イヤー久々に好い映画を見ました。 CSで、ジワーと来たその映画は邦題「ブラス!」と言う映画です。
これでは何のことか分かりませんが、簡単に言うとこんな映画です。
原題の「Brassed off 」は「うんざりする」の意味の様ですが、それに「ブラスバンド」を掛けて邦題
がつけられたらしいのです。
とにかく、登場してくるバンドマン(炭坑夫)其々の表情が好い。 貧乏で間もなく廃坑によって追わ
れる男たち、バンドのカンパと称する運営資金のやり繰りにも苦労しながら、女房の目を盗んで演奏
活動を続ける姿が何とも言えず好い。
指揮者のダニーは元炭鉱夫で体調が悪い中、楽団活動に命を掛けている様にさえ見える。
この街にやって来た若い娘グロリアは爽やかで、最初に演奏する「アランフェイス協奏曲」はやさしい
音色の本当に好い曲です。
ダニーの息子フィル極貧で、家財道具一切と家族に離れられて、教会のキリスト像に叫ぶセリフ「あ
んたは俺たちに何もしてくれない。どうしてジョン・レノンを殺し、若い坑夫も死なせたのか、サッチャー
だけ生き残っている」は強烈なパンチだと思う。
高校生のバンドで同じ様な筋書きの話を見た様な気がするが、これは大の大人が生活掛かってい
る中で、純粋にバンド活動に向って行く姿にジワジワっと来るのかもしれない。
本当に好い映画を観た充実感が広がります。
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