試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成200形モハ207 更新車 晩年仕様:二代目 回着 (TNカプラーSP化,パンタグラフ撤去) ※2000形クハ2003 種車

2018-03-20 21:37:14 | 京成線
渇望。

遂に中古製品のTOMYTEC製京成200形モハ207更新車晩年仕様(二代目)が回着した。
導入名目は2000形クハ2003更新車晩年仕様用種車で206F更新車晩年仕様(206F)に組み込む。
クハ2003が竣工次第206Fは4両編成化され待ちに待った正式出場を迎える。


京成200形206F 更新車 晩年仕様。
206F:[206]+[208]-[207]。
※前面種別表示板常設編成:暫定3両編成。

206Fは2両編成での暫定出場後から順次4両編成対応化を進めてきた。
最終施工となったモハ208パンタグラフ撤去車(206F)の竣工でクハ2003の組込を待つだけになっている。
ようやく入手出来たモハ207(二代目)だが2000形への編入には様々な課題を抱える。
しかもモハ208の竣工から間を置かずに回着してしまい対策を考える余裕は無かった。
整備を進めながらクハ2003の竣工を目指す。
先ずはモハ207(二代目)のまま第一次整備を完了させる。
その後第二次整備で2000形独自の特徴を何処まで再現させるか徐々に検討する手順とした。


モハ207 更新車 晩年仕様(二代目)。

モハ207(二代目)の状態はまずまずと言えた。
ブランド都合によりある程度の塗装斑は避けられない。
塗り分けの印刷工程都合からかモハ206,モハ208,モハ207(206F)よりもパーティングラインが目立つ。
これを逆手に取り二段雨樋の下段側に見立てる事にした。
検品で2000形編入への壁が1つ取り払われている。
床下機器部品は台枠との嵌合が甘く体裁が悪い。
これも床下機器配置を変更するため影響は少ない。
貫通幌は薄緑色部に濃緑色の塗料撥ねがあった。
逆に使い込んだ貫通幌にも見え中間組込車化には都合が良かった。
その代わりモハ206,モハ207との貫通幌交換は幻に終わっている。


入工中のモハ207(二代目)。

モハ207(二代目)の第一次整備工程はモハ206(二代目),モハ207(初代)と大凡同様とした。
TOMYTEC製折妻,丸妻車両ではお約束となったTNカプラーSP嵌合対策を主とする。
取り敢えず床板一式のTNカプラーSP化までで一区切りとする。
そのため第一次整備完了後も[モハ207]の基本形態が維持される事になった。
第二次整備から本格的に2000形への編入に手を着ける。
従ってクハ2003の竣工に大幅な時間を要するのは明らかと言えた。


モハ207(二代目)用TNカプラーSP (上野寄用,成田寄用)。

最初に手間を要する運転台側TNカプラーSPの加工から開始した。
原形ではTNカプラーSPカバーが車体妻面に接触し台枠を押し下げてしまう。
モハ206,モハ207での方法を踏襲し車体との干渉を防ぐ。
床板一体化は竣工直前に施すのが通例になっている。
この際溶着により台枠の湾曲率が変わるためTNカプラーSPカバーの再修正を要する。
モハ207(二代目)では現物合わせ工程の軽減を狙いTNカプラーSPカバー切除代は従来よりも大きく取った。
竣工遅延が目に見えており余裕のある今のうちに少しでも出来る範囲内での作業を深化させた。


流用となった3H-67非動力台車 (上野寄,成田寄:原形,TNカプラーSP対応化)。

当初クハ2003にはTR-11を装着させる予定だった。
その後資料を再確認したところ晩年は3H-67に履き替えられていた。
よって製品仕様の3H-67非動力台車が流用となっている。
予めクハ2003向けにTOMYTEC製TR-11非動力台車を1組揃えていたが出番は無くなった。
ちなみに200形へTOMYTEC製TR-11非動力台車を装着すると曲線通過性能が極端に下がる。
台車旋回半径確保にはTNカプラーSPフレームの細工が必要で3H-67に換装された実車の推移は福音だった。
TOMYTEC製3H-67非動力台車はTNカプラーSP対応化を図る。
従来通りTNカプラーSPマウントに干渉させないためアーノルトカプラー台座を切除し台車旋回半径を維持させた。


まだ手を出せない床下機器配置。

手持ちの資料では2000形更新車に関する詳細が掴み切れなかった。
鮮明な画像が少なく特に床下機器配置がよく判らない。
多数が新京成に譲渡された2000形は特別修繕による新京成サハ2000形へ形式変更後の資料が大半を占める。
補機類が増設が行われた新京成サハ2000形の機器配置を参考にするのは最終手段とした。
一旦モハ207(二代目)のまま整備を終える事から床下機器部品には全く手を着けていない。
ひとまず運転台側TNカプラーSPの加工と3H-67非動力台車のTNカプラーSP対応化を図り台枠に装着した。


車体内に収まった台枠(成田寄)。

仕上がった台枠を車体と嵌合させる。
TNカプラーSPの丸妻適合加工結果は悪くなかった。
モハ207(二代目)の台枠は若干逆反りしていた。
それでも運転台側車体に台枠が嵌まり第一段階は突破している。
後は床板一体化後の微調整を施すだけとなる。
台枠の反り具合もウエイト組込と座席部品との溶着で多少は改善されると思う。
屋根上機器の無い2000形の屋根板再現方法は未だ方向性すら定まっていない。
何れにせよ不要となる固定式パンタグラフは撤去した。




モハ207 [93    ]:二代目(パンタグラフ撤去)。


モハ208 [     ]:206F(パンタグラフ撤去車)。

そのためモハ207(二代目)はパンタグラフ撤去車然となった。
前面見附はパンタグラフ撤去車化されたモハ208に近くなっている。
クハ2003への編入で見切りが確定した箇所はアンチクライマー配置,前面窓寸法,尾灯形状である。
2000形のアンチクライマーは貫通扉下部に設けられていた。
切除や移設は部分塗装に至るため行わない。
前面窓は200形から運転台嵩上が行われたため更新修繕の早かった2000形に比べ天地が不足する。
仮に車体へ加工を施してもこれに相当する前面窓セルが無い。
クハ2003は中間組込車であり齟齬が目立ち難い事から200形と同一寸法にする。
また更新修繕の施工時差により尾灯は丸形が採用されていた。
200形のモールドされた角形尾灯は切除する際に車体を傷める恐れが高い。
よって丸形尾灯への形状変更は見送りとした。
決定事項は助士側窓セル表面に印刷された運行番号表示器の消去のみである。
運転台側窓上の通過標識灯追設だけは引き続き検討課題となった。




モハ207(二代目:パンタグラフ撤去)。

モハ207(二代目)は最低限の内容で第一次整備が完了した。
2000形は側面見附も200形との差異がある。
最大の特徴と言える幕板上部の埋込式ベンチレーターはインレタによる再現を考えている。
但しインレタは風道グリル用の[目]形しか持ち合わせが無く2000形のベンチレーター形状には相応しくない。
[≡]形のインレタを何処から調達するかが課題となる。
更に側扉窓のHゴム支持化も難関である。
前面窓同様車体を加工しても無駄であり簡易再現しかないと思う。

第一次整備は容易だったがこれからは茨の道になるだろう。
準備不足は否めず加工の優先順位さえ決められない。
強引に進めても立ち往生する可能性がある。
進捗次第では一旦立ち止まる判断を求められるかもしれない。

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