JINCHAN'S CAFE

My essay,My life
エッセイを書き続けることが、私のライフワーク

旅立ちの時 ~僕等のダイアリー~

2008年03月13日 23時39分00秒 | Cafeバナ
 39歳で17歳の少年と出会いました。ちょっぴり甘く、ちょっぴり切ない、6ヶ月間を過ごしました。あはっ、これ妄想の話ですよー。

 舞台はCafe。’こんな文章を書くあなたを好きになる’男女を問わず、よくある話だと思います。好きだから会いに行く。向こうも来てくれる。交流が始まる。何てことない出来事のように見えますが、これも一つ一つの小さな奇跡に、支えられている気がするのです。お付き合いが続いていくのは、そんな小さな奇跡の積み重ねかもしれません。義理だけの継続には、限界がありますから。

 阿久悠の短編集『恋文』に、『愛の繭』という作品があります。それに登場するラブレターに、こんな文言がでてきます。”しかし恋は、愛は、相手に光が見え自分もまた発光を自覚し、二人だけが蛍光色の繭の中で見つめ合うのは、天文学的確立の今だと思う・・・”お互いの気持ちが響き合う、その瞬間ってありますよね。そのタイミングだからこそ想いを伝えられた、或いは受け止められた。これ、恋愛だけじゃないなぁと、最近感じるのです。

 彼との出会いも、当時の私にとって象徴的なものだったのですが、近しい存在になるのに、またいくつかの要素が後押ししていました。日記上で、「僕とお話したい人はいませんか?」と呼びかけてくれたこと。その呼びかけに応えられる少しばかりの経験や、さらに踏み込む勇気、彼への好奇心を持ち合わせていたこと。そうやって機会をもった会話の中で、心に響く言葉をもらったこと・・・。(詳しくは、昨年12月11日のエッセイをご覧ください)後になってわかったのですが、彼と私は驚くほど似た経験をしていました。ストーリー的にとは限らない、心の動きや、その後の自分の中での位置づけも含めて。だからこそ、あの場面で気持ちが通じ合えたのだと思います。

 顔も見えない、声も聞こえない、文字だけがすべてのやり取り。相手がどれほど真剣に対してくれているのか、正直わかりません。けれど、心へ届いたメッセージ、大切にしたいと感じました。しばらくして、あるエッセイを書いた時、この時のやり取りを思い出させるコメントが届きました。私も同じく、その時の言葉で返してみました。二人だけにわかる暗号。「覚えていてくれたの?」ある機会にふと聞いてみたら、「大切なことは覚えています」と。嬉しかった。ちゃんと向き合ってくれていたんだ!人を愛し、それにまつわる傷を抱え、そんな彼だからこそ、私の気持ちをすくい取ってくれたのでしょう。

 大人びた所があるかと思えば、壊れそうな危うい面も見受けられました。正に『ガラスの十代』。”そんな痛み覚える 季節(トキ)じゃないか・・・ 戸惑う気持ちで 行ったり来たりさ 光と影をー”かつて飛鳥涼が、アイドルの歌へ乗せて送ったメッセージそのもののような。ハラハラしながら、一方で、ああやっぱり似た所でもがいているのかなぁと。誰しもとは言いません。しかし、通り過ぎる人は通り過ぎる道である気がするのです。背負っているもの、大人に対する感情、それぞれの環境で違いはあるでしょうが。

 「弱味につけ込んで思いを遂げたら、女が廃る」(BY阿久悠)なんて小説の一文を気にしながら、手を差し伸べずにはいられない時もありました。私は、彼の中に誰を重ねていたのか。人を優しく照らす向こうに陰がある。傷つき易くって壊れそうな裏がある。そんな匂いを感じると、たまらなくなるのです。完全に包み込む度量などないのに。そうして毎度失敗するのだー。それでも今回は我慢したのヨ。だって、まだ17歳。未来ある少年なんだもの。大切にしなくちゃね。

 彼が、「ありがとうございました」という言葉を残し、ふいっと姿を消していたここ数日、今までの6ヶ月間を振り返っていました。何故だろう。辛くて仕方がない心境ではなかったのです。勿論寂しさはあって、しんみりしていたいと軽く引きこもっていました。けれど、悪い感情は生まれてこなかった。このエッセイに手をつけたのも、「気にするな。おばちゃんは大丈夫だから。」と、言いたかったのです。人の気持ちへ思いを馳せられる、優しい彼だから。案の定、ミニメ攻勢で日記を更新する羽目になってましたけど。素直でかわいらしい。それも彼のいい一面です。

