試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成200形モハ206,モハ207 更新車 台車交換試行 (三代目:TOMYTEC製TS-310台車代用500形,510形編入試験)

2018-12-01 21:57:48 | 京成線
混迷。

TOMYTEC製京成200形206F更新車晩年仕様(206F)は1971年7月~1976年11月をプロトタイプに出場させた。
新たな離合相手に充当されるモハ206+207更新車晩年仕様(三代目:206F)は改番を前提にしている。
206Fと同時期に活躍した青電形式から3編成をプロトタイプ候補に絞り最終選考試験を行う。


京成200形206F 更新車 晩年仕様。
206F:[206]-[207]。
※改番予定車。

4両固定編成化後の青電形式は3M1Tで纏められた。
吊掛駆動編成は動力形式:200形,500形,510形,600形,700形,1600形,非動力形式:1600形,2000形,2100形,2200形に集約される。
このうち1600形はアルミ車体:クハ1601+モハ1602,鋼製車体:クハ1603に更新された。
クハ1601+モハ1602は論外だがクハ1603も独自の屋根板をTOMYTEC製200形で仕立てるには技量を要する。
また2100形,2200形も同様の理由でプロトタイプ候補から早期に外され編成を組む700形も改番対象外とした。
200形より先に更新修繕が実施された600形は運転台嵩上が行われていない。
そのため運転台側前面窓ワイパー支持部が凸形を描く特徴を持つ。
2000形も同様の形状とされたが先頭車両では拘りたい箇所であり選考漏れしている。
これらを踏まえ最終候補は200形,500形,510形の3形式となった。


入工中のモハ206,モハ207更新車晩年仕様 (206F)。

500系列はクハ500形が新京成に譲渡され3両のみの在籍となったモハ500形が更新修繕にて200形同様の車体に載せ替えられた。
晩年は全車が揃う4両編成で揃えられ1974年9月まで活躍した。
◆502F:モハ502-クハ2011_モハ500-モハ501(1974/9)。
502Fへの改装はFS-28台車の調達若しくは代用が課題となる。
京成最期の一般営業用吊掛駆動形式となった510形は類似の更新車体ながら戸袋窓下辺側板が面一化される小変更があった。
床下機器配置も異なるがモハ207(二代目)をクハ2003(206F)へ編入した前例があり大きな問題とは言えない。
但し台車交換以外にも側扉窓を押え金式からHゴム支持式へ改めなければならない。
ちなみに1600形クハ1603が組み込まれた510Fは一足先に構想外となり514Fが対象に残った。
なお514Fは1974年9月を境とした2種の組成が存在する。
今回の改番は先頭車両だけに留まるためプロトタイプ選択には直接影響しない。
◆514F:モハ514-モハ515_クハ2012-モハ513(1974/9)。
◆514F:モハ514-モハ209_クハ2012-モハ513(1980/4)。


2000形クハ2003更新車晩年仕様(206F)。

改番だけで竣工が近付く200形だったが206Fが出場済であり候補は200Fか204Fに限られる。
◆200F:モハ200-クハ2009_モハ202-モハ201。
◆204F:モハ204-モハ203_クハ2010-モハ205。
200F,204Fに於ける差異はクハ2000形の組込位置だけであり206Fと差別化が図れない200Fが脱落した。
戦災復旧車を種車とする2000形は更新修繕後も各車の台車が統一されない事態が続いた。
クハ2010も当初はTR-11台車を履いていたが1974年頃に廃車発生品の3H-67台車へ交換されている。
206Fは2000形クハ2003を含む4両全車が3H-67台車を履く。
訴求力が低くなる1974年以降の204Fだが無難な選択肢と言え最終候補に生き残った。


FS-28台車の代用に抜擢されたTOMYTEC製TS-310非動力台車。

500形,510形はウイングバネ式FS-28台車を履いており200形のイコライザー式3H-67台車とは対照的である。
206Fと対比させるには打ってつけの形式だと思えた。
但しFS-28台車の一般流通品は製品化されておらず代用台車に頼るしかない。
発生品及び予備品のウイングバネ式台車はDT21台車,DT33台車,TR62台車,TS-310台車しか持ち合わせが無かった。
しかも灰色成形品に限るとTOMYTEC製TS-310非動力台車が唯一の存在だった。
ひとまずTS-310台車をFS-28台車に見立て500形,510形の雰囲気に近付けられるか試行する。




モハ206更新車(206F:TOMYTEC製FS-28(TS-310)非動力台車装着試行)。

TS-310台車試験装着車にはモハ206(206F)を持ち出した。
モハ206は第一次整備でTOMYTEC製台車締結ピンを1つ失い交換したばかりである。
着脱が繰り返されると再び破損へ至る可能性があり丁重な取り扱いを心掛けた。
台枠に対して3H-67非動力台車を偏位させ締結ピンを片側に寄せる。
その後台枠内側から締結ピン先端を挟みながら押し出した。
またTS-310非動力台車は最終形態を意識しTOMYTEC製金属車輪へ交換する。
206Fでも輪心黒色化が成されており同時施工とした。
起用した金属車輪は廃車発生品であるがこのまま206Fにて用いる予定である。




