BikeRide&Climbing
クライミングと自転車。
エナジー日記。
・・・飲酒日記と料理の日々・・
 



これを読むとハラが減る。
あまりにおししそうで、えな行くのサボるとこだった・・

「就職活動に悩む大学生・若水良太はヤクザどうしの
銃撃戦に巻き込まれ、組長の柳刃竜一が部屋に居座って
しまう。居候の柳刃はお取り寄せが趣味でキッチンを
占領しては料理を作り、恐怖と美味に混乱する良太。
そこに同級生たちも加わって事態は予想外の方向へ!
まったく新しい任侠×グルメの異色料理小説。」

だ~~~

★☆★☆★☆★

傷男とやせた男を部屋に伴った良太。
「どうぞ。ちらかってますが。」
「なんだ。この部屋は」
と、傷男。
「さっさと掃除しろ。」
やせた男は「はい」と答えると床に散らばったものをかたずけ始めた。
「ちょ、ちょっと、、」
あわてて駆け寄ろうとしたが傷男に肩をつかまれた。
「お前はこっちをやれ。」
しかたなくキッチンの溜まった汚れ物を洗い始める。が・・・
「なにやってんだ?オレが手本を見せてやる」
傷男が防弾チョッキと作業着を脱いで洗い物を始めた。
「洗い物には順番がある。最初に汚れの少ないガラス食器、次が木の椀、
塗箸などの漆器。油汚れのついたものは最後に洗え。」
傷男=柳刃はプロかと思うほどの手際よさで食器を洗ってゆく。

洗い物は普段の何倍ものスピードで終わった。
柳刃はその後、コンロをクレンザーでごしごし磨き始めた。
「おわりました。」
やせ男の声がして柳刃はキッチンを出た。
そのあとに続いて洋室に入ると、目を見張った。
部屋の中は見違えるほどかたずいていた。
この男たちはいったい何者なのか。

**********
「なにか食い物はあるか。それと酒だ。」
「発泡酒と焼酎はあるけど、食い物はないです。コメはあるけど炊かなきゃいけないし・・・・」
柳刃は冷蔵庫をあけると、、
「いろいろあるじゃないか。オレが作ってやるから手伝え」
「は、はい、、でもそんな材料でなにを---------」
「いいから飯を炊け」
柳刃は冷蔵庫から卵、カマボコ、チーズ、リンゴ、レモン、ネギ、「おいしい水六甲」を取り出した。
掃除の次は飯炊きかとうんざりしつつ・・・・
柳刃はりんごをむくと薄くスライスして塩水につけてから皿に盛った。
次にネギを大量に刻んだ。
「ぼさっとしてないで卵を熔け」
「その中にマヨネーズをちょろっといれろ」
柳刃は冷蔵庫の上にあったオイルサーディンの缶詰を手に取り、埃をふき取り缶きりであけた。
中の油を半分ほど捨てると、しょうゆを少したらして一味唐辛子をまぶし、薄く切ったレモンを
乗せた。コンロに火をつけ、缶のままトロ火にかけた。
続いて柳刃はカマボコを5ミリくらいの厚さで切り、冷蔵庫にあったバターをたっぷり溶かして
カマボコを炒めはじめた。
トナリのガスコンロではオイルサーディンがことこといいだした。
チーズはスライスチーズで8枚入っていた。ソレをりんごにはさめという。
炒めたかまぼこには塩コショウして均等に並べ、溶き卵を流し込んだ。
卵が半熟になったのを見計らってしょうゆをまわしかけた。
卵とネギとしょうゆの焼ける匂いに喉が鳴った。
柳刃はオイルサーディンに載せてあったレモンを捨てると、熱くなった缶を布巾で
つかんで小皿に乗せた。卵でとじたカマボコはフライパンのカタチに沿って円く焼けている。
それをフライ返しですくって平皿に盛った。
まだ黄身がトロリとした卵は点々と散らしたネギの青さがきれいだった。

「いただきます」
軽く頭をさげてから発泡酒を飲んでオイルサーディンに箸をのばした。
缶の中ではきれいにならべられたイワシが、まだくつくつ煮えている。
「うまッ」
おもわずつぶやいた。
脂の乗ったイワシに醤油が沁みて濃厚なコクがあるが、レモンを一緒に煮込んだせいか
後味はさっぱりしている。一味唐辛子がぴりっとして発泡酒がすすむ。
かまぼこと玉子は
塩とコショウの利いたスパイシーなカマボコと半熟の玉子、ほんのり甘いバターの風味が格別だった。
しゃきっとしたネギのアクセントも旨さを増す。
りんごではさんだチーズを手づかみで食べた。
チーズの塩気とリンゴの酸味が絶妙の取り合わせだった・・・・・

その後も・・・
飯炊きの段で薀蓄は更に繰り広げられ・・・・

こんな具合に始まった珍妙な同居。

ホラ、、、、おなかがぐーぐー、、、いってこない??



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