 どうしてあの時期に彼が現れたのか・・・。小さな奇跡に支えられていたけれど、’出会ったのは偶然でなく必然’そんな気もするのです。神様という存在があるのならば、一体私に何を伝えようとしているのか。いい加減に流して、先へ進んではいけない気がしました。彼を通して得たもの、見たこと、感じたこと、確認してみました。たくさんの贈り物をもらってた。何より、その存在にその言葉に癒され・・・少年ながら生き様、そうして成長の過程も見せてもらい・・・。では、私は彼に何かを与えているのだろうか・・・責任を感じました。多感な時期でもありますしね。関わる人でどんどん影響されていきます。彼の足を引っ張るような自分でいたくはありません。

 「それでも、その恋愛をしたことによって、自分の中で何かが変わっているはずです。」恋愛を出会いに換えておくかな。かわいそうだから。うふふ。この6ヶ月間を通り抜け、私も変わっていたい。彼との出会いを無駄にしたくない。高校を卒業し新しい環境へ入っていく彼のように、私もまた、旅立ちの時にしようと思います。以上、おばちゃんの主張でした。これからここの活動は、どうなっていくかわからないけれど、表現者として同じマウンドに立ち続けてほしいなぁと願っています。書くことからは逃れられないでしょう。(ズバリ言うわよ!)休養はあっても・・・ね♪

 彼は、もうすぐ18歳の誕生日を迎えます。ムラーズくん、誕生日おめでとう。

  P.S. どうやら’新生ムラーズ’として、ここにとどまることを選んでくれたようです。ありがとう!
  P.S. やっぱり卒業になってしまいました。元気でね。 私も一応援団から卒業かぁ。’翔んだカップル’を目指してたんだけど~(爆)



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1 コメント

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「そっか~ 何があったかは詮索するのは野暮。 (じんちゃん)
2012-02-25 07:17:01
「そっか~ 何があったかは詮索するのは野暮。
が故に、純粋に彼が残るという選択をしてくれたことを喜ぼうヽ(^。^)ノ」 (BY まいこさん)

「じんちゃんに、こんな風に書いてもらえて、ムラーズ君は幸せだな~。なぜか、嫉妬をおぼえるチヤであった。
これからのムラーズ君に期待してるから、彼には、書き続けていってほしいです。
彼の文章、味があるもんね~♪」 (BY チヤさん)

「恋(?)の年齢は関係ないのら~!!(笑)
彼に?彼の文章に・・
こんな風に思われて、ムラーズ君も書くのを辞められないんじゃないかな。作戦だったりして(*^。^*)
冗談はさておき、じんちゃんの想いが本当に彼に伝わって欲しいと思っています。
ムラーズ君、私もいっぱい想いを封印しながら見つめてきたよ(^_-)-☆」 (BY あきちゃん)

「母ちゃんこんばんは。母ちゃんはやっぱりええ人やわ。
僕はそこまでまだ真剣に相手を考えて上げられる度量がない(だから結婚できないのかな?)。
ムラーズ君とやらにもきっと母ちゃんの思いは伝わっていると思うよ。
母ちゃん、ムラーズ君には早とちりはしてないよね。念のため。」 (BY 吉川くん)

「大人に影響を与える17歳。なかなか出会えませんよね。
‘新生ムラーズ’更に惹きつけられちゃうんだろうなぁ。楽しみ♪
ところでじんちゃん、公開ラブレター?(笑)」 (BY みーちゃん)

「妄想・・・、ブブッ(笑)」 (BY あんちゃん)

「なんか・・・いろいろとすいません。」 (BY ムラーズくん)

「ネットの世界で大人の階段登る~って感じだね・・・・」 (BY rainlaneさん)

「今晩は、ロクな恋愛経験もない田舎のジーサンには、微妙に揺れ動く不惑の人妻の心理…
わが子のような少年に何故心を惹かれたのかトーント分かりません。(ーー;)
げに摩訶不思議なものは人を好きになるその心理状態です。
難しい書物は読めるけど、恋の道筋だけは、トーント読めませぬ。(ーー;)」 (BY uzanさん)

「初めまして、こんばんわ。読みいってしまいました。
ここでの巡り会い、私の友人にもいます。男と女って、不思議ですね!?」 (BY namida×kirakiraさん)

創作仲間ムラーズくんの、Cafe卒業に向けて、綴ったエッセイ。
数日間のうちに少しずつ書きたしていたのですが、後半部が誕生日前日にかかってしまい、
12時までに間に合わせようと必死だった・・・ そんな思い出があります。









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