モハ206+モハ207 (206F:FS-28台車装着車+3H-67台車装着車)。

3H-67台車からTS-310台車に振り替えられたモハ206の印象は大きく変化した。
更新車感が前面に出ていた3H-67台車時代よりも車体に合っている様に感じられる。
FS-28台車とは似て非なるTS-310台車であり500形,510形本来の形態には遠く及ばない。
しかし結果は悪くなく206Fとの離合も然程違和感を抱かずに済むと思われる。
モハ207が装着している3H-67台車にも金属車輪を嵌め込み双方の差別化に一定の手応えを得た。
1974年10月以降の514Fをプロトタイプに据えればモハ514+モハ209がこの外観に近くなる。
3H-67台車とFS-28台車の混結は編成に一癖を加えられ大きな利点になると思えた。
続けてモハ207(206F)もTS-310台車へ交換を行った。
こちらの組み合わせはモハ500+モハ501(502F)またはモハ514+モハ515(514F:1974/9)に相当する。


モハ206+モハ207 (206F:FS-28台車装着車+FS-28台車装着車)。

FS-28(TS-310)台車で揃うユニットも非常に魅力的なものだった。
206Fの3H-67台車より近代的に見え吊掛駆動編成でも全く異なる雰囲気へと変えられる。
発生品都合によりTS-310非動力台車は2両分しか充当出来ない。
ただ正規の4両編成化に至れば1両が動力ユニット搭載車となる。
TOMYTEC製TS-310動力台車枠は未使用の予備品が眠っておりこれで対応する。
必然的にTS-310非動力台車が押し出され所要数は確保できる。
よって502F,514F(1974/9)を選択しても台車不足は生じない。
この時点で206Fと全車3H-67台車編成が重複する204Fは第三候補に下がった。
脱落に至らなかったのはモハ204が宗吾車両基地で保存されているためである。


クハ2000形用に差し障りないTOMYTEC製平軸受D形非動力台車。

206Fの改番は502F,514Fに傾きつつあった。
ただプロトタイプを確定するまでは至らずクハ2000形を模した台車比較へ進む。
在籍するクハ2003は3H-67台車へ交換された車両だった。
一方クハ2011(502F),クハ2012(514F)は平軸受が特徴の(u)D-16台車が充てられた。
部品取名目で投入したTOMYTEC製ジャンク車両の中にD形台車装着車が含まれこれをモハ207(206F)に取り付ける。
(u)D-16台車はイコライザー式であり3H-67台車との差は軸受成形に見られる程度である。
しかし(u)D-16台車に履き替えたモハ207の印象は予想を上回った。




モハ207更新車(206F:TOMYTEC製(u)D-16(D形)非動力台車装着試行)。

在籍中の京成形式で平軸受台車を装着する車両は皆無である。
微細な差異と思っていたが思いの外箱型の軸受が存在感を放つ。
2両目となるクハ2000形は是非とも(u)D-16台車を履かせたい。
クハ2010(204F)はクハ2003と同一であり新たな仕様の登場に結び付けられない。
(u)D-16台車の試験装着が決定打となり204Fは候補から離脱した。
改番対象編成は502F,514Fの2編成3仕様に絞られた。
ここで更に篩を掛け502Fとほぼ同等の外観へと至る514F(1974/9)が落選している。


モハ206+モハ207 (206F:FS-28台車装着車+(u)D-16台車装着車)。

2編成まで絞り込めたがどちらも甲乙が付け難い。
形式変更の容易度は側扉窓Hゴム支持化を要さない502Fが圧倒的に上を行く。
編成見附もFS-28台車に(u)D-16台車が加わり206Fとは一味違う方向に出ると予想される。
他方200形,510形,2000形の三形式で構成される514Fは個性が強い。
モハ209(514F)は3H-67台車装着車でクハ2012の(u)D-16台車をより引き立てると思われる。
最後にモハ206(206F)を3H-67台車へ戻し(u)D-16台車が装着されたままのモハ207と比較した。
やはり平軸受の(u)D-16台車とコロ軸受に改造された3H-67台車との印象差は大きく思えた。


モハ207+モハ206 (206F:(u)D-16台車装着車+3H-67台車装着車)。

514Fは台車も三形式に跨がる強味を有する。
均整の取れる502Fとは余りにも差があり過ぎ最終決定はまさかの先送りとなっている。
結局形式変更試験は候補から204Fが漏れただけの結果に終わった。
何れにしても車両番号標記印刷の消去が欠かせず見切り発車状態で第二次整備に突入する。
プロトタイプを502Fか514Fのどちらに設定するか車両番号標記インレタ転写直前まで悩むと思う。
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