認している。


カバー整形に備えTNカプラーSP装着試験中のモハ206。

車体裾に当たる箇所はTNカプラーSPカバーの両端である。
1029F-5をTNカプラーSP使用中止に追い込ませた箇所から変わっていなかった。
カバー両端にはジャンパ連結器モールドがある。
細工角度を一つ誤ると切り落としに繋がるため整形には細心の注意を払った。
灰色成形TNカプラーSPでは色差を目安にカバーの施工が行えたが黒色同士が被り作業がやり難い。
止むを得ず運転台側台枠成形を頼りにカバー前端の形状に整える。
ところが順調に加工を進められていた矢先に車体印刷のメーカーエラーを発見した。
山側の[モハ206]標記が激しく乱れていた事に今更気付いている。
先頭に立たせるには到底相応しくなくTNカプラーSPカバーの整形を中止した。


モハ207へ転用される加工途中の運転台側用TNカプラーSP。

ここでモハ206への動力ユニット搭載が決定した。
非動力車用台枠と動力ユニット台枠は車体裾との位置関係が異なると思われTNカプラーSPを加工も取り止めている。
モハ207用に整形を続行する選択肢もあった。
しかし台枠の個体差を考慮しモハ207入場時に再加工を施す。
結局モハ206は非動力車のまま原形のTNカプラーSPを装着するだけに留まった。


グリーンマックス製PT-43S形へ交換したパンタグラフ。

TOMYTEC製純正パンタグラフは固定式で全く役に立たない。
メーカー推奨のTOMIX製PG16形パンタグラフでは今一つ京成形式らしさが演出できないと思える。
晩年仕様がプロトタイプでもありグリーンマックス製PT-43S形パンタグラフを採用した。
取付孔は3592Fや3556Fより小径化された模様でゴム系接着剤の併用固定を廃止している。




運行番号表示器印刷にも乱れがあるモハ206。

青電形式は4両編成化時に中間組込車のパンタグラフが撤去された。
これを再現するにはパンタグラフ台の切除と取付孔の埋込を行わなければならない。
綺麗に仕上げられる技量は有しておらずモハ206のパンタグラフは折畳が原則となる。
2両編成でも実車の1M1T組成を考えるとパンタグラフを上昇させる機会は殆ど無いだろう。
なお運行番号表示器は[93 ]の下部に印刷垂れがあった。
当初から気付いていたが許容範囲内だと考えていた。
動力ユニット搭載と同時に4両編成化時の中間組込が確定しこのエラーは隠蔽される。




モハ206(グリーンマックス製PT-43S形パンタグラフ換装)。

山側の[モハ206]標記乱れに気付くのが早ければモハ206,モハ207の第一次整備は既に終えられた時間になっていた。
モハ207の整備時間が不足してしまい第一次整備が二分割される異例の展開を迎えている。
非動力車存置が決定したモハ207の整備は運転台側TNカプラーSPへの加工が残る。
但し最重要部の整形は終了に至ったためモハ206の様に長引く事は無いと思う。

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